・「食品群」(1980年度)を見てから「食生活指針」(2016年6月)を見る ・AHPならびにDEAを遠目に眺める ・「さまざまな平均」:国連開発計画(UNDP)「HDI」「IHDI」を見る
(約15000字)
この一連の記事では、徳間書店「ゲーム通信簿」の『歴代最高点』である「4.84」という値を(あの手この手で)実感的に読み解きながら、「カスタマーレビュー」を数量的に扱うことのむずかしさを追体験していきます。
前編([3401])では、まず、なぜ「ゲーム通信簿」は6項目なのか、ほぼ同時代といえる「6つの基礎食品」(1981年)を振り返りながら探ります。次に、もっとエレガントな方法はなかったのか、1990年代にOR(オペレーションズ・リサーチ)の分野で知られていた、複数の評価値を総合する方法について参照します。あわせて、数学的に平易な方法であっても、現実の社会で実際に重要な指標の算出に使われていることを実感するため、国連開発計画(UNGP)が算出している指標「HDI」「IHDI」について参照します。
中編([3400])では、読者に5段階で評価させていた「ゲーム通信簿」の「平均」について、整数の組合せの問題と読み替え、結果として「平均」が「4.84」になる評点の組合せを実際に探します。評価者の数を1から500までと仮定したとき、整数の評点の組合せがそれぞれ何通りになるのかについて、コンピューターで約4時間20分かけて調べます。
後編([3399])では、評価者の数を500と仮定し、正規分布、t分布、それにコーシー分布として知られる分布などを念頭に、5段階評価の評点の平均が「4.84」になる分布は不自然ではないのかを検討してみます。あわせて、現に「4.84」という平均になったとき、その重みはどのくらいであるのかを考えるため、架空の操作として、評点のスケールの拡張を試します。最後に、日常にひそむ数学と、研究・開発との接点として、「組合せ計画法」「整数論」を遠目に眺めます。
補遺編([3398])では、現在「レーダーチャート」と呼ばれて知られているデータをプロットする方法について英語版のWikipediaを参照しながら探ります。また、4軸以上のレーダーチャートにおいて、プロットされた面積をうのみにできないことを確かめます。算数・数学の教科書を出版する各社のページを参照するとともに、小学校からのプログラミング教育それに統計教育に関する最新の議論につなげます。
また、各記事では、統計や数学に関する書籍を、新旧それに硬軟とりまぜて紹介します。
これに先立ち、導入編([3402])では、徳間書店「ファミリーコンピュータMagazine」がどのような雑誌であったのか、「元・2代目編集長が今だから明かす」との触れ込み(※)で2011年に出版された本などを参照しながら、振り返っています。
☆「食品群」(1980年度)を見てから「食生活指針」(2016年6月)を見る
さて……、あらかじめのけぞっておきましょうか。はいドーン。
・「数学チュートリアル やさしく語る 確率統計」
http://shop.ohmsha.co.jp/shopdetail/000000000462/
> 単位を取れる確率アップ! まずはこの1冊をやっ統計!
> 実際の講義を聴いているような語りかけ口調
いやー、(ひとのことはいえないですが)こんな調子でいいんですかねぇ。…メッソウです!
・導入編([3402])
> 評価の観点が、なぜ6つなのかといって、「6角形のレーダーチャート!(≒写植の都合上!!)」といった紙面製作上のソレを想像したのですが、(かなーり昔にはそうであったかもですが、徳間書店さんが『本件雑誌!』を出すころには)もはや「考えもせず6つ!」「表形式で詰め込んで(雑誌の)お買い得感を演出だッ!」的なものを感じられそうです。
仮には、そのような想像のほうなどしてみたのですが…本当でしょうか。まず、時代の前後関係に食い違いがないかという外形的なところを確かめてみます。
・ウィキペディア「レーダーチャート」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%88
> それぞれの軸に独立性があるか、何をどういう作為できめたかの説明がないと判断を誤る可能性がある。
> 西岡康夫 『数学チュートリアル やさしく語る 確率統計』 オーム社、2013年。
やっ統計! やっ統計。やっ統計…。どんなにもっともらしくウィキペディアに書かれていても、参考文献が『単位を取れる確率アップ! まずはこの1冊をやっ統計!』ですぞ★。…なんだかなぁ。
> クモの巣グラフともいう。
自然界にならって6角形かっけー…いえいえいえ、裏面○○! ハチの巣の構造というものをだなぁ(略)。そういう源流もあろうかとは思いますが、やはり、紙面の作成上(!)奇数の多角形(に沿っての文字の配置)のほうなどゾッとされそうです(=当時)。
もう1つ、6角形のレーダーチャートを使いさえすれば「○○さんかっけー」などと(さらに略)…いえ、略さずに説明しようではありませんか。
・厚生省公衆衛生局長通知「栄養教育としての「6つの基礎食品」の普及について」(昭和56年3月2日衛発第157号)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/03/dl/s0307-4e.pdf
古いように見えて新しく、新しいように見えて古い…これが1981年(1980年度)の「通知」だということです。
※「通達行政」については[3391]も参照。
・バランスのよいチーバくん「6つの基礎食品と3つの食品群の図」のイメージです
https://www.pref.chiba.lg.jp/annou/shokuiku/shokuiku/images/6syokuhinngun.gif
視覚的にわかりやすい、納得感が高い、といったこともあってかどうかはわかりませんが、結果として、1980年代に「21世紀に向けてガクジツ的!」…いえ、「プラスアルファ!」…いえいえ、「6角形のレーダーチャートを使って説明しさえすればエビデンス!」などと早合点されてきたのではなかったかと振り返るものであります。
・日本医師会「食品群」
https://www.med.or.jp/forest/health/eat/03.html
> 6つの食品群のすべてから、1日30品目以上を選んで、バランスのよい食事をとるようにしましょう。
> 4 群:淡色野菜、果物
> ビタミンCの供給源として重要である。そのほかカルシウム、ビタミンB2、ビタミンB1の供給源としての役割も大きい。
あくまで「淡色野菜、果物」という、(わたしたちが)食品を選ぶときに紛らわしさのない特徴に基づいて群を分けているとうかがえます。
・JAいすみ「緑黄色野菜の1つであるトマト」
http://jaisumi.or.jp/farm_stand/150
トマトだけどトマトじゃなかった! ピーマンだけどピーマンじゃなかった! わあぃ手ぬぐいをかぶったおばあちゃん! …いえ、近年フルーツっぽい(≒苦みのない)ソレは、もはや「淡色野菜、果物」ですよねぇ。値札や容器に「トマト」と書いてあるからというだけで緑黄色野菜としてカウントしたり、○をつけたり、できないんです。こんな難しいことがありましょうか。
・新しい最新式!「食生活指針」(2016年6月)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000128503.html
> 食生活指針は、平成12年3月に、文部省、厚生省(当時)及び農林水産省が連携して策定しました。
> 平成28年6月に食生活指針を改定しました。
うーん。文字ばっかり! …いえいえいえ、ひとのことはいえませんですとも。しかし、文字でああだこうだといって、それをぜんぶ頭に入れるのはかなりたいへんなことです。この指針、誰が読むことを想定しているんでしょうねぇ。「6つの食品群のすべてから、1日30品目以上を選んで、バランスのよい食事をとるようにしましょう。」より長々と、いいたいことをぜんぶいったかのような指針、きちんと覚えてもらえるのでしょうか。『謎』です。
※こう、「○○を守らせたい(防ぎたい、増進したい、その他)」⇒「指針みたいなのがいいかな」⇒「指針をつくれとのことでございます」⇒「清く正しい指針のつくりかたに則って粛々とつくれ」といった『名状しがたい伝言ゲームのようなもの!』を経るうちに、あたかも役所が役所に「達!」する指針と同じ体裁でつくっちゃったよ、まいっか的なソレを疑いたくなってまいります。それがまた、「指針できました」⇒「指針がまとまったとの報告があがっておるとのことでございます」⇒「うーん、えーと、何の指針だったっけ」⇒「よいではないか&ごくろうごくろう」…ゲフンゲフン。
・「平成12年 リーフレット」のイメージです
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1203/h0323-1_a_11.html
家庭の冷蔵庫に貼っておくには大きそうだし、学校に張り出しても文章が難しいし(≒長いし)、同じ内容が健保のアレ(毎月とか季節ごとに送ってくるアレ)に載っていたとしても忙しい人は見ないだろうし(社員食堂も同じく)、うーん。
・[3314]
> わあぃカロリー! ***カロリー***!! 難しい計算をしながら工場内を歩き続ける人はカロリーの計算もバッチリだっ。
> なるほどなるほど、道路を渡れなかった『正直そして素直!』([3036])な人が「カロリーハウス」に「徒歩で歩いて!」到達するんですね、わかります!
> 「特定保健指導」ということばが「やーいでべそー!」的なニュアンス([3103])を帯び始めていることに警鐘…いえ、電子サイレンのほうなど鳴らしてみようと思いました。
> 「特定保健指導対象者」を「ゼロ!」にすることを『数値目標!』とするようなアレは、たいへんアレなことで、同じ取り組みでもソレとアレでは最終的な効果が異なるという説のほうなど…ぎゃふん!
> ※むしろ、「境界上!」にいる「隠れ○○!」をあぶりだし…いえいえいえ、『積極的に』(念のため)キミは特定保健指導を受けておきなさいという「安全側!」という考えかたをだなぁキミぃ(略)。さすれば「ゼロ!」を目指すなんて、とんでもない! …とわかります。
「特定保健指導対象者!」という「レッテルと呼ばれる何か的なもの!」を貼られることのほうが直感的にコワイとの実感がありましょう。そういう差し迫った感じが「リーフレット」では薄れているので、「指針」の文言通りの厳しさ(=かなり努力を要することも含まれているかもですよ@ひとによります=)が伝わらないのではないかと感じられそうです。
※「指針」には「守ってあたりまえ」とのニュアンスもともない、「達成したヨロコビ!」が生まれないということもありましょう。「6つの食品群のすべてから、1日30品目以上を選んで、バランスのよい食事をとるようにしましょう。」を必ず達成できるとも限らないところ、これを達成できたといってわたしたち喜べるんです。同じことを「指針」の書きかたになおせば「1日30品目未満にならないようにしましょう」となるわけで、だいぶ「うんざり感!」のようなものが高まってくると実感されましょう@ひとによります!
☆AHPならびにDEAを遠目に眺める
徳間書店「ゲーム通信簿」では、読者に6項目の評価をさせていたのでした。そうして集まってくる評点の行列を、現在のわたしたちならどのように集計するでしょうか。…みなさんで推理してみてください!
・導入編([3402])
> 「0〜1」に正規化してから相乗平均してですね(略)
「正規化してから相乗平均」などというソレに名前なんてあるんでしょうか、と半信半疑ながら、いや、むしろ名前のないもののほうこそ、なかなかないですよね。
・ウィキペディア「AHP」(1970年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9A%8E%E5%B1%A4%E5%88%86%E6%9E%90%E6%B3%95
> 1997年に出版された論文で、AHPの一対比較で利用する口頭による尺度(対 数値尺度)は構造的に不備がある可能性について検証された。また同じ年に別の研究者により、AHPモデルを適用することで本来つけられるはずのない順序を誘引してしまう可能性が指摘されている。2006年には、全ての代替案を同じように評価する評価基準を後から追加すると、元の代替案間での順序が変わってしまう可能性を指摘した論文が出版されている。
まったく素人なのですが、▼「1970年代」に論文は出ていないのか、▼たったこれだけのことといえばこれだけのことで博士論文が大量に書かれるというのは何かが疑われるのではないか(いわゆる「工場」ではないのか)…などとですね(略)。
・「ねまわしくん」
http://www.weblio.jp/content/AHP
> OR事典
「OR事典」しか出典がないというのは不安だなぁ。(個人差には偏見がございます。)きわめて曲解しますと、『PageRankの祖先!』などと(略)。
・「AHP(階層化意思決定法)」(1993年3月)
http://www.nict.go.jp/publication/kiho/39/001/Kiho_Vol39_No001_pp037-045.pdf
> 意思決定をゲーム感覚で.
うーん。固有ベクトルが云々のあたりをブラックボックスにするとですね(大巾に略)まるで意味のない計算しかできないような少ないデータ(項目数)や均質なデータで無理に計算を実行して、まるで無意味な結果がでてきたのをうのみにしても、そのこと自体に気づかれないのではないかという危うさが感じられてきそうです。おお、これがウィキペディアでいう「本来つけられるはずのない順序を誘引」ということですね。…たぶん。「あのね★『ねまわしくん』がいったんだもの」からの「どっかーん」キターっ。(※メッソウですが事実であればカナシイです!)
※はーいちゅーもーく…じゃなくて、ちょっと「ぐるぐる!」ってして「どっかーん☆」([3089])してみる? …えーっ。
> 計算機実験データ数:
> 10,000
※「m=50000」については[3097]を参照。教科書などの(説明のために簡略化してある)例示をうのみにして、極端には3とか20とか100くらいのデータ数でAHPしちゃうひと、たぶんゼッタイいたと思うんですよぉ。やだなぁ。(あくまで想像です。)
※「甲乙つけがたいものに対して無理に甲乙つけようとすれば(適切な指示がなければ、評価者は無理にでも差異を検知しようと躍起になるはずです)、その評価は結果としてランダムになります。」([3034])も参照。おお、これがウィキペディアでいう「一対比較で利用する口頭による尺度(対 数値尺度)は構造的に不備がある可能性」ということですね。もあたぶん。
・「Excelによる経済・経営分野の情報処理III─AHPによる意思決定─」(2010年6月8日)
http://www.wakayama-u.ac.jp/~makino/lectures/houdai/ahp.pdf
・「AHPにおけるコピーまがいの代替案への現実的対処法」(1991年4月)
http://www.orsj.or.jp/~archive/pdf/bul/Vol.36_04_190.pdf
> AHP(階層化意思決定法)の欠点としていわゆるランキングの逆転現象がしばしば指摘される.
> 参考文献
> 「ねまわしくん」
へー…
・「電子計算機―FORTRAN・ALGOLとその応用― 」(1968年12月)
http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320010659
> プログラミングと数値計算に主な目標をおきそのために必要となる限界で電子計算機の原理を説明。
電子計算機とかいうものを使ってみたいといえばFORTRAN『一択!』ですぞ([3166])という時代から1990年代まで駆け抜けられたセンセイですね!
・(再掲)[3166]
> 時間的には前後しますが、果たした役割ということからは、LISP(1958年)が「プログラミング言語 0.9」でFORTRAN(1954年)が「プログラミング言語 1.0」、C(1969年!)が「プログラミング言語 2.0」だと曲解されます。(メジャーバージョンがあがるには、それまですべての改良を整理して洗練させているはず、の意。)
C(1969年)の前年に出たFORTRANの教科書というわけであります。Cが出たからといって、いきなりFORTRANの時代が終わるだなんて、とんでもない。Cが出ることを知らなかったということもあるわけがなく、これは当分、FORTRANの授業を開講し続けねばなるまいて、とのご判断があったのでしょう、といってシノビます。
・「マネジメントツールとしてのDEA」(1996年4月2日)
https://grips.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=1390&item_no=1&attribute_id=48&file_no=1&page_id=13&block_id=24
> 包絡分析法
どこかで触れたような([3097])といって、そのものには触れずじまいでしたでしょうか。
> これまで比率尺度の経営指標としては、1入力対1出力の単純な比率を用いることが多かった。
(後年の一種『正解』を見てしまってからならば)『簡単な割り算ならできるもん☆』とでもいいましょうか…ゲフンゲフン。
> DEAは特定の関数型を仮定せず、あくまでも「データ自身に語らせる」という立場を取る。すなわち、ノンパラメトリックな手法である。
> DEAはフロンティア解析を直接対象とする。DEAでは非効率的なDMUは効率的フロンティアの形成になんら関与しないが、統計的手法では、通常、全データが効率的フロンティアの形成に影響を与える。数学的にはL2ノルム(最小2乗法)問題と片側L1ノルム問題(目標計画法の一種)の違いとして見ることもできる。
> DEAに先立って、クラスター分析等によりDMU群をクラス分けすることも有効である。
> ベンチマーク或いはスタンダードと思われる仮想的なDMUを作って、DMU群に加え、再計算して見ることは有意義である。
> 確率的DEA
> 効率性(efficiency)と,有効性(effectiveness)或いは収益性(profitability)は違う。いくら効率がよくても収益が悪ければ意味がない。
> 効率性と有効性、収益性との違いについては公企業と民間企業で立場が異なる。DEAはそもそも非営利機関(not-for-profit organizations)の効率性を測定するための方法として開発されたという歴史的経緯があることに先ず注意したい
スバラシイ。
・「Production and Efficiency Analysis with R」(2016年2月10日)
https://www.amazon.co.jp/dp/3319205013
> 確率的フロンティア解析や確率的データ包絡分析等の高度なアプローチの理解が深まる。
> 経験的生産効率解析に関心のある修士課程の学生向けの一冊。
ぜひ深まってください。でも、「高度なアプローチ」といいきれるのかどうかまでは、よくわからないなぁ。うん。(※表現は演出ですが私見です!)
> (カスタマーレビュー)
> ★★★☆☆
> The book is too summarized to facilitate easy understanding. I was expecting it to make references on R libraries and help in interpretation. Thanks
うーん。あまり深まらない感じですかねぇ。そして、『確率的ナントカ!』([3152])といって、その実、「probabilistic」と「stochastic」とでは(ニュアンスが)大違いですぞ★。
・「きょうび「確率的」といったら***が***っ!」のイメージです
http://www.slideshare.net/antiplastics/pcagplvm
> GPLVMってぐぐってみると... なるほど、わからん\(o)/
> 一体、何をしているのかくらいは理解したい
> PCA(主成分分析)のド発展版に相当する
> PCAのお化けのような手法とでもいえばよいのでしょうか。
> PCA
> Dual PCA
> Kernel PCA
> Probabilistic PCA このままでは解けない
> Probabilistic Dual PCA → GPLVM
どこで薄氷を踏み抜いたのか…じゃなくて、さえてる「ガラスのてんじょう」のやぶりかた…でもなくて、どのように化けていったのか丹念に追って『さい終けい態!』のほうなど鮮やかにですね(略)おおー、ここでBGMが変わるぞう。わあぃ『第6章!』ではGPLVMが仲間になりたそうに(もっと略)。
それはそれとして、いま、みなさまのお手元(や足元?)で『足し算』や『割り算』をしているというところからは、まずDEAかなぁ、との認識を深めてみようと思いました。(恐縮です。)
・中国電力「包絡分析法(DEA)について」(2012年9月)
http://www.energia.co.jp/eneso/keizai/research/pdf/MR1209-2.pdf
「フロンティア解析」のなんたるやを学んだことがなくとも、図を見れば「そういうことですね、わかります!」できそうな気がしてきそうでした!(メッソウでございました。)
1993年の教科書を引きながら2012年に「解説」されつつ、うーん。2017年になれば、ゲーム雑誌…いまはニュースサイトですが…の編集部さん(ライターさんにあらず=発注側の『社員さん!』、の意)にあって、「DEAを用いたゲームタイトルの『買い得』分析」とのタイトルで、○○出版のAさん、Bさんと、××大学のCセンセイ、ご発表はAさんで、それではどうぞ…といって、12分で「チーン」とですね(略)。そろそろ、そういう時代なのかもですよ。本当でしょうか。
・[3097]
> ありとあらゆる分析法を「ぜんぶ学び倒す」(※)か、あるいはよほど抽象的に、もはや数学だという(ちょっと統計したいだけなのに、えらく本質的な数学に立ち入らざるを得なくなる)両極端のどちらかを究めない限り、自信を持って「このケースではこの手法でいいんだ」と自信を持つことができない
> そんなことは現実的ではありません。現実には、分野や業務を絞って、その範囲で「よく使う手法」だけを学び、それだけでも(その業界では)専門家扱いされて重宝されるということです。
そのような限界というものを、よく自覚して取り組みたいとの認識にございます。
そして、基本に立ち返って、といいましょうか、あまりにも基本的だといって笑われるかもしれないなどと心配する必要はなく、きちんと「算術平均や、幾何平均とそれらの重み付き平均、および最小値、最大値による方法等」にも言及しておくことは好感されたいと思いました…ちょっとだけ。
・「活動の多面性を考慮した包絡分析法による評価法」(1999年)
http://ci.nii.ac.jp/els/110003481042.pdf?id=ART0004102593&type=pdf&lang=en&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1482314019&cp=
> いくつかの評価値を総合化する方法として、算術平均や、幾何平均とそれらの重み付き平均、および最小値、最大値による方法等がある。
> 詳しい結果については当日発表する。
…えーっ([3185])。
・[3185]
> > 時間がきていますので、一応ここで終わることにします。以上です(拍手)。
何か目新しい名前のついた高度な手法を使わないと笑われるだなんて、とんでもない。「2鈴!」のほうなど鳴らしながらフロアの最前列でむにゃーっとざちょーのほうなどゆらりと立ち上がってですね(略)おおっと、ふだんは着ないオサレなジャケットなどというものが座席に引っかかってよろめいたぞう。(※ウダー…いえ、グダグダ〜な座長はイメージです!)
・ツイッター「その数なんと座長400名、奨励賞審査員500名です!」のイメージです
https://twitter.com/jsapmeeting/status/636446129039675392
500名のうち400名は座長もするということですね、わかります。(内輪で賞に推薦できてしまわぬよう)利害関係のない者を組合せ…ぬおー。時間割作成ソフトの出番ですよ。
・管理工学研究所「時間割作成ソフト『YELL(エール)』」
http://www.kthree.co.jp/heuris/yell/
http://www.kthree.co.jp/heuris/06donyu/donyu.html
> 「桐」の資産を利用したい。
…え゛ーっ!(※悲鳴はイメージです! えっ、これ悲鳴だったんですか&そっちですかっ。)
時間割の作成などという『大仕事』は時間割作成ソフトにまかせればいいんですけれども、そうでないことまで何でもかんでも「和牛ですから安全です!」…いえ、『「ねまわしくん」にかけたので合理的です!』というのでなく、「算術平均でいいんです!」「最小値と最大値で場合分けすれば十分です!」([3027],[3097])と自信を持って言える、わたしたち、そこからだと思うんですよぉ。なるほどなるほど、それで?(もしゃもしゃ)…あざっす。
☆「さまざまな平均」:国連開発計画(UNDP)「HDI」「IHDI」を見る
平均といって、国連開発計画(UNDP)のページを参照するのです!(エヘンエヘン![3161])
グローバルといって、その実、▼インターネットのプロトコル(の平易さ)、▼非母語話者の英語(の平易さ)、それに▼国連機関が算出する統計(の平易さ)というのも、グローバルとはどういうことかということを一種『体現』していると感じられましょう。…いえ、これ3つとも見渡そうという視点は、これまでなかったかもしれません。
・ウィキペディア「Microsoft Plus! for Windows 95」
https://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_Plus!#Microsoft_Plus.21_for_Windows_95
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/e/e2/Win95Plus.jpg
> Microsoft Internet Explorer 1.0(日本語版では2.0)
> インストールするとWindowsの起動画面にMicrosoft Plus!の文字が追加される。
…わあぃMicrosoft Plus!。***Microsoft Plus!***。これによって「インターネットのプロトコル」が使えるようになってですね(略)。
・Wikipedia「Digital divide」
https://en.wikipedia.org/wiki/Digital_divide
・「国連職員が語る「真のグローバル人材」の条件」(2013年3月4日)
http://diamond.jp/articles/-/32753
> 世界では母国語が英語である人の方が圧倒的に少ない。そうしたなかで、きれいな英語で話してもわかってもらえないことも多いので、私はあえて語順を変えてみたり、ブロークンイングリッシュで話すことがあります。発音も相手に合せてみたりしますよ。
> お互い英語が母国語同士じゃないならば、シンプル・クリアな英語で、相手に合せることが重要です。
そっ、そげなことができるだべか…じゃなくて、そのようなことができるためには、先に一度、「きれいな英語!」をマスターしてからでないといけないとわかります。それはそれとしまして、「シンプル・クリア」というほうの数学・統計版のような考えかたかもしれないといって、国連開発計画も用いるという「平均」なんです。おおー! 平均っ!! んだんだ。
・国連開発計画(UNDP)「よくあるご質問:人間開発指数(HDI)とは 」
http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/library/human_development/human_development1/hdr_2011/QA_HDR1.html
> 人間開発指数(HDI)は、保健、教育、所得という人間開発の3つの側面に関して、ある国における平均達成度を測るための簡便な指標である。1990年(略)
> HDIだけで一国の開発達成度を評価できるのか?
> それは不可能である。
> HDIの算出方法が「相加平均」から「相乗平均」に改められ、また、最小値と最大値についても変更があった。これは、なにを意味するのか?
> 旧方式では、それぞれの構成データについて固定的な最小値と最大値を定めておいて、それを用いて各データを正規化して指数の形に変え、その個別の指数をもとに、それぞれの側面ごとの指数を計算し、さらにそれを相加平均することによって、HDIの値を求めていた。(略)2010年版で導入された新しい算出方式では、相加平均に代えて相乗平均を用い、正規化の際に用いる最大値に関して、固定的な数字を設定せずに、HDI算出対象期間中に実際に記録された最も高い数値を採用するものとした。(略)また、計算方法を相乗平均に変更したことにより、HDIの値は低くなった。最も大きく値が変動したのは、3側面の開発レベルが不均等な国々である。ただし、HDI順位に及んだ影響は比較的小さかった。
「対象期間中に実際に記録された最も高い数値」というのはエレガントっぽいと思いました。むしろ、「旧方式」ではそうでなかったというほうが、ちょっと驚きかもしれません。本当でしょうか。
> どうして、HDIの算出方法として相加平均より相乗平均が好ましいのか?
> 相乗平均を採用した新HDIが旧HDIと異なる点の1つは、人間開発の3側面間の達成度のギャップを考慮に入れられることである。旧HDIでは、ある側面で達成度が低くても、ほかの側面の達成度が高ければ単純に埋め合わせることが可能だったが、新HDIでは、ある側面の達成度が低ければ、それがそのままHDI値に反映されるので、3側面全体を通した達成度を把握しやすくなった。相乗平均を用いることにより、3側面の相互補完可能性が小さくなったうえ、たとえば出生時平均余命の指数が1%悪化した場合に、教育や所得の指数が1%悪化した場合と常に同等の影響がHDI値に及ぶようになった。したがって、人間開発の達成度を比較する基準としては、単純な相加平均より、諸側面間に内在する違いを尊重しやすくなったと言うことができる。
うーん。「相互補完可能性が小さくなった」なら、「HDI」として総合する意味は薄れるような気もするのですが、いえいえいえ、既に総合された「HDI」だけで何かをいわんとする(「相互補完可能性」に頼って、不利な面を隠そうとする)一種『粗ざつ!』ともみなされうるような議論や政策が増えているといった懸念でもあるのかなぁ、と想像してみます。
・同「不平等調整済み人間開発指数(IHDI)とは」
http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/library/human_development/human_development1/hdr_2011/QA_HDR2.html
> 具体的には、国内に存在する不平等の深刻さに応じて、それぞれの側面の指数を「割り引く」のである。
> 具体的には、不平等の度合いに応じて調整を加えた各側面の指数を相乗平均して算出する。
> HDIは、社会に不平等が存在しない場合に達成可能な人間開発の「潜在的な可能性」を示す指標であり、IHDIは、社会に実際に存在する不平等を考慮に入れた場合の人間開発の「現実の達成度」を示す指標であると言うことができる。社会に不平等がまったく存在しなけば、IHDIの値はHDIの値と等しいが、不平等が深刻であるほど、IHDIの値がHDIの値に比べて小さなっていく。不平等が原因で人間開発の潜在的な可能性がそこなわれている度合いは、HDIとIHDIの値の差(単位はパーセンテージ)で表現される。
> 不平等が原因でHDI値が割り引かれる割合は、世界平均で約23%となっている。この割合が最も小さいのはチェコの5%、最も多いのはナミビアの43.5%である。3側面全体の不平等によるHDI値の落ち込みが最も大きい地域は、サハラ以南アフリカで、その後に南アジア、アラブ諸国と続く。サハラ以南アフリカでは保健面での不平等が世界で最も大きく、南アジアとアラブ諸国では、教育面の不平等による値の落ち込みが甚だしい。ラテンアメリカ・カリブ海諸国は、所得面の不平等による値の落ち込みが最も大きい地域である(その割合は39.3%)。
ほとんどすべての国で、いくらかは割り引かれるという理解でよろしいのでしょうか。その中で、5〜43.5%(0.050〜0.435)の範囲にわたる分布があり、その平均が約23%(0.230)だということですね。5%の「割り引き」となる不平等は、どのくらいのものなのか(対策が尽くされた上で、なお必ず残るものなのか)、人々がそれを不平等だと認識するかどうかの閾値はどのあたりにあるのかなど興味がわいてまいります。
※認識されない不平等は放置されてよいなどと言い放つわけではゴザイマセンので、念のため。
> 不平等の度合いを測定する方法として、ジニ係数では不十分なのか?ジニ係数とアトキンソン不平等指標の間には、どのような違いがあるのか?
> ジニ係数は、所得、消費、ないし富の不平等を測定する手立てとして、広く用いられている。過去には、多次元の不平等を測定するために、ジニ係数を適用しようとした試みもある(Hicks, 1998)。その試みによって得られた指数は、アトキンソン不平等指標を用いたIHDIと異なり、下位集団との一致性に欠けるケースがあった。また、ジニ係数においては、指数の値が低い領域が強調されず、すべての領域に同等の比重が置かれる。
うーん。ある領域の強調って、対数的な圧縮っぽい話なんでしょうか。それならそれで、旧方式のHDIで「固定的な最小値と最大値」といって、そのうち「最大値の上限」によって『上のほう!』を『雲の上!』に追いやるという形で、「下位集団」を詳しく見ようということだったのだろうとわかってきそうです。
・ウィキペディア「音響心理学」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%B3%E9%9F%BF%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6
> 耳のダイナミック応答は対数関数的である。公衆交換電話網はこの現象を利用して、音声を対数的に圧縮し、指数的に伸張して再生している。
見たいものを見たいように見る(聞きのがしては困る音を聞きとりやすくする)ための数学的な操作ですね、わかります。
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