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この件、何と呼べばいいんでしょうか。
行政としては「重大インシデント」ですが、事業者としても利用者としても「事故」(死傷者が出る、の意)ではなく、列車が長時間止まったことについても、それ自体は他の原因によってもよくあることであり、特に都心部では振替輸送によって何とかなってしまう面(※)もあります。感情的なものをいっさい排したときに、利用者にとって、これは「何」なのでしょうか。
※厳密には、普段は(定期券では)運賃の通算を優先して遠回りなJRを乗り継ぐところ、振替輸送によって、実質、近道となる地下鉄に乗れるとなれば、かえって「得」をすることになります。東京メトロと都営地下鉄の両方を数駅分ずつ乗る(それぞれ初乗り運賃がかかる)ような振替にあたれば、さらに「得」です。仮に、長時間の「運転見合わせ」(運休)の「損得勘定」(影響の金額換算)を利用者の立場で(事業者としての損失≒逸失利益でなく、利用者の実質の損益に着目)するのであれば、単に「影響人員×運賃」とするのでなく、「得」をするほうも算定に入れなければフェアでないといえます。
・読売新聞「JR、土日で作業員集まらず支柱の工事先延ばし」(2015年4月13日)
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