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以前、[2286]でも触れていますが、連動装置についての新しい読み物が出ていますので、ご紹介します。
・鉄道総合技術研究所(JR総研) 鉄道技術アラカルト「電子連動装置スマイル」(2012/3)
http://bunken.rtri.or.jp/PDF/cdroms1/0004/2012/0004005589.pdf
> 電子連動装置の研究開発が始まった1970年代の中頃は電磁リレーで回路構成した継電連動装置が主流でした。
> 1985年3月10日に電子連動1号機が京浜東北線東神奈川駅で実用化されました。
ちょうど、東神奈川ということで、いまが「旬」ですね。
連動装置、特に電子連動装置については、このサイトで取り上げるには難しい(※)のですが、汎用コンピューターの発達の歴史と対比させて、「もう一つのコンピューター」としての連動装置の発達を見ていくのも、たいへんおもしろそうだと感じています。少し前に流行った「CPUを自作しよう」的な話ですね。(学習者にとってブラックボックスな面のあるFPGA基板を使うものではなく、ディスクリートで等価回路を勉強した上で、ホワイトボックスとして汎用ロジックICを使うもの。)
※どんな人に向けて、何のために取り上げるのか、を決めにくいという意味です。本当に正しく理解することまでを目指すとなると、想定する対象を高専、工学部1・2年生向けに引き上げる必要があり、「高校生以上・一般向け」といえる範囲は超えてしまいます。現在は、初歩の初歩だけをまとめてあります。
・東芝レビュー「情報通信時代の列車輸送管理システム」(2000)
http://www.toshiba.co.jp/tech/review/2000/09/a05.pdf
> 当社では,1997年から小駅用の電子連動装置を開発している。
> 処理性能向上のためにRISC(Reduced Instruction Set Computer)チップを採用し,系間の照合処理はDPM(Dual Port Memory)を介して行うことにより高速処理を実現した。
・東芝レビュー「新たなニーズに応える列車制御システム」(2009)
http://www.toshiba.co.jp/tech/review/2009/09/64_09pdf/a10.pdf
> 小規模駅用の502形電子連動装置を図10に示す。
> これら電子連動装置は,2000年の1号機の使用開始からこれまで15の駅に導入され,稼働中である。
ということで、図10を参照してイメージをつかんでください。
ネットワーク信号制御システムと連動装置の関係についても説明があります。
> 駅中間LCに続き,当社は駅構内用のLCの開発にも参画している。これは,軌道回路予約方式を深度化させた新しい制御論理を採用し,連動範囲の分割制御など,保守にも配慮した機能を具備させるものである。
「連動範囲の分割制御」が、現行の電子連動装置、新形電子連動装置ではできるのか、できないのかがわからないのですが、これができるようになっていくと、線路改良工事や駅改良工事がしやすくなるというメリットが出てきます。
実際には、あらゆる連動装置が電子化されたり新形になったりしていくわけでもなく、当面はレガシーな対応も続けていく必要があります。
・日本信号「連動装置」
http://www.signal.co.jp/products/railway/productsinfo/2010/03/post-4.php
とはいえ、あくまでレガシーなのだということを理解してみていかないと、「リレーで十分ではないか」といった、必ずしも適当とはいえない認識を持ってしまいかねません。
以下は余談になりますが、「もう一つの電話網」としての鉄道電話(現在のJR電話)もおもしろいと思います。ただ、規模が大きいだけで設備は通常の内線と変わらないのか、あるいは規模ゆえに設備の上でも何かおもしろいことがあるのか、余裕があれば調べてみたいなぁと思っています。
最近は、JR電話に直接かけられる「JR携帯電話」のサービスもあるそうで、地味ながら(といっては語弊がありますが)独自に進化を続けているといえます。
・トランスネット「【お知らせ】 JR携帯電話サービスの提供を開始」(2006/3/1)
http://www.tni.co.jp/newsrelease/detail.php?id=22
※ガラパゴス中のガラパゴスとも、シーラカンスのようなものとも、いえなくもないですが、業界が違うということは、本質的にガラパゴスなのです。少なくとも、ガラパゴスであっていけないということはまったくないので、その点、誤解なきよう。ただ、国鉄のままだったら、会計検査院に指摘されそうではありますね。
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