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ATACSが導入済みの仙石線で、新たに踏切の制御にもATACSを使用するということです。11日に発表されました。本日から順次、使用開始とのことです。
・JR東日本「無線による列車制御システムATACS における踏切制御機能の使用開始について」(2014/12/11)
http://www.jreast.co.jp/press/2014/20141214.pdf
「2017年秋」にATACSの使用開始が予定されている埼京線(※)にも踏切があり(仙石線とは違って、埼京線では本来、立体交差化を目指すのが先決でしょうが、そうともいっていられない状況で:まさか「埼京線」に「赤羽線」は含まないということもないでしょうし)、首都圏でも早々に活かされる格好になります。
※http://atos.neorail.jp/atos3/news/news_131008.html
踏切に限らず、列車の走行位置や速度、到達見込み時刻といった情報が必要となるものはいろいろあり、カーブやトンネルなど見通し不良区間に設置された接近警告灯(正式名称は不明)、ホームの足元でLEDアレイが点滅する「スレッドライン」や、旅客案内においても、「接近放送」(列車入線時の自動アナウンス)のタイミングや、「電車がきます」の表示器の鳴動(文字だけでなくアラーム音も出ます)にも、同じ情報(制御信号)が必要です。
・京三製作所「スレッドライン(列車接近警報表示装置)」
http://www.kyosan.co.jp/product/product02-17.html
これらは、これまでは軌道回路によって、固定の位置で列車の接近を検知していましたが、ATACSに代わると、検知を行なう位置を固定せず、リアルタイムに列車の位置を捕捉できることになり、例えば、列車の種別に応じて(自動アナウンスの再生時間から逆算して=特急列車はアナウンスが長いので早めに再生を開始するなど)、最適なタイミングで自動アナウンスを開始するといった応用が可能です。
※現状ではこのような柔軟な制御は行なえません。例えば東京メトロ南北線では、埼玉高速鉄道線や東急目黒線との直通運転の開始時に、接近放送の冒頭のメロディー音(※)が省略されるようになりましたが、これもアナウンスの再生時間(「東急目黒線直通、」と、後の急行運転の開始による列車種別の文節を追加する分、再生時間が延びる)を確保するためとみられます。検知位置を容易には動かせないため、より容易に変更できるアナウンス(のメロディー音)の側で対処した例といえます。
※http://hassya.net/kaisha/metro/も参照。個人的にたいへん気に入っておりましたので、当時、とても残念でした。メロディー(2回繰り返し)だけで8秒もあり、省略されたのはしかたのないことです。8秒あれば、「東急目黒線直通、各駅停車、」とアナウンスできるわけです。とはいえ残念です。目黒線が新横浜まで乗り入れるころ([2956])にでも、改めて復活したりしないでしょうか。もちろん、そのためにはATC([2941])の再設計が必要となってしまい、たいへん非現実的です。…とわかっていても、やはり残念です。
もちろん、このような個別の詳細な制御を行なうには、今回のプレスリリースにあるような「(列車からの)警報要求」「警報要求停止」(※)では不十分で、地上の設備側をインテリジェントにする必要が出てきます。今回の仕様がこういう仕様になっているのは、おそらくは既存の地上設備(ここでは踏切)への変更を最小限に留めるため、踏切の装置から見て、あたかも軌道回路からの制御信号(HighとLow)があるかのように見せる(ATACSの通信を受信?して、そういう信号を出すI/Fを付ける?)必要があったということでしょう。
※「警報停止要求」ではないところがミソです。通信の途絶と「要求停止」とをきちんと判別できないと危ないと思いますが、そこを時間(タイミング)や順序(シーケンス)だけで扱うというのであれば、ちょっと怖い感じもします。実際には、障害物検知装置の出力を指令や列車側に送信する機能もあるはずですから、そこまで愚直な実装にはなっていないだろうと信じたいところです。
旅客案内の制御に関しても、いつ、どこをどこまで、取り組まれていくのかというところが注目されます。(目先のことだけを考えれば、今回の踏切と同じく、軌道回路に見せかける実装になるでしょうが、いつまでもそれでよいとはいえません。)
・[2376]
> 登場から10年が経過したATOSの次を担う次世代のシステムだと思います。
・[2377]
> (略)いずれも元来は信号・ポイントの制御システムであるATOSの次を担うシステムではないですよ。
・[2379]
> 機能的には確かに「ATOSの次」ではありませんが、JR東日本が取り組むプロジェクトとしては、ATOSに続く向こう10年程度の一大プロジェクトになるはずです。
まさに10年程度で、埼京線、京葉線に実地展開される見込みになりました。研究開発の中でも開発に寄った部分では、本当に着実に進むものですね。
いわゆる「次世代型ATOS」としては、列車検知における軌道回路からの脱却(ATACSやCBTC)、進路制御における光ネットワーク化(ネットワーク信号制御システム)ということで、足回りの「脱リレー」([2729]など)を貫徹することも要件とされています([2954])。部分的には、京葉線でのATOS導入時、および埼京線での更新時に実現していくことになりますが、全体として世代が進んだ「次世代型ATOS」と呼べる状況の線区が生まれるには、さらに時間がかかる(京葉線、埼京線より後になる)ことになろうかと思います。
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