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検討中であることが公表されていた「戦略的新駅」の第1号として、南武支線(浜川崎支線)の川崎新町−浜川崎間に新駅(無人駅)を2015年度中に設置することが発表されました。29日朝にNHKが速報し、30日、神奈川新聞、東京新聞、読売新聞などが報じました。
・NHK「川崎市とJR 南武線に新駅検討で協定」(2015/1/29)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150129/k10015048491000.html
> 川崎市とJR東日本は(中略)協定を結ぶことになりました。
> この協定は(中略)もので29日、川崎市役所で締結式が行われます。
・読売新聞「南武支線に新駅 川崎新町―浜川崎間」(2015/1/30)
http://www.yomiuri.co.jp/local/kanagawa/news/20150129-OYTNT50419.html
・東京新聞「JR南武支線の新駅「街の発展に期待」 川崎市、線路立体化などで連携」(2015/1/30)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20150130/CK2015013002000158.html
・神奈川新聞(カナロコ)「JR南部支線に来春新駅 川崎新町―浜川崎駅間」(2015/1/30)
https://www.kanaloco.jp/article/83400/cms_id/123616
※参照時点では「南部」と誤表記されています。本紙では間違っていないはずですが、Web用のデータベース入力のアルバイトさんがミスったですね、わかります。(追記:昼過ぎには訂正されました。)
> JR東日本横浜支社などによると、新駅は2駅間(約2キロ)の中間地点となる川崎市川崎区小田栄地区に設置予定。乗降者数は1日約3500人を見込み、低コスト・短工期化による早期開業を目指す。総事業費や両者の負担割合、ダイヤなどは今後検討する。
> 同社の平野邦彦支社長は「同地区は人口が伸びており、駅間に一定の距離もある。バスから鉄道へのモーダルシフト(輸送手段の転換)が期待できる」と説明。鉄道の利便性向上と利用拡大を自治体と連携して進める「戦略的新駅」の第1号にするとしている。
NHKが29日に速報(締結前です)し、カナロコが一番詳しい(しかしWebでは見出しに誤表記がある)という状況です。さっそく、Googleストリートビューで現地を訪れた気分になってみましょう。
・Google ストリートビュー「神奈川県川崎市川崎区小田栄」(2014/4)
https://goo.gl/maps/JCE2t
南武支線のうち旅客列車用の線路は、尻手−川崎新町間が単線で、鶴見からの複線の貨物線と合流・共用となる川崎新町−浜川崎間は複線になっています。京急線との乗換駅である八丁畷は、線路は3本(旅客列車用の単線および複線の貨物線)ありますが、旅客ホームは旅客用の単線に面した片側のホームが1面となっており、仮に、鶴見方面との連絡(後述)を考えるとなると、八丁畷の配線を大幅に変更する必要が出てきます。
南武線については、尻手−武蔵小杉間の連続立体交差化を川崎市が検討しているほか、川崎−浜川崎間を接続する「川崎アプローチ線」の構想が出ては消えてを繰り返している状況です。こうしたことから、先行きの不透明な浜川崎支線では投資が抑制されてもしかたのないところ、新たな手法での新駅整備のモデル駅となる「戦略的新駅」として取り組まれることになったことは、意義深いことです。(むしろ、そうでないと取り組めない話でもあります。)
新駅の規模が気になるところですが、列車については現状維持となれば最低限の規模、南武線(尻手−立川間)との直通運転を予定するのであれば4〜6両対応、川崎新町との統合や鶴見方面との直通を視野に入れる(鶴見では電留線の設置が難しいことから、鶴見まで乗り入れた電車を浜川崎支線へ逃がす)のであれば10両対応と、何をどこまで(いつまで)考慮するかによって、かなり振れ幅が大きくなる状況です。
そうした中、従来であれば手戻りを恐れ、検討すればするほど結論が出ないということにもなりがちだったと思われますが、「戦略的新駅」では「低コスト」「短工期化」を徹底するようですから、いわゆる「スモールスタート」で無理なく新駅を設置し、その後のことはその都度考えるというフレキシビリティが得られることになります。「あたりまえのこと」ではありますが、JRでは画期的なことではないでしょうか。
・個人のブログ「川崎新町配線図」(2010/2/7)
http://senrohaisenzu.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-01e4.html
> 1986年3月
> 20年以上も前の時点ですが、ちょっと見では現在の状況と変わりません。
鶴見周辺の貨物線や支線は、CTCすらも未導入で、システム化がまったく手つかずの状況にあるとみられます([2904])。今般、相鉄・JR直通線に関連して鶴見に貨物線ホームを設置([2971])するなどして配線を変更することとなれば、あわせて電子連動化や周辺一帯のシステム化に取り組まれることになるはずです。
南武線ではほかに、鹿島田と新川崎の乗換の円滑化も検討されています。今回の発表でも、武蔵小杉を成功例と位置付け、バス路線による川崎駅への乗降客の集中を広域に分散させたいという狙いが表明されています。川崎駅だけが便利に、そして巨大になればいいという時代ではなく、いろいろな施策の積み上げによって、ネットワーク型の利便性を確保していくことが今後の重点となってきています。何が何でも川崎駅に接着しなければいけないんだとか、乗り換え回数が増える(減らない)のはいけないんだといった古い固定観念からは抜け出しつつあるといえ、もはや「川崎アプローチ線」にこだわる必然性はほとんど残っていないとみてよいのではないでしょうか。
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