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と、見出しに深い意味はございません。見出しだけで予断を持つことなく、本文を熟読ください。
・[2890] ATOSの位置付け
> 特筆すべき点は「研究開発の積極的推進」ではなく(ここにはATACSが触れられていますが)、「お客様の満足向上」の項目に入れられていることです。
ATOSそのものについては、川越線向け単線区間でのデッドロック防止機能の開発をもって、ほぼ開発が完了した、ということですね。以後は、実地での展開によるサービス拡充(主にダイヤ再編)、人員の再配置といった、いわば日常業務(※現場ではなく、本社での)だということでしょう。
ただ、だからといって旅客案内の向上に軸足が移るとはいいきれません。線区をまたがった乗り入れが広がるにつれ、駅単体でなく路線網全体を見渡した旅客案内が重要になりますが、いまだに旅客案内は駅、せいぜい支社の範囲でしか検討されている気配がありません。路線図はフロンティアサービス研究所などを中心に検討が進められているようですが、湘南新宿ラインを新しい線で描く([2752])など、複雑になる一方です。
サインシステムについても、基本は民営化直後の新宿駅サイン計画、それ以上の細かい対策は支社以下でやるべきこととされているようで、本社や研究所としては、新しい案内装置の開発(「異常時案内用ディスプレイ」など)や外国語表記、乗務員のアナウンスの研修方法の検討などに取り組んでいるところです。(JR East Technical Review、鉄道総研報告などによります。)それぞれがたいへん重要であるのはもちろんですが、個々の対策に終始している感があり、グランドデザインというものが見えてきません。
※本社と研究所の間でも微妙な何かがあるのか、論文で「情報提供方法を検討することなどを提案しています」としているなど、妙に歯切れがよくない記述が目につきます。「直感的なキーワードをもとに観光地や宿泊施設を検索できる検索エンジンを開発中」ともありますが、いろいろと微妙ですね。
・個人のブログ「ああ、新宿駅サイン計画」(再掲、2005/5/28)
http://cabanon.exblog.jp/720822/
中でも問題なのは、東京や新宿といった駅が規模ゆえに特別視され、ほかの駅とは異なるサイン類(発車標を含む)が整備されていることです。遠からず全駅でフルカラー発車標([2035])なりPDPなり液晶画面なりをあまねく導入する計画なのであれば問題はないのですが、既設の3色LEDの電光掲示板を短期間ですべて置き換えることは非現実的です。将来的には置き換えるとしても、当分はそのまま残ることでしょう。
※ここでは発車標に限りましたが、ほかのサイン類についても同じことがいえます。
すると、ふだんあまり東京や新宿を利用しない「ライト」な利用客にとっては、東京や新宿だけが、地元の駅とサインのコード(体系、文法)が異なることになり、かえって戸惑うことになりかねません。普段、近くの路線で慣れている案内方法で、そのまま、東京や新宿でも往来ができるというのが、利用客にとって望ましいありかたといえます。いわば、「地元の駅」が、JRの全路線におけるサインコードの「入門編」、チュートリアルになっていてほしい、ということですね。
※東京メトロでいえば、大手町は何ら特別扱いされていません。東京や新宿も、同様にできるのです。とはいえ、旧営団が何かすばらしい先見性を持っていたというよりは、地下駅の構造上、そうするしかなかった、という結果といえます。大手町の改札に全路線の発車標を敷き詰めることは不可能ですし、乗り換え経路の長さや複雑さからして無意味であることが明白です。
このことを大した問題とはとらえていない、あるいは、東京や新宿で追加の対策をゴテゴテと「盛れ」ば対処できると考えられているように見受けられることが最大の問題であります。
・個人のブログ「日本一の巨大ターミナル駅「新宿駅」」(2009/12/19)
http://dota3eien.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-7f83.html
http://dota3eien.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2009/12/19/photo_6.jpg
http://dota3eien.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2009/12/19/photo_17.jpg
新宿で従来のLED発車標が敷き詰められるように設置されていた箇所では、かなりの圧迫感になっていました。これは、ホームでの設置を念頭に設計されたLED発車標を、そのまま敷き詰めようとすることに問題があります。そもそも、新宿ほど大きな駅で、改札口やコンコースで発車時刻を案内するのは無理があります。一度に提示される情報量を減らして利用客の認知上の負荷を低減することが最優先の課題ですから、その中では、路線ごとののりばを案内する誘導サインがより重要となります。その誘導サインだけでもかなりの情報量になりますので、必然的に、発車時刻の案内を省略しないと、利用客の負荷が増大してしまいます。
電光掲示板や、その他のサインについて、発注が支社などに任されているとすれば、かなりまずい状況です。例えば「湘南新宿ライン専用」(大船、[2404])、「町田・東神奈川(始発)方面」(橋本)、「Do not stop at Saitama-Shintoshin Station.」(浦和)といった、きちんとチェックすれば容易に防げるような逸脱が、現にそのまま通ってしまっています。
もっとも、発注を受けたメーカー側から何の指摘もされないというのも、お寒い状況といえます。デザイン(美観、DTP的な作業)と製造(電気的設計および「トンテンカン」)がまったく別の会社であることにも起因するわけですが、もう少しメーカー側も強くならないものでしょうか。
・任意団体「サインの森」
http://www.signnomori.com/
何でも自社でやらなければいけない中小の看板屋さんよりは恵まれた状況でありましょうが、おかしなサインの「量産」を防ぐ最後の関門ともいえるだけに、もう一段の踏ん張りをば、と、筋違いかとは思いますが少し期待してしまいます。
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