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発行:2018/3/10
更新:2019/2/13

[3620]

【ホームドア】「E電」外では平塚・川越までと蘇我に設置へ、2032年度末まで2期に分け


表1 東海道線(平塚−熱海)と外房線(千葉−上総一ノ宮)の乗車人員(JR東日本「各駅の乗車人員 2016年度」より抜粋)
表2 7年後の「2025年度末までに120駅程度」の内訳は(JR東日本のプレスリリースより作成)

(約11000字)

 東京圏で「2032年度末ごろ」までにホームドアを整備する駅について、6日、JR東日本が発表しました。

・JR東日本「東京圏におけるホームドアの整備促進について」(2018年3月6日)
 http://www.jreast.co.jp/press/2017/20180305.pdf

 ホームドアを「2032年度末ごろ」までに整備することが決まったのは、▼「電車特定区間」(いわゆる「E電」)のうち、東逗子以南、拝島以西と鶴見線、南武支線を除く区間の各駅と、▼川越線の大宮−川越、▼東海道線の大船−平塚、▼蘇我、それに▼成田空港高速鉄道が施設を保有する空港第2ビル、成田空港の各駅です。

 東京圏の「電車特定区間」以外の駅でホームドアが設置されるのは、JR東日本では今回の▼川越線、▼(仮称)村岡新駅−平塚間、▼蘇我が初めてです。

 なお、横浜線で1駅、武蔵野線で1駅については、今回の計画では対象に含まれていないことがわかります(=後述)。「電車特定区間」ではありませんが、エリアとしては含まれる東海道貨物線(いわゆるライナーホーム)についても言及がありません。

 > 2032年度末頃までに整備する線区(330駅)
 > 宇都宮・高崎線・東北貨物線(9駅)
 > 京浜東北線(36駅)
 > 埼京・川越線(20駅)
 > 常磐快速線(10駅)
 > 常磐緩行線(13駅)
 > 総武快速線(11駅)
 > 中央・総武緩行線(39駅)
 > 京葉線(17駅)
 > 空港第2ビル駅 成田空港駅
 > 山手貨物線(5駅)
 > 山手線(30駅)
 > 横須賀線(13駅)
 > 東海道線(11駅)
 > 根岸線(11駅)
 > 南武線(26駅)
 > 横浜線(19駅)
 > 中央快速線(24駅)
 > 青梅線(6駅)
 > 武蔵野線(26駅)

※プレスリリースに路線図の形で掲載されている図を時計回りに見ています。

・Google ストリートビュー 「鶴見駅」(横浜市鶴見区鶴見中央)付近(※鶴見線のみ鶴見区豊岡町)
 https://goo.gl/maps/AJqCEK9H47H2

・Google ストリートビュー 「東戸塚駅」(横浜市戸塚区品濃町)付近
 https://goo.gl/maps/GTZzLAMXtkP2

・「東京の電車特定区間(E電)」のイメージです
 https://www.jr-odekake.net/railroad/ticket/guide/assets/img/normal_tickets/normal_fare_edenkukan.gif

 東海道線は「11駅」とされています。平塚、茅ケ崎、辻堂、藤沢、(仮称)村岡新駅、大船、戸塚、横浜、川崎、品川、新橋、東京で、東京を数えれば12駅になることから、(仮称)村岡新駅は数えずに「11駅」としていることがうかがえます。また、東海道貨物線については記載がないことから、貨物線のホーム(いわゆるライナーホーム)については神奈川東部方面線など別途の計画になるとみられます。

 埼京・川越線は「20駅」とされています。池袋から大宮まで15駅と、日進、西大宮、指扇、南小谷、川越の5駅を合わせ、「20駅」と数えているとわかります。

 山手貨物線は「5駅」とされています。池袋、新宿、渋谷、恵比寿、大崎の5駅しかないため、池袋については埼京線として1駅、山手貨物線として1駅と、両方で駅数に計上されていることがわかります。

 宇都宮・高崎線・東北貨物線は「9駅」とされています。池袋は数えないでしょうか、上野、尾久、赤羽、浦和、さいたま新都心、大宮の6駅と、東北貨物線の赤羽、浦和、大宮の3駅を合わせ、「9駅」と数えているとみられます。

 京浜東北線は「36駅」とされています。▼埼玉県内では大宮から川口まで9駅、▼東京都内では赤羽から蒲田まで21駅と(仮称)品川新駅、▼神奈川県内では川崎、鶴見、新子安、東神奈川、横浜の5駅で、合わせて「36駅」になることが確かめられます。

 常磐快速線は「10駅」、常磐緩行線は「13駅」とされています。快速線は上野から取手まで、天王台を含めて10駅、緩行線は綾瀬から取手まで、同じく天王台を含めて14駅ありますが、綾瀬駅は東京メトロが管理する駅ですので数えず「13駅」としていることがわかります。

 総武快速線は「11駅」、中央・総武緩行線は「39駅」とされています。快速線は、東京から千葉まで10駅ですが、新橋を数えているのでしょうか。それとも両国を数えているのでしょうか。千葉駅を成田線(7〜10番線)と外房線(3〜6番線)で2回、数えるのでしょうか。蘇我を総武快速線としても数えるということでしょうか。緩行線は、▼千葉県内では千葉から市川まで13駅、▼東京都内では小岩から三鷹まで26駅で、合わせて「39駅」になることが確かめられます。

 京葉線は「17駅」とされています。東京から千葉みなとまで17駅で、電車特定区間から外れる蘇我は含めていないことがわかります。西船橋は武蔵野線としてのみ数えるのでしょうか。また、いかなる新駅も数に入れていないことがわかります。また、プレスリリースの図で蘇我は京葉線の続きとしてのみ描かれており、3・4番線のみの設置となるのではないかと想像されるところですが、プレスリリースでは言及がありません。同じく、千葉県庁の最寄り駅であり「みどりの窓口」があったものの、2016年(平成28年)3月1日に「みどりの窓口」の営業が終了された本千葉には、ホームドアを設置する予定がないことがわかります。

 武蔵野線は「26駅」とされています。▼東京都内では府中本町から新秋津まで5駅、▼埼玉県内では東所沢から三郷まで15駅、▼千葉県内では南流山から西船橋まで7駅で、合わせて27駅になりますが、武蔵野線としては数えない駅があるのか、他の工事や事業などとの兼ね合いで「2032年度末ごろ」までには設置できないことが確定している駅があるのかは不明です。

 南武線は「26駅」とされています。支線を除き、▼神奈川県内では川崎から稲田堤まで16駅、▼東京都内では矢野口から立川まで10駅で、合わせて「26駅」になることが確かめられます。

 中央快速線は「24駅」、青梅線は「6駅」とされています。青梅線は拝島、昭島、中神、東中神、西立川、立川の6駅です。中央快速線は、▼23区内では東京から西荻窪まで10駅、▼市部では吉祥寺から高尾まで14駅で、合わせて「24駅」になることが確かめられます。

 横須賀線は「13駅」、根岸線は「11駅」、横浜線は「19駅」とされています。横須賀線は、逗子から東京まで14駅ですが、仮に東京と新橋は総武快速線として計上され、鶴見(横浜市)を数えると「13駅」になると考えられます。根岸線は横浜を数えず桜木町から大船まで11駅です。横浜線は、▼神奈川県内の橋本(相模原市)から東神奈川(横浜市)まで16駅(うち、町田と成瀬は東京都町田市)と、▼東京都内の相原、八王子みなみ野、片倉と八王子の4駅で、合わせて20駅ですが、連続立体交差事業により駅が高架化または地下化される相模原駅については計上しないということでしょうか。なお、大船駅は横浜市と鎌倉市にまたがっており、ホーム単位で異なる自治体の補助を受けることになるのかなどの詳細は不明です。

・Google ストリートビュー 「大船駅(笠間口)」(横浜市栄区笠間)付近
 https://goo.gl/maps/DkKpDVX31ML2

・Google ストリートビュー 「大船駅(東口)」(神奈川県鎌倉市大船)付近
 https://goo.gl/maps/GwNBZqfnu5C2

・藤沢市「村岡新駅周辺地区まちづくりガイドライン」(2017年12月21日)
 https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/tosei/guideline.html

 > 本地区のまちづくり整備手法は土地区画整理事業を予定しており、その設計図(案)は次に示すとおりです。
 > 神奈川県及び鎌倉市と連携し、JR東海道本線(大船駅〜藤沢駅間)への新駅設置に向け、JR東日本との協議を進めます。
 > 既存の跨線橋は架け替えを行い、交通利便性の向上を図ります。
 > 地下道を再整備します。

 > 「藤沢市緑の保全及び緑化の推進に関する条例施行規則(藤沢市)」より
 > タブノキ、スダジイ、シラカシ、アラカシ、クスノキ、モチノキ、ヤマモモ、クロガネモチ
 > ケヤキ、クニノキ、エノキ、コナラ、クヌギ、エゴノキ、コブシ、オオシマザクラ、ヤマザクラ、イロハモミジ、ヤマボウシ、フジ(市の花)
 > クロマツ(市の木)、アカマツ、イヌマキ
 > マサキ、ヤブツバキ、カクレミノ、ネズミモチ、ヒイラギ、ウバメガシ、カナメモチ、モッコク、キンモクセイ
 > ムラサキシキブ、マユミ、トサミズキ、マンサク、ムクゲ
 > アオキ、トベラ、ヒサカキ、ハマヒサカキ、シャリンバイ、ジンチョウゲ、ツツジ類、ヤマツツジ、アセビ、ビヨウヤナギ
 > ガマズミ、アジサイ、ドウダンツツジ、ヒョウガミズキ、ヤマブキ、ユキヤナギ、ニシキギ、シモツゲ、レンギョウ、コデマリ
 > ハイビャクシン

・Google ストリートビュー 「成瀬駅」(東京都町田市)付近
 https://goo.gl/maps/SMmdcdfiQjy
 https://goo.gl/maps/nnKKUBkJ3BM2

・相模原市「JR横浜線連続立体交差事業の推進」「相模原駅周辺地区の市街地整備計画」
 http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/area/koikikoryu/citydev/20.html
 http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/area/koikikoryu/sagamihara/2015-3-6.html

 > 小田急多摩線延伸及び新駅の設置(まちづくりの中で主体的に整備)
 > 長期(JR横浜線連続立体交差化完了と相模総合補給廠全面返還を見据えたまちづくり、駅前広場の本整備)

 > JR横浜線の連続立体交差化の検討により、線路位置が高架となるか地下となるかは決まっていないため、それぞれについて全体イメージを作成しました((ア)・(イ))。
 > (ア)JR横浜線の連続立体交差化が高架となる場合のイメージ
 > (イ)JR横浜線の連続立体交差化が地下となる場合のイメージ

 http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/area/koikikoryu/material/sagamihara/2015-3-6_10.jpg

 > (注)平成39年のリニア中央新幹線の開業時点を示すものではなく、駅北口地区の将来のまちづくりのイメージを示したものです。

 「平成39年」は2027年を指しているとみられます。

・JR東日本「各駅の乗車人員 2016年度」
 http://www.jreast.co.jp/passenger/

■表1 東海道線(平塚−熱海)と外房線(千葉−上総一ノ宮)の乗車人員(JR東日本「各駅の乗車人員 2016年度」より抜粋)

千葉105,205
平塚61,844
小田原34,484
蘇我33,123
鎌取20,374
二宮13,723
土気13,553
鴨宮12,658
茂原11,282
本千葉10,798
大網10,601
熱海10,057
大磯8,051
誉田6,823
国府津6,067
湯河原5,922
真鶴3,376
上総一ノ宮2,962
早川1,355
新茂原1,226
永田1,049
八積760


※「1日平均」の「合計」の数字です。根府川は早川より少ないとみられます。本納は八積より少ないとみられます。

 今回の計画には含まれない、概ね「電車特定区間」の外側となる各支社の駅では、どのような基準でホームドアが整備されていくのでしょうか。

・Google ストリートビュー 「平塚駅」(神奈川県平塚市)付近
 https://goo.gl/maps/fnkKTUAnWnJ2
 https://goo.gl/maps/WChshptsVjK2
 https://goo.gl/maps/Msbps9yLmc12

 東海道線の平塚より西、それに外房線の本千葉と蘇我より東の各駅について、乗車人員を参照しますと、1万人(※)を超える駅がいくつかあることがわかります。これらの駅で、「15両編成」に対応するホームドアの整備が必要になってしまうようでは難しいと思われるところ、例えば最長でも6両編成でよい、普通列車と特急列車で停車位置を変える(※空港第2ビル駅での京成線と北総線の例があります)などの対策があれば、装置としてのホームドア(戸袋部)の数および設置のためホームを改修する長さが4割で済む(半分以下になる)ことがわかります。

※都心部での基準になっている「10万人」より1桁小さいという意味で、仮に「1万人」を基準として考えてみます。こういう話を10進数で考えてよいのかということは別の問題です。

 総武快速線の新小岩駅では、初めて「15両編成」(300メートル)に対応する形でホームドアが設置されることになっており、ホームドアに起因するトラブルがダイヤに影響を与える度合いなどが、11両編成の山手線より増えるのではないかと懸念されます。他方、これまで(※ホーム側に駅員の配置がない場合)車掌の目視(※停車中のみITVを併用)に頼ってきた発車時の安全が、ホームドア側のセンサーによって15両編成の隅々まで常に同じ精度で確保されることは、たいへん心強いことです。

※駅への進入から停車までの安全は運転士と車掌の双方で確認されます。人の目は2人分しかなく、その間は300メートルも離れているのです。新幹線では中間にも車掌がいます。「車掌長」については[3506]を参照。

・(再掲)「千葉駅を発車するキハ200形」のイメージです(1963年または1964年とのこと)
 http://c59176.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_fdd/c59176/02E5B08FE6B98AE382ADE3838F200E58D83E89189E9A785E587BAE799BA-69029.jpg

 新小岩駅で先行される「15両編成」での運用状況を見ながら、本当に15両編成のままホームドアを導入していくのかが再検討される場面も出てくるのではないかと想像できます。とはいえ、今回の計画でホームドアが整備される区間では、そのような検討を待たずに、新小岩駅と同様に「15両編成」のままホームドアを整備することが決まったと見てよいのでしょうか。続報が待たれます。

・(参考)千葉県議会会議録「平成29年 総合企画水道常任委員会(第1号)」(2017年2月21日)
 http://wwwp.pref.chiba.lg.jp/pbgikai/dsweb.exe/

 > 320 ◯説明者(**交通計画課長)

 > ◯説明者(**交通計画課長)

 > 交通計画課でございます。
 > JR東日本に確認したところ、まず、千葉駅につきましては、普通列車のほか、特急型車両やグリーン車の有無などで扉の位置が異なる車両が相当数乗り入れているということで、既存のホームドアでは対応が難しく、今後どのような対応が可能かをこれから検討していくということでございます。また、蘇我駅につきましては、利用者が約6万5,000人でございまして、千葉駅と同様に扉の位置が異なる車両が乗り入れているということがございます。また、利用者が10万人以上の駅を優先していくとの方針があることなどから、早急な対応は難しいとのことでございました。しかしながら、先ほど委員御指摘のとおり、ターミナル駅につきましては乗降客数よりも実際の利用者が多いと考えられますことや、利用者10万人未満の駅であっても、駅の状況等を考慮いたしまして必要と認められる場合にはホームドアを整備していくという国の方針もございますので、県としてはJR東日本に対して早急に検討を進めるよう要望してまいりたいと考えております。
 > 以上でございます。

・Google ストリートビュー 「本千葉駅」(千葉市中央区長洲)付近
 https://goo.gl/maps/JLDveQHgQDr
 https://goo.gl/maps/a4Nf7RGcsQK2


 再びJR東日本のプレスリリースです。

 > ホームドア整備計画一覧表
 > 2020年度第2四半期以降、2032年度末頃までに整備する駅数
 > 山手線 2(2)
 > 京浜東北・根岸線(大宮・大船間) 21(7)
 > その他 245(112)
 > 合計 268(121)
 > ( )内は乗降10万人以上の駅数

 > なお、駅の乗降人員や車両の扉位置などを考慮し、2025年度末までに、以下線区のうち120駅程度を整備します。

 > 京浜東北線、根岸線、常磐緩行線、中央・総武緩行線(中野・西船橋間)、中央快速線(東京・立川間)、青梅線(立川・拝島間)、横浜線(東神奈川・橋本間)、南武線、埼京・川越線(池袋・川越間)

※本社、東京支社、八王子支社、横浜支社、大宮支社の順に記載されているとみられます。千葉支社(成田空港高速鉄道線を除く)、水戸支社、高崎支社は、今回の計画とは独立に進められるとみてよいのでしょうか。

・京浜東北線:36駅
・根岸線:11駅
・常磐緩行線:13駅
・中央・総武緩行線:39駅(うち24駅)
・中央快速線:24駅
・青梅線:6駅
・横浜線:19駅(うち相模原駅を除く15駅)
・南武線:26駅
・埼京・川越線:20駅

■表2 7年後の「2025年度末までに120駅程度」の内訳は(JR東日本のプレスリリースより作成)

駅数整備済み・
2020年夏まで
2025年度末まで
(駅数は推定)
京浜東北線・根岸線472621
常磐緩行線13013?
中央・総武緩行線39321?
中央快速線24016?
青梅線61
横浜線19114?
南武線260
埼京・川越線20020?
(計)「120駅程度」


※「*」合わせて「6駅程度」ではないかと推定(=後述)。

 これらの線区について、上掲の駅数(※区間が明示されているものはその区間のみ)を合わせて「175駅」(整備済みの6駅、2020年夏までに整備予定の23駅を含む)あるところ、そのうち「120駅程度」が「2025年度末まで」に整備を終えるとしています。『26駅程度』については、2025年度末より遅れるということになります。

※「2032年度末ごろ」(14年後)までの合計「268駅」のうち、およそ半分弱は、期間の中間となる7年後までに終えるとしているということでもあります。

 このうち、京浜東北線(6駅は整備済み、20駅は2020年夏までに整備予定)、根岸線(※)、常磐緩行線、埼京・川越線(合わせて「80駅」のうち、整備済みの6駅、2020年夏までに整備予定の20駅を除いた「54駅」)については、既にATCが導入されており、基本的には全駅で速やかにホームドアの整備が進められるものと期待されます。次に、『66駅程度』について、2025年度末までにATACS(ATCではなくATSに相当するものを含む)を導入の上で、その他の工事との間でも手戻りなくホームドアの整備が進められる計画だと読むことができます。

※根岸線については、2016年12月13日のプレスリリース([3390])では整備の時期が明示されなかったことから動向が注目されていましたが、今回の発表でもなお、桜木町を除く根岸線の各駅については整備の時期が明示されなかった(他の線区と区別なく「2032年度末ごろ」とされた)ことがわかります。

 中央・総武緩行線では、2020年夏までに3駅でホームドアが整備されることが既に発表されています。山手線から転用されるE231系500番台を活かしながら、遅くとも2020年夏のホームドア使用開始までに(TASCを含む)ATACSの使用が開始されるのではないかとみられます。このため、地下鉄東西線の車両が乗り入れない区間でホームドアの整備が先行することになったと推定されます。中野−西船橋間は「24駅」(2020年夏までに整備予定の3駅を含む)です。

 残る『45駅程度』については、その他の線区のうち、▼ATACSが早期に使用開始される線区があれば線区単位で整備されると期待されるほか、▼特にホームドアの整備が急がれる駅について、ATACSの使用開始を待たずに(TASCなしで)ホームドアを設置することになるのではないかと考えられます。乗降人員の非常に多い駅やホームが狭い駅、それに要望のある駅などが対象とみられ、中央快速線の神田、御茶ノ水、新宿、中野や吉祥寺、国分寺、立川など、青梅線の西立川、横浜線の菊名など、それに南武線の武蔵小杉などが想像されるところです。

・Google ストリートビュー 「菊名駅」(横浜市港北区篠原北)付近
 https://goo.gl/maps/2WCrhMG12et

・Google ストリートビュー 「武蔵小杉駅」(川崎市中原区小杉町、中原区新丸子東)付近
 https://goo.gl/maps/ucJgj7dTvk82
 https://goo.gl/maps/6f1XZEZnyqr

・Google ストリートビュー 「御茶ノ水駅」(千代田区神田駿河台)付近
 https://goo.gl/maps/X6vJ861bN1U2
 https://goo.gl/maps/gjyC8QshuYx
 https://goo.gl/maps/VsiiZozjx7m
 https://goo.gl/maps/qh2v8AtyNmo
 https://goo.gl/maps/YEP95VYpunB2
 https://goo.gl/maps/g5BLHvd2Y5T2

 ATACSの「首都圏全域展開」([3103])という方針や大枠でのスケジュールに変更がないという前提では、貨物列車の通らない線区は速やかな使用開始が可能なのではないかと推定できます。「120駅程度」として挙げられた線区のうち、▼横浜線(「15駅」)、▼中央快速線の東京−国分寺間(「16駅」)は、(定期の)貨物列車が通らない区間です。合わせて「31駅」で、手戻りなくホームドアが整備されるようATACSが使用開始になるとすれば、たいへん心強いことといえます。TASCなしでのホームドアの整備は避けることが望まれます。この意味では、やや無理のあるともいえるような整備を前倒しで行わざるを得ない駅は『6駅程度』に留まることになるともみることができるでしょうか。

 逆に、ホーム上の滞留が顕著な▼北朝霞(武蔵野線)、▼東戸塚、▼武蔵小杉(横須賀線)、始発電車を待つ乗客で混雑する▼千葉、▼津田沼(総武快速線)などは、「2025年度末まで」の整備は行われないと推定できます。これらの駅を抱える各線区では、貨物列車(ATACS)や特急列車(扉の位置)との整合性(JR貨物との間でのスケジュールの調整など)も考慮されながら、かなり後ろまでずれ込むと予想できましょう。仮に、武蔵小杉の横須賀線ホームでホームドアの早急な整備が求められる場合、▼成田エクスプレスの通過、▼横須賀線(E217系)もしくは湘南新宿ラインのどちらかの通過または横須賀線の編成を湘南新宿ラインに合わせることが必要になると考えられます。

・Google ストリートビュー 「逗子駅」(神奈川県逗子市逗子)付近
 https://goo.gl/maps/6GiboNnu9P42
 https://goo.gl/maps/nXLgQJdm7bB2

・(参考)「E217系」扉の位置のずれのイメージです(※画像は模型です)
 http://www.katomodels.com/product/viewer/e217kei_m_2_l2.jpg

・(参考)「E217系」先頭車におけるホームドアのイメージです
 https://contents.trafficnews.jp/image/000/007/446/170127_jreshinkoiwadoor_01.jpg

 開閉時間や故障率が変わってしまうとみられる特殊な配置のホームドアで対応することを避ける場合、先頭車の運転台すぐの客用ドアを廃止して座席や「フリースペース」を設けるという方法も考えられますが、少なくとも新小岩では、車両はそのままでホームドアが設置されるということにされています。

・(参考)「205系」一部の客用ドアを廃止して座席を増やす改造を行なった例のイメージです
 https://cdn.railf.jp/news/img/180310_205_0311.jpg

・(参考)「E235系」に設けられた「フリースペース」のイメージです
 https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/732894.html
 https://travel.watch.impress.co.jp/img/trw/docs/732/894/04.jpg


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