この一連の記事では、徳間書店「ゲーム通信簿」の『歴代最高点』である「4.84」という値を実感的に読み解きながら、「カスタマーレビュー」を数量的に扱うことのむずかしさを追体験していきます。前編では、まず、なぜ「ゲーム通信簿」は6項目なのか、ほぼ同時代といえる「6つの基礎食品」を振り返りながら探ります。次に、もっとエレガントな方法はなかったのか、1990年代にOR(オペレーションズ・リサーチ)の分野で知られていた、複数の評価値を総合する方法について参照します。あわせて、数学的に平易な方法であっても、現実の社会で実際に重要な指標の算出に使われていることを実感するため、国連開発計画が算出している指標「HDI」「IHDI」について参照します。 |