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千葉駅に関しては[2967]の続きとして、自動アナウンスが導入されるのかどうか、という点について、一度まとめます。
・[2973]
> 先行的に千葉駅構内まで電子連動化に併せてATOS延長はありえるんでしょうか。
文脈上わからないのですが、もしかして、千葉駅のホームでATOS連動の旅客案内が使用されることを(も)指していらっしゃいますか?
この点については、千葉駅が空港アクセスの経路上にあること、および乗降人員ベースで「主要駅」であることから、外客誘致法([2957])で求められる外国語対応、中でも英語アナウンスを整備する対象に含まれるとみられます。これまで、千葉駅ではホームに立ち番がいるので自動アナウンスが導入されない(?)といった話がまことしやかに伝えられてきましたが、では立ち番に流暢な英語をしゃべれというのかとなると、むしろ逆に、メッソウもない、ゴショウですから自動アナウンスで英語を入れてください、と、形勢がまったく逆転してくると思います。
・「滅相もない」
http://www.weblio.jp/content/%E6%BB%85%E7%9B%B8%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%84
・「後生だから」
http://www.weblio.jp/content/%E5%BE%8C%E7%94%9F%E3%81%A0%E3%81%8B%E3%82%89
ということから、電子連動化にあわせてようやく、自動アナウンス(英語を含む)が導入される可能性はそれなりに高いのではないかとみられます。(発車ベルは別の問題といわれますので、問題が解決しない限り導入されないのではないでしょうか。)ただ、そこでATOS線区のほかの駅で共通して導入されてきた、これまでの自動アナウンスと同じ音声での自動アナウンスが導入されるかは不透明です([2942])。18日から順次、使用開始になるとされている東海道線(名古屋地区)の自動アナウンスや、宝塚線などと同じものや似たようなもの(英語を含む)、あるいは成田線のほかの駅と同じ音声での自動アナウンス(日本語)と、西船橋などで使用されている英語アナウンスを組み合わせた形で導入するといったことなどが考えられます。
・JR東海「【社長会見】東海道本線の運行管理システム取替に伴う旅客案内等の充実について」(2014/11/12)
http://jr-central.co.jp/news/release/nws001556.html
> 当社では、平成元年〜16年にかけて在来線各線区(名松線を除く)に運行管理システム(CTC・PRC装置等)を整備しましたが、現在、このシステムの取替を順次実施しています。このたび、東海道本線(名古屋地区:新所原駅〜米原駅間)の運行管理システムの取替が完了し、異常時の指令員の支援機能を改良したことに加え、お客様のご利用の多い駅の旅客案内設備について、順次切替を実施しますのでお知らせ致します。
> 普通・快速列車について、発車標及び、自動放送による乗車位置案内を行います。
> ※27駅中17駅で実施
非連動駅(構内にポイントがなく、CTC駅装置を置く必要がない駅)では、詳細な自動旅客案内を行なわない(旅客案内のためだけに高コストな装置や回線を設けることはしない)ということだろうと思います。なかなか厳しいですね。
デフォルトでは(ユーザー企業から特段の注文がなければ)、同じメーカーに発注する限り、自動アナウンスはすべて同じ音声になるでしょうから、まず、東海道線(名古屋地区)が宝塚線(英語を含む)と同じになる可能性は高く、その上で、それが東日本にも及んでくるか、というところが気になるところです。東日本では、英語アナウンスを自社(フロンティアサービス研究所を含め)で新規に製作するという意欲的な取り組みをしているように見受けられますが、経営的には、宝塚線と同じものを買ってきて取り付ける(=比ゆ的な表現です)ほうが安上がりですし、それで足りる話でもあります。
千葉駅では、今回の電子連動化および外客誘致法というタイミングを逃すと、次はホームドアの設置まで、自動アナウンスを導入(≒立ち番のさらなる配置減)する機運は出てこないことになりえます。
情報の認知に関するバリアフリーの面からも、個人差の大きい駅員によるアナウンスは全廃し(カラオケ[2942]、いえ、立ち番はいてはっても、マイクでベラベラしゃべらんといてください、という話です)、自動アナウンスに統一する、そして、自動アナウンスだけで足りるように、自動アナウンスの内容をしっかり作りこむというのが唯一の正攻法といえます。
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