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(約3000字)
[3035],[3036]の続きです。
・個人のサイト「森と湖に親しむ旬間2009〜丸山ダム〜」(2009年?)
http://dampedia.com/4/mm2009-maruyama/4633
> まず最初に管理所内に案内していただきました。なにぶん古いダムなので機材は結構それなりに年代を感じさせます。
> これは丸山ダムの現在の状態が様々な角度で数字として確認できるデータ表示盤。
それなりに年代、といいながら、武蔵中原駅の信号扱い所([3035]のリンク先の写真を参照)より、はるかに洗練された印象を受けるのは気のせいではないといって「過言」ではないでしょう。そして、表示盤や操作卓のある部屋に一般の見学者を受け入れているところが、うらやましいところです。
状態を数字で、というのもうらやましいところですが、鉄道では、駅や列車内の混雑を数字で表示するところまでは至っていないとみられ、監視カメラ(ITV)の映像を目視して人が判断するくらいしかないようです。それも、いま、指令室で各駅のITVの映像が見えるようになっているのかは不明です。一部の車両・線区については応荷重装置のための重量センサーで云々、という話もありますが、広範囲に展開されるには、まだまだ時間がかかるとみられます。
※ITVがほぼ全駅くまなく設置されていながらネットワーク化はされていないとあれば、なんとももったいない話です。
※いえ、(駅の)人(=お客さま)が(ダムの)水のようだ、などとは申しません。どちらも流動だなんて、そんな、メッソウもありません。
> ゲート制御操作卓
> いわゆる「ダムコン」です。ここでゲートの操作が行えますが、ゲートを操作する権限は関西電力側にもあり、洪水調節するような流入量になると、国土交通省側に権限が委譲されます。
専用の操作卓をきちんと起こす(特注する)と、当然このように美しく洗練されたユーザーインターフェースが実現するわけですが、FC-98に特注のキーボードをつなぐことでよしとする判断もまた、これ自体は妥当なものです。ダムの管理所でも、机のウラやラックにFC-98が組み込まれていないとも限りません。ハードウェアとしてのみ見れば、ほとんど差がないとも言えます。
ユーザーインターフェースとは、本当にオモテのオモテ「薄皮一枚」のようなものですが、そこが操作性や視認性を大きく左右します。信号扱い所でも、もう一声、特注のキーボードを「キーボード」として一体の発注とせずキー単位、そしてキーボードとしてのI/Fとに分けて発注し、これを表示灯のメーカーに持ち込んで、表示灯とキーをよく練った配置で取り付けた「卓」を製作してもらえば、それはもう「キーボードと表示灯」ではなく一体の「操作卓」になるわけです。
・「一声(ひとこえ)」
http://www.weblio.jp/content/%E4%B8%80%E5%A3%B0
その一声ができるかできないか、その境目は何なのでしょう。コストだけの問題ではなく、ユーザーインターフェースについての知見やその重要性への理解に基づく、より高いレベルでの判断が求められ、しかし、それができなかったというようにも見受けられます。本当でしょうか。
> 木曽川水系雨量水位表示盤
> 木曽川水系の雨量や水位を示す表示盤です。よくよく考えると丸山ダムより上流の木曽川水系本流は、長野県の木曽川減流域にある味噌川ダムまで発電用のダムしかありません。つまりその間の流入量を丸山ダムがほぼ一手で支えているわけで、それを考えただけでも丸山ダムのありがたさが骨身にしみました。
鉄道でいえば、自駅だけでなく隣接駅の在線もモニタできるようにすることにあたります。これは、システム化されるまで実現しなかったことですが、業務の内容を考えれば、真っ先に実現すべきことでした。むしろ、それまですべて電話と無線に頼っていたということを、驚きとともにいくらかの憤りをもって見なければならず、その点こそが三井造船氏のエピソード([2929])を引き起こした最大のトリガーといえましょう。
> 情報処理操作卓
> 雨量や流入量、水位などなど様々なデータから最適なゲート操作を計算する、いわば「ダムの頭脳」ですね。
鉄道でいえば京葉線で試行中のダイヤ回復支援装置にあたるでしょうか。まだ京葉線にしか入っていないくらい、ここをコンピューター仕掛けにすることは、東京圏のJR線では難しい部類に入ります。(東京総合指令室[2947]も参照。)
業務に応じて専用の操作卓や監視卓を設計し、その中でいかにミスを防ぐ設計としていくかというノウハウは、あらゆる業界で各々に蓄積されてきているはずです。鉄道は特殊だというのは、他の業界が各々に自分たちは特殊だというのと等価であって、他の業界が参考にならないということにはつながりません。システムや装置を納める側にはあたりまえでしょうが、発注側(ユーザ企業)や、下請けで鉄道向けの装置を製作する専業メーカーなどにおいて、他の業界に学ぶということがこれまで十分だったと、自信を持っていいきることができるでしょうか。
・「「ダムカード」について」
http://www.mlit.go.jp/river/kankyo/campaign/shunnkan/damcard.html
ダムの管理所ではなぜ、きちんとしたユーザーインターフェースが実現できているのでしょうか。航空管制(※1)の部署もある国土交通省だからでしょうか。いえ、ダムの管轄は旧建設省です。ならば道路管制センター(※2)もあるからでしょうか。
※1 安全に関する要求の厳しさはいうまでもなく、英語が必須で、管制業務の体系そのものが英語な発想で構築・運用されていると期待されます。
※2 鉄道網と道路網を比べると、細かさ(表示盤に表示すべき情報の量)が桁違いです。その膨大な情報を現にさばいているのが道路管制(交通管制)です。
・国土交通省「管制・空域・航空交通管理等」
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000324.html
・NEXCO東日本「道路管制センターってどうなってるの?」ドラぷら(2015年?)
http://www.driveplaza.com/safetydrive/mamechishiki/011.html
むしろ、ユーザ企業(官公庁ですが)として自らの限界をふまえ、余計な注文はせず、それなりにおまかせで発注したといった違いがあるのではないでしょうか。メーカーとしては、任せられればられるほど、無難な、結果として洗練された(枯れた、ともいいますが)ユーザーインターフェースを持つ操作卓や表示盤ほか一式を納めることとなるのではないでしょうか。(本当でしょうか。)
現場にどのような装置や表示盤が導入されたかということには、その選定の判断をした部署や役職者におけるいろいろなものが反映されるといえます。そこに自信があれば見学者にもどんどん見せ、他方、自信がなければ見せないということにもなっていくのではないでしょうか。(もっと、本当でしょうか。)
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