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[3047]の続報が出ました。直接には工事の話ですが、[2959],[3021]に続いて英語の話でもあります。
東京メトロ東西線の九段下−飯田橋間に「折返し線」を整備する工事が、国際入札にかけられることになりました。12日、日刊建設工業新聞が報じました。9月に落札者が決まる見通しで、今秋以降に着工する予定ということです。
・日刊建設工業新聞「東京メトロ/東西線飯田橋〜九段下間迂回路、15年秋着工/大規模改良2件入札公告」(2015年5月12日)
http://www.decn.co.jp/?p=27612
> (図)迂回路の整備イメージ
> 工区を二つに分け、一般競争入札(WTO対象)2件を11日に公告した。今秋以降に着工し、2020年東京五輪前の19年度末の供用開始を目指す。
> 軌道床版下での構造物の築造(掘削含む)とRC構造物の撤去、周辺住民の生活環境の保持、工期短縮などに関する技術提案を求める。
> 入・開札は9月1日に実施する。
> 工期は47カ月間。
図を参照しますと、九段下駅の駅部と妙に連続しそうでしないトンネルの幅や、飯田橋方で駅直前まで確保されるトンネルの幅に対して、線路の引きかたが妙に「ゆとり」(※1)があるなど、いろいろな事情でこうなった(当座は、こうした※2)という気配が感じられるような気がします。(あくまで感想は個人です。)
※1 工事中に資材を置く空間としても使われるとみられます。
※2 区議会の特別委の議事録で、事務方の答弁者が「非公表の図面」を内緒で見せるの見せないのという、そして(野党の)委員が「見せてちょうだいよ」と求めつつ(与党の)委員長が「見せちゃダメ」といって遮るという、たいへん微妙なやりとりがみられたりもするわけですが、事務レベル(鉄道事業者と区役所)ではしっかり、計画中で不確定な段階での図面([2940]も参照)も共有されているんだなぁ、という点では安心できます。
プロジェクトとしては「折返し設備」の整備でありながら、この工事(国際入札となる工事)で造られる線路は「う回路」と呼ばれています。この工事(同)の範囲を最小限に留めつつ、この工事(同)としては2019年度中に終え、その後に行なわれる予定とされる関連の工事で、「う回路」が「本線」になり、本線とも何とも呼びがたい中間の線路(現在の本線)が、きちんと「折返し線」と呼ばれるような状態(有効長の確保や乗務員の移動のためのステップや通路の設置など)にされていくのかなぁ、などと想像してみます。
入札で「周辺住民の生活環境の保持」に関する「技術提案」を求める要件が付されているようですが、難しそうですね。何をもって入札者間の優劣を判断するのかが事前に明確になっていないと、「非関税障壁」だといって非難されかねません。防音シートや低騒音機械による騒音削減効果を数値で示させて比べるのでしょうか。騒音の出る作業を日中などに限定しても工期に間に合うような作業時間短縮のための技術(新しい工法など)を提案させ、その貢献度で比べるのでしょうか。
なお、国際入札が求められる背景については以下も参照ください。
・このサイト「【JR東日本】 常磐線(各駅停車)へのCBTC導入を検討、2020年ごろめど」(2014年5月22日、2014年9月16日掲載)
http://atos.neorail.jp/atos3/news/news_140522.html
※興味を持つきっかけは趣味や遊びであっても、社会科の勉強だと思って勉強してみると、将来、いろいろ役に立つこともあるかもしれません、たぶん。新入生や新入社員として定期券で乗ってみてわかった不便さに関連して調べてみたら興味を持つ、というコースであれば、なおさら、いろいろ勉強していきたいですね。
工事の話はここまでで、以下は英語の話です。
・Tokyo Metro(in English)"Material Procurement Information"
http://www.tokyometro.jp/en/corporate/procurement/index.html
あくまで「資材調達情報」(≠契約情報ぜんぶ)を(=「は」)、わかりやすく(=東京メトロのWebサイト上で)発信(=英語で)します(が、あくまで官報での公告だけが正式なものです)、というメッセージが伝わらずとも伝わってくるような気がします。(あくまで感想は個人です。)
そしてPDFを開いて、素人としてはちょっとあ然とするのが、工事の件名や品目などがすべて日本語でしか記載されていないことです。もっとも、これは東京メトロが決める(自社の権限で自由に決めることができる)ことではなく、法律上、日本語で記載しなければならないのでしょう、たぶん。(具体的にどこに明文化されているか、追って調べてみたく思いますが、素人としてはちょっと(かなり)荷が重いです。)
※たいへん大雑把には、法令上の義務としての官報での「公告」(public notice of obligation:"Koukoku" in Japanese, limited to on the "Kampo" official gazette)が調達情報の「原本」(original)で、それ以外の媒体等で同じ情報を掲載する場合でも、原本たる公告に書いていないこと(英語対訳を含む)を勝手に付け足すことはまかりならん、ということだと思います。
・内閣府「法令外国語訳推進のための基盤整備に関する関係省庁連絡会議」(2005年2月2日〜2006年3月17日)
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/hourei/index.html
・同「法令外国語訳推進のための基盤整備に関する主な検討事項について(論点表)」
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/hourei/kentou/dai6/6siryou1.pdf
> 法令の翻訳を一元的に検索・利用できるようにする上で,関係府省等による既存の翻訳で翻訳ルールに準拠していないものや,民間等による翻訳をどのように取り扱うべきか。特に,民間等による翻訳が有償で提供されている場合,どのような問題があるか。
民間による自由なサービス(営業)を阻害するのもまたケシカランという、難しい板挟みでありつつ、という状況ですね。2005年になるまで着手されなかった(できなかった)のは、新幹線([2997])とも似ていて、前の世代が残した一種の「宿題」に、いまの世代が取り組んでいるという格好です。
※もっとも、民間としても、正式な「法令等外国語訳ハンドブック」でも出れば、(そして、よほどひどい出来でない限りは)喜んでそれに準拠し、過去の翻訳もさかのぼって修正していくくらいはするでしょう。
同じような問題(自国の法令や公文書における言語上の問題)は、英語を公用語(第二を含む)としない国や地域では、もれなく起きていることと想像されます。日本だけが云々、というわけでもないでしょうが、そこに甘んじていてよいとは(国際的には)みなされない(ようになっていく)のではないかともみられます。
※近ごろはアレです、そう、「グローバル人材」などといって、外国で生活できる(が交渉では負けて帰ってくる、あるいは失笑を買ったことにも気づかぬまま相手の笑顔を「ウインウイン」と受け止め、交渉に勝った気になって帰ってくるような)レベルの英会話が「流暢にペラペラ」というだけの部下に「頭痛が痛い」上司の方もたくさんいらっしゃるでしょうが、もっと地道には、あらゆる公的な文書(公文書に限らず)を英語でもきちんと書けるというリーガルな部分でのスキルこそが重要で、かつ、国内で働くあらゆる人にふりかかってくる話になってくるでしょう。本当でしょうか。そして、そうした時代に備えるには、小学校では英会話でなく国語(新聞が読める、そして書ける)、中学校では英語でニュースが読める(そして英語のまま要約できる)といった部分のトレーニングが求められてくるでしょう。もっと、本当でしょうか(諸説ありますので、みなさま、よくお考えください、の意)。
・国際協力機構(JICA)「池上彰と考える「グローバル人材とは何か」」(2013年10月10日)
http://www.jica.go.jp/topics/news/2013/20131010_01.html
> 協力隊経験者を積極的に採用しているロート製薬株式会社人事総務部長の綾井博之氏
> 「(略)白紙の上に絵を描けること。協力隊での活動で、ビジネスの基本である市場調査や営業、信頼関係の構築、アフターケアなどをたった一人で行ってきた経験がある。これは今の日本ではあまりできない経験で、その意味でも協力隊への参加は有意義だと感じる」と述べた。
「青年海外協力隊でなければ経験できない」という「リアルな現実」(「超現実」とでも…略※)をそのままにしておいてよいという話にはなりませんが、手っ取り早く「(企業にとって、手元に)ないものを手に入れる」には協力隊の経験者を採用するのが手っ取り早いという「鉛筆」ですね、わかります。そうして、本来なら「ダイバーシティーが多様化」(「超多様化」とでも…略※)していったかもしれない部分が結局、ほとんど変わらないまま「ステーブルな安定感」(「超安定感」とでも…略※)で「生あたたかく温存」(「超温存」とでも…略※)されていくのかもしれません。いつまでもそれでいいんでしょうか。
※「超快速」なるいま…(略)[3018]も参照。
※「コンピューター」「ユーザーインターフェース」と表記するからには「ダイバーシティー」と表記しなければ、と思わされます。
・クーリエ・ジャポン「日本人がよく使うけど、実は危ないNG英語」(2013年7月30日)
http://courrier.jp/blog/?p=15324
> 「詳しくは言えない政府の仕事をしている」というふうに、何かを隠しているように受け取られてしまう。
> どうやらこの表現では、「私は小役人です」と言っているように聞こえてしまうらしい。
個人的には、このような微妙な(言外の)ニュアンスを気にすることができるかどうかは、英語(英会話)を学ぶ以前に、日本語でも問われるもので、日本語でもできない人が英語でもできていない、むしろ日本語ですらできないまま、英語でできるようになるわけがない、というように見受けられることもあります([2643]も参照)。
※日本語での例だけを挙げれば、例えば単に名称を変更(もっと例えば、コンピューターのファイルをリネーム)することを指して「改名」と記載したり、学校やスイミングスクールで保護者に「入水許可」を要求したりと、枚挙にいとまがなく、そしてこうした例は、飯間弘明著「遊ぶ日本語 不思議な日本語」(岩波アクティブ新書)で枚挙枚挙(マイキョマイキョ)されております。だいぶ前(12年前)に出た本ではありますが、いまからでもご一読をおすすめします。
> “Maybe.”とだけ返すのは、「行くかもしれないし、行かないかもしれないし、わからな〜い」という感じの、非常に軽く、誠実さがあまりこもっていない答えに聞こえてしまう。その結果、相手はイラっとしたり、ムッとしたりするわけです。
もしかすると日本語でも「イラッとくる」? かもしれませ〜ん、みたいな。<それある〜!!
・Metro Vancouver(メトロバンクーバー、カナダ)「イラッ☆」(Transit Pet Peeve Battle)
http://buzzer.translink.ca/category/transit-pet-peeve-battle/
・「イラッ☆」(Things to whine about: 'I'm making a list of my pet peeves.')
http://www.cartoonstock.com/cartoonview.asp?catref=dcr0800
※国立大学(調達において東京メトロと同じ立場にあります)に通われている方は、学内の掲示板(学生向けでなく、敷地の外に向かってでもなく、かといって事務室や応接室への来客の動線からも外れた、とてもよくわからない場所の)に、同種の調達情報(形ばかりは英語で、しかし実質は日本語の)が掲示されているのをご覧になったことがあるでしょう。なければ、ちょっと(かなり)血眼(ちまなこ)になって探し(look for it frantically)てみてください。思わず、え゛ー(こんなところに、の意)と叫びたくなること請け合いです、たぶん。
・'It was right here.'
http://www.cartoonstock.com/cartoonview.asp?catref=rde5560
・岩波アクティブ新書(岩波書店)「遊ぶ日本語 不思議な日本語」(2003年6月)
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/active/lineup/spec075.html
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