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3日、東武鉄道が発表しました。
・東武鉄道「2020年秋 東武東上線 東武竹沢駅〜男衾駅間に新駅を開業します」(2019年6月3日)
http://www.tobu.co.jp/file/pdf/af37807d9ea4a4765ed2ce3b50a5dcbf/190603.pdf
・Google ストリートビュー 「新駅設置位置」付近(※東武鉄道のプレスリリースによる)
https://goo.gl/maps/1j3S5kpXfExm5t6P8
https://goo.gl/maps/aCRZjrLG5qLJMSMu6
https://goo.gl/maps/rbhnDzLgC3FwqhfB7
将来の複線化(行き違い施設の整備)を妨げない形で、かつホンダ敷地のレベルでスムーズに通行できる橋上駅舎になるのではないかと予想してみます。
・(参考)「平城山駅」「ならやま研究パーク案内図」のイメージです
http://ekilog.info/wp-content/uploads/CIMG2331.jpg
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%9F%8E%E5%B1%B1%E9%A7%85
> 線路名称上では関西本線単独駅であるが、運転系統上は木津駅を起終点とする奈良線の列車も乗り入れている。加えて早朝・深夜に奈良駅まで乗り入れる片町線(学研都市線)の列車も停車する。
> 分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。山肌に造られているため、上りと下りでホームの高さが異なっている。
> 2016年(平成28年)度の1日平均乗車人員は1,343人である。
> 1986年(昭和61年)7月 - 奈良市が土地区画整理事業に着手。総事業費27億9000万円をかけ、駅の西側13.3haにはバスターミナルや駐車場を備える約4000平方メートルの駅前広場、道路、公園、約1300人分の住宅地などを整備し、合わせて国道24号線から駅前広場を経て、トンネルで佐保山住宅地へ通じる都市計画道路を新設する計画。
スキームは異なりますが「ならやま」と地形や土地利用などそれに新駅の規模感が似ていると感じます。
・「J015 ホンダ寄居新工場建設事業」
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0501/asesu/j015.html
2010年までに造成工事を終えていたことがわかります。
・埼玉新聞の報道です(2019年6月4日)
http://www.saitama-np.co.jp/news/2019/06/04/03_.html
> ホンダからの請願駅
> 約90メートルのプラットホーム1面1線で、4両編成の電車の停車を想定。新駅の名称、駅舎のデザインや規模、駅員の人数などは今後決定する。
> ホンダの寄居工場には現在、約2900人が勤務する。車両通勤のため、工場への主要道路の国道254号などでは、毎朝、出勤の時間帯に同社の小川工場や寄居工場周辺で慢性的に混雑している。
> 21年度をめどに狭山工場を閉鎖し、寄居工場への集約を発表。集約後、狭山市周辺からの通勤者が想定されるほか、寄居工場の従業員が「2千人以上増える可能性もある」(同町商工関係者)との見込み
> 建設費用はホンダが負担する。事業費用は非公表。
> 建設費用はホンダが負担する。事業費用は非公表。
※いわゆる海芝浦の専用口の寄居バージョン(!)と思えばわかりやすいでしょう。このニュースであたかも当事者であるかのように町長や商工会のコメントを伝えるのはミスリードではありませんか。海芝浦は線路の終点なのでそういうものだと思われているかもしれませんが、線路の途中であっても新駅の位置づけは海芝浦そのものだと思っていただくのが適当ではありませんか。最も厳格には、小川町−寄居間の輸送力は従前の計画のまま、川越市から新駅までなど特定の区間に「ホンダ輸送(入構証と一体型のICライナー券のようなものをタッチしないと乗車できない等!)」みたいな特定の通勤列車をホンダ側の費用負担で運行するくらい、“別建て”の輸送にするのがスジではありませんか。つまり、仮に増発を行なう場合はホンダが費用を負担してヘッドマークくらいつきませんか。本当でしょうか。
・[3520]
> 新木場方の先頭車には「スターマイン号」と書かれ、和光市方の先頭車には書かれていないようすがわかります。
> …じゃなくてですね(略)「スターマイン号」が走ると聞いて、「スターマイン号」に乗らないと花火大会に行けないかのように思っちゃうひともいるのかもですよ。…その発想はなかった! そしてがっかり、ふつーの「地下鉄」(※銀色の電車、の意)じゃーん。ただの増発なら(愛称もなしで)ポヤンと増発なさればよいのではないかといって、いえいえいえ、実は花火大会の主催者が増発の費用を負担しているのではないかとか、そのため必ずヘッドマークを掲出してその旨を識別しないといけないのではないかとか、そういうところを取材してくださる記者さんって、いないんでしょうかねぇ。「スターマイン号」と聞いただけで何かがマヒして、我々もはや“風物詩”にしか見えないっ。…なんだかなぁ。
・[3703]
> > はい!
> > 元気です
> > NACK5
> …『はい元気です』いわゆる「はいげんきでーす」!!(棒読み)「NACK5」の費用負担で増発された列車(この増発のために追加で働く人の残業代や手当を負担するみたいな意味合い)の「原資」はラジオCMの広告料であって、それを出したのは主に県内の企業だとわかってまいります。
> 本来、自社グループ(の球団みたいなところ)が負担すべき多客対応の増発分を「NACK5」に負担させた(※「させた」に傍点)みたいな構図かもですが、これぜんぶが民間のことであるので、当事者がそれでいいといえばそれでいいんだという、まことに民鉄らしい構図なんですよ。
再び東武鉄道のプレスリリースです。なお、東武鉄道は民鉄です。(※「は」に傍点。)
> 寄居工場勤務者及び利用者
「寄居工場勤務者」と「利用者」を厳然と区別する、それなりの専用口(入構証がないと出られない改札)のイメージがわいてまいります。「事業費用は非公表。」(※埼玉新聞)である以上「負担割合」が不明ですが、「利用者」が一般道に出られる改札口とその周辺の歩道や広場の整備などで寄居町の支出があるのかなど伝えられていません。
※「寄居工場勤務者」の専用口(※推定)での乗降数がいくら膨らんでもあくまで臨時の客とみなされる(≒競馬場などと同じ)、複線化などの根拠として使える統計には入ってこないと思われませんか。
> ホンダが寄居工場への集約を発表した2017年10月以降、寄居工場へのアクセス向上や、周辺の円滑な交通環境の維持、環境負荷軽減を目指し、寄居工場に隣接する東武東上線の活用についてホンダと協議を重ね、今般、新駅を開業することとなりました。
なお、この発表において地元「寄居町」は当事者になっていないことがわかります。▼「東武竹沢」「男衾」「寄居」については[3147],[3168]を参照。
・[3147]
> 東武の玉淀、JRの折原を除く全駅(東武竹沢、男衾、鉢形、寄居、JR竹沢)で交換可能です。小川町で折り返し、2周すれば編成の向きも元に戻ります。我こそはというかたはぜひ、「模擬スピーディー」を構築して、ダイヤの「私案」をつくってみてください。ぜひお願いします。
> 「時間帯一方通行化」([3025],[3026],[3139])も応用可能で、小川町から東武竹沢→寄居→JR竹沢→小川町と、一方通行で環状運転、しかし行違い設備を応用して「(行違いと見せかけて追い抜く)快速運転!」(部分複線化と追い越し線[3141]、「Hyperpath導入による急行待ち時間設定の適正化」[3075]なども参照)も行なえましょう。
あくまで“頭の体操”であります。あしからず。
> 寄居町が「議論をリード!」されない限りは、JRとしてはいずれ蓄電池駆動電車をば(複線化など「当社としては考えられない」→八高線で優等運転など「当社としては考えられない」→「線路閉鎖してSL!」や「リゾートおごせ!(『ジョイフルぶりっとちゃん』で運転)」になってしまい、地元の利便性に貢献されない)、秩父鉄道としては熊谷−寄居間の輸送力増強、東武鉄道としては…などと、各社それぞれ「できる範囲でカイゼンに努める(※)」ことしか望めません。共同しないとできないことってありますでしょ? と、念を押されます。そして、そこにこそ自治体の出番([3020],[3027]など)があるんだということです。行政が考えるべきことを事業会社に丸投げしてはなりませんし、事業会社の理屈だけでは公共サービスは実現されないことを踏まえて公的な施策が講じられなければなりません。
東武鉄道殿と本田技研工業殿だけで話を進めると東上線だけ(やがて)複線化する(かもだ)けれど速達性はほとんど…(てんてんてん)&JR八高線のほうはもっとひどい目に遭わされるー(↑)みたいになりかねません。本当でしょうか。
・[3358]
> > 将来的には、トヨタ自動車が貨物輸送を愛知環状鉄道で行う予定と報道され、全区間複線化して三河豊田駅からトヨタ自動車本社工場に貨物専用線を設ける計画予定もありとされていたが、貨物輸送終了後も日本貨物鉄道(JR貨物)が許可を有していた岡崎 - 北岡崎間の第二種鉄道事業は2010年(平成22年)4月1日で廃止された。
> > マイカー通勤転換プロジェクト
> トヨタ自動車さんが自ら鉄道事業者になりながら、電車とも自動車ともつかない乗りものを走らせたり、しませんかねぇ。(あくまで一般的な憶測は希望的です。)
JR八高線の『未電化区間』(※これ、当座は費用が工面できなくて「未電化」という見方なんですが)を地元自治体と本田技研工業さんそれに秩父鉄道などが出資する3セクに移行して(電化するかしないかは別として=非電化のままでも)部品と完成車の輸送のための貨物駅をつくる(秩父鉄道が八高線直通の貨物列車を運行する)みたいなことにはしていけないんですか。貨物なら迂回率が高くても問題ないですよね。もっと本当でしょうか。(※あくまで“頭の体操”です。)
・[3168]
> まず、一般に「八高線!」といえば十中八九「八高線(笑)!」だと受け止められる、あるいは気動車が云々で「趣味的に楽しめる!」などと…そこからして疑わなければならないのではないかと疑ってみます…ちょっとだけ。
> 『結論』は地元のかたが自分たちの手で得るものです。ヨソモノが横からああだこうだと、ましてや趣味に片足をば置いたまま云々するなど、きわめておこがましいというものです。
> それでも云々するのは、勉強とはそういうものだ(あらゆる考えかたを追体験してから納得するものだ)という見かたによるものです。なお、実現には寄居駅の「大改造!!」が(「秩父鉄道殿」によって)必要となることを申し添えつつ、あくまで勉強のための例題のようなものだと思っていただきたくお願い申し上げます草々。
うーん。
・JR東日本「水素をエネルギー源としたハイブリッド車両(燃料電池)試験車両製作と実証試験実施について」(2019年6月4日)
https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190603.pdf
> 神奈川県、横浜市、川崎市と連携し、
市バスが叫びたがって…いえ、水素で走りたがっていそうです。
> 2019年6月3日、日本貨物鉄道株式会社、昭和電工株式会社およびJR東日本の3社で実証試験に伴う設備整備に関する基本合意を締結しました。
> トヨタ自動車株式会社からは、2018年9月に締結した水素を活用した包括的な業務連携に関する基本合意にもとづき、鉄道車両への燃料電池技術の導入に向けて燃料電池自動車の開発で培った知見に基づきご協力をいただきます。
おおー。(※恐縮です。)
引き続き地域の公共交通に関する話題です。
・[3147]
> 「夜灯(よとぼし)」…、いえ、ライトアップしさえすれば「千客万来」などと…そういういかにもなソレはわかりやすく「いま何かをしている感(高揚感)」が得られましょうが、住民や関係者をそういう感覚の一種『中毒』にするようではいけないと感じます。足元の、まさに「地域の『足』」としての公共交通が、きちんと、地元の人にとって便利になるように、というのが求められている(けれども地元の人はなかなか言い出さない:押しかけてきた人たちが楽しそうにライトアップだのなんだのといっているのを見たら言えなくなる)のではないかと、大いに疑います。
「高揚感」というのは何らかのホルモン様の物質による作用ですから中毒そのものです。(※見解です。)
> 勉強なしには施策も何もないだろうという面は、小さな役所ほど切実であるはずです。
※ここでいう「小さな役所」:寄居町役場の公共交通を担当する部署、の意。
・[3360]
> > 本手引きは、特に、初めての公共交通に関する計画の策定で、何から手を付けてよいかわからない方や、公共交通専任の担当者が1名又は担当不在の地方公共団体において、計画策定に際し踏まえるべきポイントや、真に検討すべき事項を明らかにすべき観点からまとめています。
> 不安になるかもしれないですが、小川町や寄居町([3168])といって、こう、「何から手を付けてよいかわからない方」や「公共交通専任の担当者が1名又は担当不在」かもしれないといって、もっと不安になってみます。
> 全国に1,718の市町村があって(市に限っても790あり)、各々に「○○市地域公共交通網形成計画及び○○市地域公共交通再編実施計画」を作成されたしということであるわけです。専門家を委員に迎えるようなことが必要な場合もあるとしまして、1名あたり、いくつの市町村をかけもちすればいいんでしょうか。そもそも、(会社に属さず大学に属していてほしい)専門家って、そんなにたくさんいるのでしょうか。実に『謎』です。
・[3494]
> 本書では「日本鉄道建設公団三十年史」が挙げられてはいますが、公団、地下鉄、私鉄系の車両メーカーなどへの言及は見られないことをあらかじめ申し添えます。国鉄の最後まで鉄道総研におられたかたとして、職場の環境として入ってきにくい類の情報(≒知らなくても仕事ができるとみなされる情報)は、退職後にもじぶんから探そうとはされていないということを疑います。
> 人的交流はあって、著者自身が土木学会構造工学委員会鉄道構造小委員会の「線路研究のグランドデザイン」研究会で委員を務め、「大学、JR各社、鉄道建設公団、公営鉄道(地下鉄)、私鉄の部長クラス」「若手職員を幹事として合計47名に国土交通省鉄道局からオブザーバーを得て」(276ページ)との説明が見られます。
> では参考文献に不備があるかというと、そうではないことがわかります(=後述)。参考文献というより、研究に用いたデータセットともいえる「国有鉄道 鉄道統計 累年表 CD-ROM版」「日本の研究所要覧」「数字で見る鉄道 1990−2000」「運輸経済統計要覧平成3年度版」それに土木学会「1980年版全国土木系教官・教員名簿」「1999年版全国土木系教官・教員名簿」(=を使おうというところに「確かな論文指導の痕跡」のようなものが感じられるという意味で)が手堅いので、これでじゅうぶんだという印象もございます。
・[3555]
> 専門家の総数や地域ごとの数という裏付けなしに「専門家を使へ」との『達』のほうなど…とんでもない!(棒読み)
▼いつも同じ顔ぶれで各地の課題を順番に解決…いわゆる「順番待ち」が長くなるんですよ。▼きわめて少数の大学の教員に過大な負担…せんせいがつぶれてしまいますよ。専門家というものはある程度「だれでもいい」「かわりがたくさんいる」という状況がだれにとっても望ましいことであるとうかがえます。(※「ある程度」に傍点。)
・日本経済新聞「研究者不足、防災に影響 砂防学会が緊急声明」(2019年4月27日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44308820X20C19A4CR0000/
> 国土交通省によると、砂防を専攻する助教、准教授、教授は2007年4月時点で計62人いたが、昨年4月には47人に減少。
土木学会の出版物などを通じて把握なさっているのか独自に把握なさっているのか触れられていません。
> 「産官学のいずれでも砂防の人材が不足している」と指摘。
・[3701]
> きみたちがじぶんの都合で「早く手堅い職に就きたい」ということを優先して修士課程すら敬遠されていると、職場から博士課程に送り出して研究者を輩出していくというところ(社内でも選抜が行なえるほどの潤沢な供給!)がきわめて細くなってしまうということなんですよ。ええ。修士課程に『通学!』して意味があるのはやはり25歳くらいまでなのよ。その貴重な時間を刻一刻と失いながらそうとも気づかずにつまらない顔でつまらぬ仕事をしていてはいけないよ。(※砂防に限らず一般的な見解だと思って言及します。)
専門家不足(その専門家を育てる教員を兼ねる研究者不足)が今後さらに深刻化することが懸念されています。
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