|
(約6000字)
[2997],[3197],[3439],[3628],[3700],[3987],[4461],[4700],[4999]に続いて、主たる区間を概ね時速200キロメートル以上で走りながら忘れられてきた、古くて新しい課題を概観します。
・[4700]
> 年度末にしっとり「新幹線」についてぽやんと述べながら回を重ねて気づけば10年、といった悠長なことを最初は夢想していましたが…なんのなんの。
ついに10回になりました。
> 何が起きるかは、起きてみるまでわからないということを、長くにわたってつきつけられ続けている気分が、この「新幹線」にはありませんでしょうか。
> 「新幹線」の側では何が起きたわけでもないけれど、外部の要因によって「新幹線」に何か対応が求められてくる場面というのが、それでも年に1つずつくらいしか起きないというのは、じゅうぶんに悠長なことであると思ってよいのかもしれません。そのような悠長さを持っていたいと思っていますから、どんな状況でも、それは案外、悠長なんだなぁ、みたいにいいたいとも思います。
・[3154]
> 「シティ・オブ・サンダーランド」
・「架空の駅の、架空駅弁を作ろう」(2018年3月18日)
https://dailyportalz.jp/kiji/180316202353
https://dailyportalz.jp/b/2018/03/18/b/img/pc/001.jpg
> 有明県の名産を贅沢に盛り込んだ、JR湯島線 北向駅で販売される駅弁だ。
> TOKIOもラーメンを作るためにまず小麦畑を作っていた。
> 有明からJリーグ入りを目指すサッカークラブ、湯島ムツゴラーレの本拠地スタジアムでも名物メニューになるに違いない。
https://dailyportalz.jp/b/2018/03/18/b/img/pc/010.jpg
…じゃなくて。
・(3月28日)
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20240328/6000026990.html
> 新幹線は本震の前の揺れで緊急ブレーキが作動して停止し、その後起きた本震で、68ある車輪の軸のうち60で脱線したということです。
「このフォーラム」、1年前の前回(2023年3月)の記事も、この話でした。
・[4700]
> > 会議は大半が非公開で行われましたが、JR東日本からは、今回の事故で、ほとんどの車両が脱線したうえ、一部の車輪については想定の範囲にとどまらず、レールから大幅にずれたことなどが報告されました。
> 「脱線」という局所的な現象そのものをどうこうというよりは「線路からの逸脱」、車両が対向列車の線路にはみ出すということを恐れているわけです。今回の地震は、ほぼ終電のような時間帯でしたが、上下列車が高頻度で往来する時間帯であれば、ゾッとするところでした。
…なんだけれども、今年(2024年3月)のニュースで「逸脱」のほうの「12」という車軸の数と「ロッキング脱線」という専門用語ばかりを大きく取り上げる民間のマスコミは、ぜんぜんさっぱりだと思ってしまいました。(※個人の感想です。)
・読売新聞(3月28日)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240328-OYT1T50042/
https://www.yomiuri.co.jp/media/2024/03/20240328-OYT1I50050-1.jpg
> 22年東北新幹線脱線、横揺れで「ロッキング脱線」原因と認定…運輸安全委員会が事故調査報告書
・朝日新聞(3月28日)
https://www.asahi.com/articles/ASS3X3RH3S3XUTIL01LM.html
https://www.asahicom.jp/imgopt/img/9b897dc36c/comm/AS20240328004064.jpg
> 68軸中12軸で「逸脱」東北新幹線脱線事故 安全委が調査報告書
・日本経済新聞(3月28日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE269J30W4A320C2000000/
https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO4635062027032024000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=638&h=896&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=4d6061d3d373d7b2e3eb67cca97b1b49
> 横揺れでロッキング脱線か 安全委、新幹線脱線で報告書
・[4381]
> 平たくいうと、「有道床」で検索して「無道床橋梁」を見つけて「無道床」って書いてあるよ、というのでなく、「道床」で検索して「道床」と「路盤」と「施工基面」の図を見て、この中では特に「路盤」を知りながら、「線路」という、すでにじぶんは知っていると思っていた概念が、実はぜんぜんわかっていなかった(「せんろ!」という「音」を覚えて口から唱えていただけだった!)とわかる、ということが必須なのです。いわば「立体」的に見ようということです。国語という「平面」の上で言葉という「点P」(違)を言葉のまま動かしているだけに留まっていてはいけないのです。
> 「言葉のまま」:私自身についていえば、「データ」という言葉と「情報」という言葉を「言葉のまま」ころころ転がしているような文章を書いたときに、理科の先生から繰り返し定義をたずねられるというかたちで鍛えられました。ちょっと鉄な国語の先生からは機関車のトルクについて説明できないといけないぞと指南されました。…なにその先生たち。(※恐縮です。)
・[4958]
> 鉄道博物館いわゆる「てっぱく」に『粘着自転車!』…もとい「〜空転自転車〜」(※全角波線)という名の超絶よくわかる体験型展示があるので、むしろ子どもほど直感的に(「言葉」に頼らず直感だけで)加速度とトルクと粘着というものを完全に理解していると思う。そういうかたちでの理解こそが、本物の理解だということを疑わないところである。
・[3740]
> 子どものときビー玉を敷居の溝で転がすだけで何時間も遊べたのを覚えていますか。鏡に天井を映しながら歩く([3326])のは少し大きくなってからでもする遊びなので覚えていますよね。
https://www.token.co.jp/estate/useful/archipedia/word.php?jid=00016&wid=30207&wdid=01
> 「樋端」とは、敷居や鴨居に対して溝を作るために彫られた凸部のこと。溝の両端にある部分で、高くなっているところが樋端となる。外側の部分は外樋端であり、中央部分で溝同士の境目になっている部分が中樋端や畦と呼ぶ。和室側を区別するために内樋端と呼び区別することも。溝を作り出せば、外れたりすることもなく、正確に建具を滑らせることができるようになるため、重要な意味を持つ。
※溝をつけた木材の全体を「敷居」と呼ぶので、溝だけを指していいたければ「敷居の溝」ということになる。
・[4902]
> 「敷居にビー玉を並べて指で押す遊び」(※直訳)から始まっていないと「鉄道」というものを本質的に理解したとは言えない状態で大人になってしまう。
・[4781]
> > (わたくしごとながら)鏡で天井を映しながら歩き、敷居にビー玉を並べて横から押す(と、たまに「座屈」が起きて「脱線」する)という遊びにも「電車みたい」という感想を持った子どもであった
・[4902]
> 「単線」と「複線」を言葉だけで、というのと同じで、「直線」と「曲線」を言葉だけで分けてしまう発想では、ぜんぜんだめである。だからビー玉である。ぜんぶの面がフランジみたいなもので、1つの球だけど、これで左右の車輪にフランジがついたのと同じ状態である。そこから始まっていないと本質的な理解とは言えない。では、どうして「直線」でも電車は揺れるのかと問えば答えに詰まる。やーい答えに詰まるぅ!!
> 見たり聞いたりしてわかりやすいかという違いはあれど、車種にも路線にも関係なく、空転する条件あれば空転する。ビー玉でいえば、3両編成くらいのビー玉を押し、ある程度の速さまでは(指で押しているビー玉に押されるビー玉が)押されて転がりながら進むけれど、押しかたが速すぎると転がらないで滑る。
再びNHKです。報告書から表面的にキーワードを拾うのでなく、報告書の文章の趣旨を本当に丹念に読み取っていると思います。
> 脱線の状況については、運輸安全委員会とJR東日本が依頼し研究機関が実施した実験やシミュレーションの結果、車体が揺れて車輪が浮きレールを乗り越えたことで脱線に至ったと考えられるとしています。
> 車体と台車の間には揺れを吸収する「空気ばね」がありましたが、地震で大きく変形して空気が抜け、脱線を助長したと考えられるとしています。
> また、今回の車両には、脱線した場合でも線路から大きく外れるのを防ぐため車輪の外側に金属製の突起が取り付けられていましたが、12の軸でこの突起もレールを乗り越え、最大で1メートル余り逸脱していたということです。
「空気ばね」が脱線を助長。…「空気ばね」が脱線を助長!(ぶるぶる)
・[5148]
> 鉄道のニュースには、裁判のニュースと同じくらいに「解説」が必要だと思ってほしい。なんとなく乗っているからというだけではわからないことが多すぎる上に、わかっていないともわかっていないのだ。
NHKの放送で読み上げる前提の(「聞いてわかる」が求められる)ニュース原稿と、紙面が非常に限られた(『読まなくてもわかる』が求められる)新聞の記事とを見比べるのはまったくフェアではないとは承知の上で、しかし、(デジタルもあるのに)紙面のせいにして短い記事で済ませてしまう新聞というものが、これでいいんかいなとは強く思います。(※意見です。)
・(超参考)
https://shop.r10s.jp/majikiriya/cabinet/sikii_kamoi/2_12_moku_1950-01.jpg
https://m.media-amazon.com/images/I/51DQ1LIKUOL._AC_SL1200_.jpg
https://youtu.be/BEiXftAdbWw?t=12
敷居に並べて指で押す7両編成のビー玉でいえば、5両がぐにゃっと曲がり、1〜2両が完全に溝の外へ「逸脱」といった感じである。編成全体での挙動がある中で、一部では「逸脱」という挙動に至るという段階的な現象である。「逸脱」の車軸の数だけをいきなり言うものではない。裁判のニュースと同じくらいの解説を、といって、その実、本当に必要なのはこのくらい簡明な解説なのだ(と思う)。
・(♪〜)
https://youtu.be/6wjQ1_icRUg?t=92
※映像はイメージです。
・産経新聞(3月6日)
https://www.sankei.com/article/20240306-ROSXHEMK2VMOPGWN5FJGKEG3NY/
> 航空機の成田空港への代替着陸による鉄道利用者の増加に対応し、最終列車後の移動手段を確保するため、臨時列車として上野行きアクセス特急を運行した。
> 国の要請を受け、対応した15の鉄道・バス会社やタクシーの団体に2月27日、感謝状が贈呈された。
> 配車した県タクシー協会(千葉市)にも感謝状が贈られた。
「国の要請」と「感謝状」はセット。「国」とは何か。(社会科の教科書の主語たる)「わたしたち」である。
・(再掲)
https://arx.neorail.jp/diagram/?%E5%88%97%E8%BB%8A%E7%95%AA%E5%8F%B7%EF%BC%88%E5%88%97%E7%95%AA%EF%BC%89
https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/content/000184809.pdf
> > 「クニ」という実態のない概念が負担するのではない
実際の運賃は乗客が支払うけれど、臨時の運行をするために余計にかかった費用について、各社に持ち出しを強いてしまったことへの「感謝状」である。
・[3634]
> 忙中買([3594])っ!
・(1月20日)
https://www.nhk.jp/p/viva/rs/8P466QK189/episode/re/5WZK2G7YG2/
https://pbs.twimg.com/media/EOUxBi8VUAEgn9S.png
https://image.itmedia.co.jp/nl/articles/1610/21/kuro_161021ppap03.jpg
https://youtu.be/dgtTClSDGmc?t=106
> Fauré: Requiem, Op. 48 - 3. Sanctus (I)
> PHCP-5190
時間の関係できょうは途中からお聞きいただきます。
・[5151]
> 呼ばれましては「年初に愛でる」シリーズのお時間でございます。
・[3871]
> 年初には何かを愛でなければいけないらしい(?)という過去のじぶんからの圧力のようなものを感じながら気がつくとカラーボックス(違)
> ▼2016年は[3156]、▼2017年は[3397]、▼2018年は[3591]、それに▼2019年は[3684]で、それぞれ何かを愛でているようですよ。えー、どれどれ?(略)
・[5151]
> 「年初に愛でる」シリーズを、うっかり2023年には忘れてしまっていたので2年ぶりです。
> そういえば2023年は「年初に愛でる」というタイトルをつけ忘れただけで、実はペケスラ師匠(違)の声の大きさを愛でていたのでした。長閑な2023年でした。ずっと2023年が続くと思っていました。
「年初に愛でる」は暮れに仕上げておいたのですけれど、1月は何も書こうという気にならなかった。(※過去形)
| |