フォーラム - neorail.jp R16
発行:2016/1/9
更新:2018/12/20

[3156]

10年の計は「設計」にあり〜年初に愛でる『土木八景』


「東北線大宮駅配線改良計画の施工計画」
「拝島電留線詳細設計」
「新八柱駅概略設計」
「京浜東北線横浜駅他1駅ホーム柵設計」
「津田山駅ホーム改良詳細設計」
「西船橋駅武蔵野線ホーム延伸基本設計」
「横須賀線逸見トンネル影響解析」
「東千葉駅構内冠水化対策基本設計」

(約14000字)

 ふだん、発注情報まで追えるほどの「業界人(笑)」でも「情報ツウ(痛)」でもありませんので、にわか調べでたいへん恐縮なのですが、しかし、たいへんおもしろいので「設計」に注目してみます。

・ニュージャパンコンサルタンツ「主な業務実績」(2015年9月4日)
 http://www.nj-consul.co.jp/works/

 > 平成27年度(2015年度)
 > 花立こ線橋新設設計
 > 拝島電留線詳細設計
 > 品川?U期高輪暗渠切回し詳細設計
 > 羽田アクセス線(西山手)他施工計画
 > 東北線大宮駅配線改良計画に伴う施工計画
 > 飯田橋駅改良概略設計に伴う施工計画

 > 平成26年度(2014年度)
 > 京浜東北線横浜駅他1駅ホーム柵設計
 > 高根沢跨線橋上部工設計
 > 羽田アクセス線(東山手)他施工計画
 > 原宿駅改良計画新設に伴う施工計画

 > 平成25年度(2013年度)
 > 西船橋駅武蔵野線ホーム延伸基本設計
 > 宇都宮駅LRT新設調査設計

 > 平成24年度(2012年度)
 > 神田駅可動式ホーム柵詳細設計
 > 津田山駅ホーム改良詳細設計
 > 御茶ノ水駅改良詳細設計

 > 平成23年度(2011年度)
 > 羽田空港アクセス線基本調査設計
 > 飯田橋駅改良施工計画

 > 平成22年度(2010年度)
 > 山手線新大久保駅ホームドア設置詳細設計
 > 日暮里駅常磐ホーム拡幅詳細設計
 > 横須賀線逸見トンネル影響解析
 > 新八柱駅概略設計
 > 千葉駅改良(ロ)作業設計
 > 東千葉駅構内冠水化対策基本設計
 > 横浜羽沢駅構内施工計画

 花立ってどこですか、といって、幕張本郷もよぎったのですが、「セノハチ」らしいです。

・個人の写真
 http://photozou.jp/photo/show/1215546/99045064
 http://photozou.jp/photo/show/1215546/99048062

 > 花立人道跨線橋に来ました。撤去工事が昨日までだったのでダメ元でしたが、トラックに積まれた双頭レールを確認できました。できれば先週来ておきたかったです
 > 続いてセノハチにある一貫田跨線橋へ こちらは双頭レールのアーチが無事に残っていました♪

 これ、きちんと博物館に収まるのか、ひたすら廃材だといって処分されるのか、気になります!

 高根沢もあちこちにありそうですが、この高根沢のようですね。

・日刊建設新聞「408号宇都宮高根沢バイパス 今年度に交差点設計 烏山線は平面交差 南側540mを先行整備へ(矢板土木)」(2011年7月16日)
 http://www.jcpress.co.jp/wp01/?p=5178

 以下、独断で『土木八景』を選んで紹介いたします。(順不同です。)


☆「東北線大宮駅配線改良計画の施工計画」


 先に補足しますが、あくまで「計画の施工計画」ですので、例えていえば、新宿駅や品川駅の大規模改良工事で、「20XX年には最終的にこういう配線にしたいんですけどぉ、できますぅ?」といって「しかじかの順番に、計n回の線路切り換えでイケます!」とお答えするような「お仕事」…いえ、それは「改良計画」であって、その「施工計画」といいますと、「こういう順番で線路切り換えの予定なんですけどぉ、超低空頭場所打ち杭でイケますぅ?」といって、土木構造物の施工に手戻りが起きないかどうかなどを順序良く見通して「オッケーでぇす!」とお答えするような「お仕事」が想像されます。(工法についてはあくまで例です。)

※全体として、あくまでイメージです。

 そうした「お仕事」が、2015年度の上半期に発注され、(計画書が)納品されたというお話です、たぶん。

 ですから、明日にも工事が始まって、3月にも「大増発!」…などと、せっかちなことを考えてはイケマセン。それをふまえて、悠長に楽しみましょう。そして、「お仕事」のじゃまをしてはイケマセン。設計会社に問い合わせたり、設計会社が発注者名を伏せて公表していることを、鉄道事業者に対して問い合わせたりしてはイケマセン。

 さらに、では「改良計画」が固まったので「施工計画」に進んだから、もう工事は始まったようなものだ、と見てよいかといえば、そうとも限らないはずです。土木で計画に矛盾が見つかれば基本の計画へ差し戻され、土木が仮にOKで信号に進んだらそこで矛盾が出たので基本まで差し戻しだとか、そういう「一進一退」があってもおかしくないわけです。「計画」がいかに大切で、しかし面倒で時間のかかる「お仕事」であるか、それなりに生々しく想像されてくるような気がしませんか? …ですから、じゃまをしてはイケマセン。

・個人のブログ(2010年10月7日)
 http://okiraku-goraku.com/2010/10/post-630.html

 > 実のところ12番ホーム改修と関係があるのかなとも思ったのですが、ホーム改修よりも配線改良のほうが厳しそうだということが分かりました。

 > むろん物理的に出来ない訳ではないのですが、東大宮への回送が11番線は可能でも12番線は不可能なんですよね。

 > 抜本的に増発するためなら改修という芽もありそうでしたが、今回発表された本数なら現行施設で大丈夫そうだなぁというのがオイラの現時点での見解です。

 なるほど、12番線からも東大宮へ回送できるようになれば、「むさしの」「しもうさ」の遅れに強くなる、あるいはこのホームで直接、折り返し運転ができればもっと同、ということですね、と早合点されました。本当でしょうか。

・Google ストリートビュー 土呂駅
 https://goo.gl/maps/Wc9doyG3tBs

・Google ストリートビュー 東大宮操車場北詰
 https://goo.gl/maps/WahcT6aJrTD2

 土呂駅のホーム北端から東大宮操車場の北端まで2,340mほどあります。

・Google ストリートビュー 鉄道博物館北詰
 https://goo.gl/maps/ytidDvJkuCB2

※新駅が予定されているとマコトシヤカに語られる鉄道博物館に関しても、大宮駅の一部のようなものではないでしょうか。

 もっとも、ひとくちに「大宮駅」といいましても、いったいどこの線路を改良するのかは想像しきれず、しかし、連動装置やいかにと「トップダウンで見下ろ」…いえいえ、見下ろすなんてメッソウもございませんが、全体を先に考えれば、どこか一箇所だけ軽微な変更(分岐器の位置をずらすなど、数や進路が変わらないような、の意)でなければ、ただちに全面的な改良(改良というからには連動装置にも手が入るのだろうと想像されました、の意)…などと早合点しそうです。

 どこをつつくとどこが飛び出す、いかなる依存関係があるのか理解しきれていません。大宮駅の配線と運用に詳しい、われこそはというかたにお任せしたく存じます。

 そして、どのあたりで土木の要素が大きいのかも、大宮駅が大きいので、ちょっとつかみかねます。上には新幹線が、下には埼京線が、といって難しいのかなぁ、と漠然と想像してみます。


☆「拝島電留線詳細設計」


 青梅線に関しては、▼青梅駅改良工事、▼立川市内の連続立体交差化([3151])の話題に続く、新しい話題ですね。

・このサイト「【青梅線】 青梅を2面3線化、2017年春ごろ完成予定」(2014年8月22日)
 http://atos.neorail.jp/atos3/news/news_140822.html

・昭島市「拝島駅関連事業担当」(2014年10月9日)
 http://www.city.akishima.lg.jp/s003/010/020/040/050/20140930100112.html

 > Q.拝島駅南口の工事はいつ終わる予定ですか?
 > A.平成27年度末の完成を目指して進めています。

・個人のブログ(2005年12月6日)
 http://k-waka.asablo.jp/blog/2005/12/06/168077

 > 拡幅された八高線ホーム(拝島駅)2005年12月06日撮影
 > (みんなが)予想通りの拡幅工事でした。線路も一部撤去さているが、ホーム拡幅部分はほとんど撤去されず線路はそのまま。元りんかい線車両(72編成)がちょうど停車中、奥にはもう片方の元りんかい線車両が留置されていた。
 > 一晩での切替でホーム面はゴムシートをテープでつなぎ合わせた状態。屋根は一月中には設置完了とのこと。
 > 拝島駅でのホーム拡幅工事では、平成3年、青梅線ホーム拡幅の際、発泡スチロールを敷いた工事で話題になったことがある。
 > 拝島駅自由通路の工事が始まっている。拝島駅全体が作り直されるわけで、西武線側の「たい焼き」はどうなるのであろうか、とても気にかかる。

・個人のブログ(2009年4月18日)
 http://seibu-musashino-line.cocolog-nifty.com/repo/2009/04/post-a3d7.html

 > 踏切廃止を伝える看板。

 > 日本一長い踏切は、「市道北143号」という、何とも分かりにくい名前ではありますが、これが紛れもなく日本一長い踏切と言うことで、その踏切をまずは西武拝島線側から撮影しました。
 > 南側の電留線のような線路は錆び付いており、最近は使用されていない感じがしました。
 > 逆に、使用されていなかったからこそ、今日まで踏切が使用できたと見ることが出来なくもない気がします。
 > JR青梅線側から眺めた、市道北143号踏切。

 このあたり、いろいろ「鉛筆」された(順番に、段階的に進められた、の意)ようですね。

・Google Earth 拝島駅電留線付近(南側から俯瞰)
 https://goo.gl/maps/zP2EPZ7CsqR2

・Google ストリートビュー 拝島駅電留線付近(2015年4月)
 https://goo.gl/maps/yDbEQtxDuTN2

 複数の重機が稼働しているように見えます。これが本体工事ではなく、この後、本体工事が始まったのでしょうか。まだまだ先の話でしょうか。

・JR東日本 八王子支社「2016年3月ダイヤ改正について(多摩エリア)」(2015年12月18日)
 https://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20151218/20151218_info02.pdf

 青梅線内での運用がだいぶ変わるようで、10両編成で運転される電車(奥多摩まで電車特定区間なので『電車』ですね)が増えるとのことです。このあたりと連動しているのかと思いきや、今改正までに工事が終わっていない(始まってもいない)とすれば、もう少し先の「12両!」へ対応する一連の工事のうち、最初のほうの工事ということになるのでしょうか。

 そして、拝島駅って、あの拝島駅だったんですね! …などと、かなり遅れて反応されます。古くは「拝島1番!(はいいち)」などと…いえ、そのくらいしか接点がなかったんです。どうかご容赦くださいませ。

・YouTube 「はいいち」
 https://youtu.be/0R-JF5MPFZw?t=2m19s




 この工事(「拝島電留線詳細設計」)が完了しない限り、青梅線でのATOSへの切り換えはないのか、それとも、先にATOSに切り換えてから、ややこしい工事(土木でなく線路や信号の、の意)を続けるのか、注目されます。


☆「新八柱駅概略設計」


 件名からは最初、内容が想像もつきませんでした。

・Google ストリートビュー 新京成電鉄 八柱駅
 https://goo.gl/maps/NiXE3qQQZmM2

・個人のブログ
 http://suzukidaisuke.jugem.jp/?eid=521

 > さてさて朝コーヒー飲みながら、
 > 町会の回覧が来ていたので開いてみると、
 > 新八柱駅バリアフリー化の工事概要が載っていました。

 > 中身を見てみるとコンコース階とホーム階を
 > 結ぶエレベーターを2基設置、
 > 改札前、改札外へのスロープの設置、
 > コンコース階への多機能トイレの設置などなど・・・
 > 図つきでわかりやすい説明となっていました。

 > 支障物移転工事は昨年度平成24年度から、
 > エレベーター設置故事は本年から開始で
 > 平成26年度中には完成予定。
 > (当然JRさんの計画もあったのかもしれませんが、)
 > 以前は全然進んでいなかった、
 > その進捗さえも全く分からず知らされていなかった。
 > やっと形が見え始めて、ほっとしています。

 自治体の広報や議会への対応がアレだという話で、JRと自治体の間では工事の手続きなどで何でもツーツーであるはずです。「知らされていなかった」ということばは自治体に対して発せられることが望まれます、たぶん。(上掲のブログでは「誰が誰に」ということが端折られていてわかりません。)

 駅が地下に埋まっていますので、エレベーター1つ(いえ、2つですけれども)設置するにも、ガス管や水道管、それに電話線などぜんぶ移設して空間を空けないと、エレベーター設置工事に入れないということですね。また、シャフトだけ独立で掘ったとしても、既設の土木構造物を削ったり穴をあけたりしないとエレベーターに乗られませんから、そちらの構造物の変形なども解析されなくてはなりません。たいへん難しい工事だとわかります。


☆「京浜東北線横浜駅他1駅ホーム柵設計」


 おおー、ついに横浜駅では全路線でホーム柵(形式はいろいろですが)が…と早合点しかけましたが、京浜東北線だけということですね。ということは、山手線と同様にD-ATCでTASCをば(大井町駅と近い時期に?=『首都圏ATACS』より前に?)ということなんでしょうか。しかし、自動的に横浜線の車両でもTASCへの対応が必要とされます。もっとも、車上装置も地上子も、いろいろそのままパチンと(あくまで擬音です)いけそうな気配が漂っていて、そんなに心配するほどのことではないのかもしれません。しかし、それならもっと前倒しで整備してほしいという「声」も上がりそうです。

 「他1駅」が大井町駅ではないとしますと、乗換駅を優先するということであれば蒲田など、ホーム上が「狭あい」だけれどもホーム自体は広げられないので難工事になる駅でいち早く取りかかりましょうといって南浦和だとか(武蔵野線からの乗り換え客が京浜東北線ホームにあふれる、の意)、いろいろ考えられます。いったい、どこの駅なんでしょう? 少なくとも横浜駅よりは一種『ランクの低い』駅でありつつ、設計としては横浜駅と同時に発注されるのが自然な駅…といって、なかなか想像することすら難しく思えます。

※意外と、すぐ隣の桜木町駅だったりして。中線から発車するときに、車掌さんとしては発車時にドアを扱った側しか監視できていません。ホーム柵が、少なくとも発車時にドア扱いしない側(南行ホーム側)につけば安全性が高まりそうですね。

※もっとも「他1駅」の「他」が「横浜駅」だけにかかるのか、「京浜東北線」にまでかかるのかも(この手の件名の命名法をよく知らない部外者としましては)不明です。後者であれば、共通項は「横浜市内」くらいしかなくなっても驚かれず、いきなり保土ヶ谷だといっても驚かれません。

・個人の写真
 http://photozou.jp/photo/show/15305/15104944
 http://art8.photozou.jp/pub/305/15305/photo/15104944_624.jpg

 横浜駅の京浜東北線ホーム(根岸線ホーム)の桜木町方は、驚くほど古い土台そのままのように見受けられ、山手線の駅での可動式ホーム柵で最終的にいろいろコストが削減されていったのを活かして(?)「簡易な補強」でホーム柵が設置されるのか、それともおおがかりに受け替えになるのか、これまた想像もつきません。

・個人のページ「保土ヶ谷駅」
 http://homepage2.nifty.com/d51791/06_suka/1980suka-08.htm

 > ホーム中央付近より、横須賀線の下り電車の進入です。
 > 右側の屋根は旧ホーム、左側は新ホームです。板を渡してあるところの下は、旧旅客上り線の線路です。
 > 撮影日:昭和55年9月

 おおー、これは貴重な写真ですね、といって「たん能」いたします。東戸塚や戸塚は新しい、または新しくなっているはずですが、保土ヶ谷は、ほとんどそのままなんではないでしょうか。


☆「津田山駅ホーム改良詳細設計」


 これは難しい工事(正確には「事業」)ですね、といって、2016年度が待たれます。

・タウンニュース高津区版「津田山駅 新駅舎の工事延期 軟弱地盤で事業費膨らむ」(2015年4月24日)
 http://www.townnews.co.jp/0202/i/2015/04/24/280918.html

 > 川崎市によると「予想以上の軟弱地盤が原因で予定していた工事方法の変更を余儀なくされた」という。大幅な予算の増額が見込まれ、設計の見直しにより予算圧縮を図っている。市は「16年度の予算化を目指す」としている。

 > 当初、市が予定していた総工費は16億円。しかし、津田山駅の軟弱な地盤により、当初予定していた工法の変更が必要となった。これにより総工費は当初予定より大幅に増額。24億円が見込まれ、15年度予算の計上を見送ることとなった。

 > 現在、市は詳細設計の見直しにより事業費縮小を図っている。市まちづくり局は「16年度の予算化と着工を目指したい」と話す。16年度着工されれば、完成予定は18年度となる。

 > 14年度末着工、17年度完成を予定していた。

 こういうこともあるのです。あるレイヤーの「計画」が納品されたからといって、ただちにその通りになるとは限らない(別のレイヤーで不都合が出てくる)実例であります。

・個人のページ「空から昔の津田山を見てみよう」
 http://blog.livedoor.jp/netatowako/archives/50590411.html

※それぞれの写真の撮影年月が明記されていません。


☆「西船橋駅武蔵野線ホーム延伸基本設計」


 …うーん。

 自治体から出されている「要望」を先に見て、ちょっと先入観を持ってみます。(恐縮です。)

・千葉県内各自治体の要望(2014年10月1日)
 https://www.pref.chiba.lg.jp/koukei/tetsudou/documents/26ippann.pdf

 > 外房線
 > さいたま副都心・安房鴨川間(りんかい線・埼京線経由)を直通で結ぶ列車の実証運行
 > 鴨川市

 そんな要望が出されていたとは初めて知りました。ちゃんと全部、読んでみるものだと痛感されます。(恐縮です。)現状では保安装置の都合もあって、わざわざ埼京線を経由しようという話にはならないだろうと思われますが、2018年以降、そしてりんかい線についてもそれなりに保安装置がアップグレードされるとすれば、保安装置の違いに起因する乗り入れの制約は、かなり緩和されると見込まれます。ちょっと楽しみです。

 そして、西船橋駅です。ホームは既に「10両編成」に「対応」しています。本当でしょうか&本当でしょうか。

・YouTube 西船橋駅 武蔵野線ホームにグリーン車つき10両編成の団体列車
 https://www.youtube.com/watch?v=0ijXOAOWxc4




・個人のページ(2011年8月8日)
 http://www.asahi-net.or.jp/~eg6f-tkhs/tetu/jrE233nisifuna.jpg

※過去の写真です。写真に写っている「出発時機表示器らしき黒い袋」は、武蔵野線でのATOS導入に際するものです。9番線の北端ですね。

 西船橋駅の武蔵野線ホーム(といいますか、京葉線ホームといいますか)は、京葉線の10両編成の通勤形電車が折り返せるように、しかるべき有効長が(おそらく京葉線の)開業時より確保されています。この意味では本当です。それでもなお、本当でしょうか。

 西船橋駅の9・10番線ホームは、「黄色い線の内側」で測って(あくまでGoogleマップの上での簡易な測定です)、ぴったり200mしかありません。それだけでなく、ホームの南端には、「黄色い線の内側」の貴重な滞留空間を(線路方向の長さで)約8メートル分もふさぐ形で、乗務員が待機する場所とみられる「小屋」があります。

 西船橋駅の9・10番線ホームで10両編成の電車の折り返し運転を(頻繁に)行なったり、しかも朝ラッシュ時に整列乗車(いったんドアを閉めてから、のソレ)をば、といいますと、南側の先頭車のドア2つ分について、整列できないという問題が起きそうであることがわかります。ここに整列できないということは、代わりに他の場所で旅客の密度が高まりすぎるおそれが出てくるという計算になるでしょうから(「奥ゆかしい小田栄」[3115]なども参照)、仮に、9・10番線での10両編成の(通勤形電車の)折り返し運転を朝ラッシュ時に行なうだけでも、ホーム延伸(というより、主として「小屋」の移設)が必要とされそうであることがうかがわれます。

 さらに、本当でしょうか。最初に先入観をもった私たちとしては、うーん、もっとわくわくするような話は出てこないのかと期待してしまいます。

・個人のページ
 http://www.trandiatec.com/atrain/musashino_report/keiyo_station.htm

 > 京葉線ホームは東京の中で地下4階に位置している。他の線区とは直角に位置し、東京駅ホームの到着列車の先頭車両付近(つまりホームの一番後ろ)のほうに行くと、たまに横須賀線の列車が通る音が壁を通して聞こえてくる。
 > 駅の配線は2面4線で、房総方面の特急列車は主に1番線、まれに2番線から出発する。1番線2番線のホームはもともとの有効長は10両であるが、E257系のデビューにあたって、若干延長されている。特急車輌の1両は長いのか?

 なるほど!

・「E257系」
 https://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%ACE257%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A

 > 先頭車21,000mm
 > 中間車20,500mm

・「E231系」
 https://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%ACE231%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A

 > 乗務員室は通勤形の1,860mmよりも広く2,300mmの奥行きが確保され

・個人のページ
 http://www2.pf-x.net/~just-r/data/jr/JRdc-local2.html

 > E231系近郊型
 > 先頭車全長 20000mm
 > 中間車全長 20000mm
 > 編成長 200.0m(4M6T) + 100.0m(2M3T)

 E231系の近郊形では、グリーン車がつこうが近郊形で「クラッシャブル」だろうが、全長は一律、20,000mmだと説明されていることがわかりました。そして、特急形のほうが、5+5の10両編成において7000mm(7メートル!)も長いことがわかります。

 すると、西船橋駅の京葉線ホームに10両編成の特急形電車が発着できるようにするために「若干延長」(7メートル!)という『線』が浮かんできますねぇ。今度こそ、本当でしょうか。そんな都合よく、わくわくしてしまって、いいんでしょうか?

 西船橋駅で特急の折り返し運転(折り返し後も営業運転とは限らず=ホームの有効長が確保されないと停車が許されないとみられます)ができると運転整理がはかどるんだとか(当面、定期列車は設定されないとか)、いやいやいや、大宮駅発着で「特急しもうさ」といって「かずさの国」ひいては「あわの国」まで足を伸ばすとか、これはもう、モウモウと、いろいろな想像がなされてきます。そして、これによって鴨川市の要望に応えました、ともいえましょう。

・Google ストリートビュー 「西船橋駅近道」
 https://goo.gl/maps/wwadxotRtuH2

・(その先)
 https://goo.gl/maps/tZnP7SDfc1s

 武蔵野線といいますか、京葉線の(この区間としては既に複々線の)高架下は「3階建て!」で、2階と3階に詰所っぽい建屋が挟まりつつ、1階はなんと「西船橋駅 近道」と書かれ、近隣のかたの通行を許しているようです。この、3階部分に、高架橋の上から降りる階段(緑色で塗装された鉄製の簡易なソレ)があるのが、Googleマップの航空写真で確認できます。

 この階段は11・12番線ホームの側にありますが、上述の9・10番線ホームの「小屋」からも、点々と、「通路」が用意され、線路を横切る箇所もあるようです。これ、昔は乗務員も通っていたかもしれませんが、いまは通っていないのではないでしょうか。

・個人のページ「東西線発電所」(2016年1月1日)
 http://www.2427junction.com/nf1306tozaisolar.html

 西船橋駅では、東京メトロの側でも工事が終わり、詰所がリニューアルされたということです。

・同「武蔵野線のLED発車標」(2003年)
 http://www.2427junction.com/nf0304musaatos.html 
 http://www.2427junction.com/nf0304musaatosn.html

 この時は「ホーム系」だけが交換されたのでした。

・同「武蔵野線連絡通路」(2004年)
 http://www.2427junction.com/nf0311musaroad.html
 http://www.2427junction.com/nf0406musaroadn.html

 すみません、写真だけ見ても、どこがどこやら、全然ちっともわかりません。私の知っている西船橋駅はいずこにぃ…などといって、現地で右往左往しそうです。いえ、乗り換えは最短経路で済ませてしまうので、たぶん、ここを通らないで済んでしまうんではないかと思われます。そして、誰もがナビタイムによって、最短の乗換経路となる乗車口(号車・ドア)を「ご託宣!」されて…となってきますと、通路の設計が破たんしかねないことが懸念されてきます。「最適化」([3142])はほどほどにしましょうよ、といってみたいです、たぶん。

 とはいえ、それでもなお、この通路が最短経路となって便利となる人が多いんだとしますと、それって、武蔵野線から海浜幕張や検見川浜まで行くのが不便だからといって総武線各駅停車に乗り換えて、総武線の駅からバスで…いえ、京葉線の駅からも総武線の駅からもバスの所要時間が同じくらいであるような用務地(学校を含みます)へ向かう人たちが、京葉線を選ばずに総武線を選んでいるからだ、と想像されてきます。そこはこう、武蔵野線から蘇我方面へ快速といいますか、西船橋で総武線に乗り換えるより断然、『早く着ける』(列車の速度が速いとは限らず、の意)ようなダイヤとする(=発着時刻の調整)、あるいは武蔵野線を降りてから総武線下りに乗り換えるまでの待ち時間を意図的に長くして、ナビタイムすれば必ず京葉線が推薦されるようにするなど、そういう『戦略的ナントカ』がなされてもいいのではないか、と思えてきます。(あくまで想像は個人です。)

※あるいは案外、京葉線が「強風に強くなった」ことも、まだ知れ渡ってはいないのかも、しれませんね。例えば高校ご入学のかたが定期券の経路を保護者に相談したときに、保護者が古い知識で「京葉線はやめておきなさい」などと…勝手に想像してしまいました。

・個人のブログ
 http://blogs.yahoo.co.jp/tom777psp/29394938.html

 > 武蔵野線の2730E列車は京葉線の車両で運転されています。
 > また、武蔵野線の運用に入る時は「各駅停車」ではなく「普通」と表示するようです。

 ふだん忘れていますけれども「電車で運転される普通列車」なんですね、わかります! 列車番号の末尾の記号が「E」だから「E電」などと、そういうことではないんですね。…本当でしょうか。それでも「電車がまいります」と点滅表示するのは、なかなか難しい理屈だなぁ、と思えてきます。


☆「横須賀線逸見トンネル影響解析」


 今回ご紹介する中で、最も土木ボクボクなのは、本件ではないでしょうか。

・個人のページ「逸見トンネル」
 http://blog.goo.ne.jp/tivgdtd/e/837f69a706fa25203070c7ca7aff99ad

 > 実はこのトンネル、JR横須賀線のトンネルの中で、短さ、太さ、高さで一番だとか。
 > JR横須賀駅からJR久里浜駅の間は“単線”。トンネル内で一つになっているのが分かります。

 > こちらは久里浜方面より。トンネルから出てきた線路は単線になっています。
 > 左の上に見えるのは国道16号の“横須賀トンネル”。
 > この後、電車は16号をくぐり、JR横須賀線では一番長い『JR横須賀トンネル』へと続きます。

 > ◎「JR逸見トンネル」◎
 > 完成 1944年(昭和19年)
 > 全長 73.5m
 > 幅  8.68m
 > 高さ 6.97m

 うーん、まさか複線化か!? と思いかけましたが、つとめて冷静には、海の近くで60年([3141])、あるいは国道側で何か工事をするのでその影響を調べるといったことが想像されてきます…などと早合点しかけましたが、…

・Google ストリートビュー 逸見トンネル付近
 https://goo.gl/maps/Rv6n6T8CJvL2

・Google Earth 逸見トンネル付近(北側から俯瞰)
 https://goo.gl/maps/ypVvenUkH3p

 …なんと、トンネルの「上」に高層の建物が(新しく)建ったんですね。こちらの建物の都合による「解析」だったとわかります。費用も当然、一種「申し受ける」ことになったのでしょうねぇ、と想像されます。(あくまで想像です。)

・Google ストリートビュー 横須賀駅前(2010年3月)
 https://goo.gl/maps/dHF54qxFLBB2

・Yokosuka Liberty Cove House(徒歩1分!)
 http://www.liberty-cove-house.com/

 > Liberty Cove House is a stylish, modern and fully furnished American style apartment for families and singles. Opened in November 2013, we provide spacious, comfortable and luxurious rooms with beautiful outdoor views. It is located a minute walk from JR Yokosuka station and we assure residents with a comfortable lifestyle.

 …うーん、横須賀線のトンネルの解析費用もコミコミの料金(家賃)なのでしょう、たぶん。


☆「東千葉駅構内冠水化対策基本設計」


 千葉で線路が通っているところは間違いなく粘土質ですっ! といってみます。本当でしょうか。その答えはぜひ、みなさまお近くをタモリさん([3083])が通りましたら…いえ、地学のセンセイにおたずねください。

・個人のブログで転載された産経新聞の記事(2009年8月9日)
 http://run-run-kazu.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-7894.html

 > 東千葉駅構内で線路が冠水したため、総武線の千葉−佐倉間と、成田線の千葉−銚子の上下線で9本が運休、29本に遅れが出て計8700人に影響が出た。

 千葉駅前も冠水してタクシーから人が救出されていたときの豪雨でしょうか。何度となく豪雨があるので、いつのどれやら、わからなくなってきます。わかりますわかります! そのうち「豪雪」もあって、「『雪解け水』で千葉市街が冠水」などと報じられたとしても、全然ちっともびっくりなんて驚きませんですとも。

 千葉駅の工事と同じ時期に設計されているのはたまたまなのか、東千葉駅も同時に施工するのはあたりまえだといって非常食のビスケットを補充しておればいいのか、わかりかねます。

・日本経済新聞「台風26号、交通機関運休相次ぐ 首都圏暴風域に」(2013年10月16日)
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK16003_W3A011C1000000/

 > (写真)
 > 台風26号による大雨で冠水したJR千葉駅周辺(16日午前、千葉市)=共同


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