・【千葉市】休工中の花立踏切除却事業、こ線橋に変更か ・スパンと荷重、道路か歩道か ・一方通行と都市計画道路「3・4・37号線」それに「県道15号線」と「上ノ台遺跡」を読み解く ・管理された(?)『雑草』が沿道を彩る
(約13000字)
[3156]ですが、やっぱり幕張なんでしょうか。
・[3156]
> > 花立こ線橋新設設計
> 花立ってどこですか、といって、幕張本郷もよぎったのですが、「セノハチ」らしいです。
以下、たいへん不確かではありますが、こういうことなのかなぁ、といって理解を試みた結果を示します。(恐縮です。)
●【千葉市】休工中の花立踏切除却事業、こ線橋に変更か
千葉市の発表や新聞報道などは見つけられませんでしたので(探しかたが不十分なのだろうと思いますので、改めて探しますが)、あくまで推測です。
・Google ストリートビュー 「第2花立踏切」付近(「花立踏切」は通行止)
https://goo.gl/maps/frYZttnJJfK2
https://goo.gl/maps/PTiZQ5M1ezz
> (張り紙より)
> 「お知らせ
> 現在、花立踏切除却事業は計
> 画見直しのため***です。
> ***********を予定しています。」
※*は赤色の文字で退色のため判読できず。(2015年5月のストリートビュー画像より。)
自動車については「幕張昆陽地下道」または「西の谷こ線橋」にう回するよう掲示があります。(2015年5月のストリートビュー画像より。)
・Google Earth 「第2花立踏切」付近(南側から俯瞰)
https://goo.gl/maps/BSpS5xVLo8r
・Google ストリートビュー 「幕張昆陽地下道」(山側)
https://goo.gl/maps/h8iv7PQF9oy
「西の谷こ線橋」(以下、上の台さん)と「幕張昆陽地下道」(以下、昆陽さん)の中間地点にあたります(※)が、通過交通がきちんと昆陽さんに流れる状況が維持されるためには、歩行者と二輪車専用でエレベーターつきのソレ、そして工期もコストも大幅にカットという方向がよろしいのではないかと素朴には思われます。
※上の台については後の項で詳述します。
昆陽さんを0mとし、通行止になった「花立踏切」は400m、上の台さんは1,060m、幕張本郷駅すぐのこ線橋は1,690mです(Googleマップの距離測定ツールによります)。この場所(昆陽さんから400m、上の台さんから660m)では、道路にするのか歩道にするのか、たいへん微妙な(判断の分かれ目の)『ライン上』にあることがうかがわれます。
※道路にするとはどういうことで、歩道にするとはどういうことか、後の項で詳述します。
もともとの事業はかなり古いものですから、道路網の流動の想定を新しくしただけで結論が変わる(例えば歩道橋でOKだと、いえ、歩道橋であるほうが住民の便益が高いんだといった)ことが大いにありそうに思えてきます。難しいのは、昆陽さんとセットでおトク…いえ、一体の事業であるため、事業期間の途中で想定を見直すことが難しい(事業全体の評価ができなくなる?)、いわば、試験問題を解きながら問題文を書き換えて「正解!」とするようなソレだといって避けられるのでしょうけれども、しかし、事業を当初計画通りに完遂してから評価を受ける時に満点を目指そうというのは、事業を遂行する者にとっての目先のニンジン…いえ、「机の上の雲」のようなものでしかありません。「実験の項目を1つに絞れ」([3094])…いえ、「実験を始めてからミスに気づけば実験をやり直す」([3099],[3102])、「極座標の平面にチック相とタック相」([3125])も参照。
・千葉市「幕張ニンジン」
https://www.city.chiba.jp/keizainosei/nosei/nosei/24harunatsuninjin-jyugyo.html
※URLが「ぜんぶけいざいのせい」などと…いえいえ「農政」ですね、わかります! 正式な対訳集が作られない限り、えこのとかあぐりとか、たとえURLであってもいえないんですね、わかりますわかります!!
・サントリー「デスクトップ クラウド」
http://mizuiku.suntory.jp/kids/research/j2_5_1.html
> 他のページを見ると花が育っていくよ!
> とじる
※…うーん、何年生以上に向けた表記なのでしょう?
ただし、▼地下道を断念して「こ線橋」にするのか、▼「こ線橋」は自動車が通行できるレヴェルで造られるのか、歩道橋になるのか、は、すべて未確認です。詳しいかたあられましては詳解いただきたくお願い申し上げます。いえ、仮に設計が終わったのであれば、何らかの公的な発表が速やかになされたいと期待されます。
※つまりは「情報待ち」です。すみません。
以下は、上記はソレはソレとしての、関連知識をおさらいするコーナーのようなものだととらえていただければ、楽しんでいただけると思います。
●スパンと荷重、道路か歩道か
いま、こ線橋といって、いかほどかといいますと、これがなかなか驚きの白さ…いえ、驚くほど長いスパンの桁が途中に橋脚なしで、その割にはたわみなしでまっすぐ延びているという事例がいくつかあって驚かされます。
・Google ストリートビュー 大崎駅付近
https://goo.gl/maps/nzXuhtzgS762
https://goo.gl/maps/yeZDURSL4eL2
https://goo.gl/maps/s4y4KN1m1eA2
> (工事の告知板より)
> 「ご迷惑をおかけします
> 古くなった百反歩道橋を
> 新しくしています
> 平成27年2月27日まで」
あらかじめ工場で橋の形にした部材を運んできてホイサッサと「一夜橋!」…いえ、一晩で架橋を終えたりもしそうですね。(一晩で終わるのは桁の架設だけで、そのほかの工事はきちんと時間がかかる、の意。)
・ショーボンド建設「歩道橋製作・架設」
http://www.sho-bond.co.jp/jisseki/jisseki.pdf#page=82
> 現地測量調査結果を踏まえ、基準高・線形、および既設桁との取り合い部の詳細設計を行い承認を得た後、原寸検査、材料検査、工場製作を行った。
一昔前の歩道橋(幅員の広い国道などにドーンと架かるもの)といえば、アーチ状に中央部が高く反っていて、それでいて下を通る大型車の振動でよく揺れるので怖い、というイメージがありましたが、いま、(少なくとも歩行者が歩く面や、下から見上げたときの底面は)水平に見える歩道橋は、その実、いかなる構造になっているのでしょうか。
・JFEエンジニアリング「桁橋」
http://www.jfe-eng.co.jp/products/infrastructure/bridge/br01.html
> 桁橋は、最もシンプルな橋梁形式で、鋼材をI形断面、あるいは箱形断面に組み立てて桁とした橋梁で、それぞれ鈑桁橋、箱桁橋といいます。桁橋は車両や人々が通行する床版と、それを支える主桁から構成されます。床版にはRC床版、鋼床版、合成床版、PC床版などがあり、床版と主桁が一体となって荷重に抵抗する構造を合成桁橋、主桁のみで抵抗する構造を非合成桁橋といいます。一般的な適用支間は25m〜150m程度ですが、世界最大支間の桁橋はCosta e Silva橋(ブラジル)で支間長300mです。
・(参考)Google ストリートビュー 河津七滝(ななだる)ループ橋
https://goo.gl/maps/HktYegcqoyA2
高低差をいかにして克服しようかというのは、常に大変なことなんだと実感されます。
・「前構造計画小委員会で議論中であった構造計画の体系化に向けて考えていたこと」
http://wwwcatfish.dpri.kyoto-u.ac.jp/~yos/strplan2/1st/strplan-idea.pdf
> 橋梁に作用する主な荷重
> 主たる荷重
> 橋梁の自重のような常に作用する荷重(死荷重)
> 橋梁の利用者による荷重のようにしばしば作用する荷重(活荷重)
> 従荷重
> 風荷重
> 地震荷重
> 温度変化の影響
> 従荷重である風荷重,地震荷重は,台風,地震が多い日本では,特に重要な荷重となり,外国における構造計画に対し,我が国における構造計画を特徴づけるものとなる.
> ただし人間は本能的に重力のように鉛直に作用する力はイメージしやすいが,横向きの力はイメージしにくく,そのために太くなった柱などには違和感を感じることが多く,工夫が必要.
ですよねぇ、と、いえいえいえ、高度なことはわからないですが、「満員の先頭車を押しながら進もうとする動力車の垂直座屈」([3134])は、ちょっとイメージしにくいことではありそうです。(そもそも、思ってもいない方向にパーンとはじけるかのように作用する「座屈」そのものが理解しがたい、の意。)スーパー台風による揚力も、ぜひ検討されたく思います。(あくまで思いです。)
> 構造物自体及び周囲の景観に対し,十分な景観的配慮をすること
> 優劣を決める定量的データは?
> 構造計画において橋梁形式を決める際に,定量的データとなりうるものは費用しかないのか?
> 入札システムによる橋梁建設において,新技術(特許)は有利となるのか?
景観といいますか、「修景」については後述します。もっぱら費用のみを指標として評価することへの問題意識は、きちんと持たれているんだとわかって、ちょっと安心です。
> 失敗・災害例:Millenium Bridge (2000)
> Norman Fosterらによる人道橋
> 開通後3日で閉鎖.多くの人が渡ることによる桁の共振,異常振動の発生
最近のことなので忘れていましたが(!)、そういう事例もあったといって思い出されます。
・Google ストリートビュー 新川崎駅
https://goo.gl/maps/9j5rAwp4Cew
奥に見える道路の跨線橋と、手前の歩道橋とで、スパンの違いがよくわかります。自動車が通行できる橋ということは、すなわち、跨線橋の上でタンクローリーが渋滞(渋滞の車列がぜんぶタンクローリー! の意※)しても大丈夫なようになっていなければならないということで、しかし、花立踏切を代替するこ線橋にそこまでの設計を求めるのは合理的かどうか、簡単には判断が付きません。
※ただし道路運送車両法などで「軸重10t、輪荷重5t以下」「車両総重量は25トンまで」とのことですから、別にタンクローリーに限らなくていいんですけれども(道路の面や点にかかる重さは分散されます、の意)、「車両の全長あたりの重さがダントツで重そう」というイメージから仮にタンクローリーを思い浮かべることとします。
※裏返せば、当初計画の地下道というのは、タンクローリーが渋滞できる水準の(この場所にそこまでの道路が必要か、すぐ近くに「幕張昆陽地下道」も造られるのに、の意)道路を造るということであったということです。
・長太「車両の紹介」
http://www.chota.jp/syoyuusya.html
※長大さんではありませんので、念のため。
> 24KLローリー
> 全長 m 14.96
・東京海上日動「十分な車間距離を保とう」
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/world/guide/drive/201402.html
> 前の車との車間距離を一定に保ち自動で追従走行する車や、運転技術の確かなドライバーが運転する車に同乗したときに、「車間距離が長い」と感じたことはありませんか。
> 図1は、実際の車間時間とドライバー自身が思っている車間時間の比較です。車間時間とは、前の車がある地点を通過した後で、自分の車がそこを通過するまでの時間のことです。「あなたは日頃どのくらいの車間時間で走っていますか?」の問いに、回答者の多くは「3秒はあけている」と答えています。ところが、高速道路で実際に測った車間時間は、1秒程度しかありません。
> ここで問題なのは、そのような短い車間距離で運転しているにも関わらず、多くのドライバーが「自分は十分距離をあけて走っている」と思い込んで運転しているという危険性です。ドライバーは、車間距離が短いと追突等の事故を起こしやすいことを認識し、十分な距離をとる必要があります。
> 焦って数えないために「ゼロイチ・ゼロニ」と、“ゼロ”を付けてゆっくり確認するとよいでしょう。
おおー、実践的なアドヴァイスですね。
図2からは、時速10km/h以下のとき、5mまで車間距離を詰めて大丈夫と推定されます。全長が15m、車間距離が5mで、簡易には20mごとに25トンの荷重がかかるんだと暗算されましょう。幕張本郷の「鉄砲塚こ線橋」では、橋桁の長さは約220mで、道路としては4車線です。さあ、1,100トンといってテッポウ厳禁…いえ、電卓が弾かれます。
・ツイッター「テッポウ厳禁」(2014年9月10日PSTほか)
https://twitter.com/torizen_/status/509675285986304001
・「とっぽう」を使いこなす
http://melma.com/backnumber_106256_2367532/
・国立科学博物館「貨車の技術発達系統化調査」(2009年5月29日)
http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/049.pdf
・ウィキペディア「換算両数」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8F%9B%E7%AE%97%E4%B8%A1%E6%95%B0
傍題ですが、5トンコンテナを5つ積載できるコンテナ貨車の満載時の総重量は50トンとのことで、車両の全長20mで50トン(積荷は25トン)ということです。タンクローリーでは全長15mで25トン(積荷は19トン)でしたので、全長と積荷の重量でみますと、鉄道のコンテナ貨車は1mあたり1.25トン、タンクローリーは1mあたり1.27トンと、全長あたりの積荷はほとんど変わらないことがわかります。素朴には、もっと大差がつきそうにも思われますから、ちょっと意外ですね。
…などと、種類の違うものを比べてはイケマセン。
・ウィキペディア「タキ1000形貨車」
https://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E8%B2%A8%E7%89%A9%E3%82%BF%E3%82%AD1000%E5%BD%A2%E8%B2%A8%E8%BB%8A
全長14mで62.2トン(積荷は45トン)とのことで、タンクローリーとは大差(概ね2倍を超える差)がついていることがわかります。
・個人のブログ「タキ スパイラル」
http://blog.goo.ne.jp/k-boy20141/e/9e44f2f7aa98e058c44e94e5c1b3e6bf
・個人のブログ
http://rakutetsu.com/railroad-photo/specialtrian2015/byechibanoshukura001/10281/
http://rakutetsu.com/wp-content/uploads/2015/12/6H1A2277-1.jpg
※模型のタンク車は(スケール上)軽すぎる! そして実車は「半光沢」どころか、「テロンテロンの光沢」([3106])じゃないか、光沢がある上で汚れたりキズがあったりして、さらにギランギランの照明でキラーン([3106])…などといってみます…ゲフン。もっとも、実車といって、その実、見た目より強烈な印象が残るのは「アツアツのオーブンのにおい(熱した鉄板のにおい)」ですよねぇ。日暮里駅などでは、新幹線の車両からも同じ種類のにおいがしてくることがわかります。(梅雨時から真夏において、ほぼ無風の天候において、上は人工地盤に覆われた駅構内においてにおいます。)
・個人のブログ「光沢感」(2008年12月30日)
http://tht.sblo.jp/article/24954875.html
・個人のブログ「鉄のにおいの正体」(2006年11月1日)
http://blog.livedoor.jp/route408/archives/50674724.html
・同「赤はなぜ色褪せるのか」(2015年9月6日)
http://blog.livedoor.jp/route408/archives/52258122.html
●一方通行と都市計画道路「3・4・37号線」それに「県道15号線」と「上ノ台遺跡」を読み解く
・Google ストリートビュー 「鉄砲塚こ線橋」(幕張本郷駅)
https://goo.gl/maps/WxXy6kqacBt
https://goo.gl/maps/BjuwurXAtGy
「鉄砲塚こ線橋」の北側では、両脇の細い道が一方通行になっており、ちょっとややこしい看板が掲出されています。こ線橋を通ってきて、ここでは右折も左折もできないということですね。
・Google ストリートビュー 幕張本郷駅北側の一方通行規制
https://goo.gl/maps/gFhM8QtsHc92
https://goo.gl/maps/csDaZPGapkz
・Google ストリートビュー 京葉道路との交差部
https://goo.gl/maps/Zfh9CUEg4gM2
なるほど、南東に向かって、京葉道路の高架下、「西の谷こ線橋」(上の台さん)の下とも、いかにも「都市計画道路が通ることもできます」というふうに空き地がありますね。そして、道路用地と目される土地では、戸建てはほとんどなくアパートなどが並んでいます。
・千葉市「都市計画図」
https://www.city.chiba.jp/other/toshikeikaku/map.html
しかし、きちんと都市計画図を参照してみますと、もう少し北側の「3・4・37号線」がズーンと延びることになっていることがわかります。「東幕張」の区画整理が未施行だと表示されています。「花立こ線橋」は、「東幕張」地区の中心を貫く軸となることが考えられているようです。
・Google ストリートビュー 「3・4・37号線」南東側の行き止まり地点(2015年5月)
https://goo.gl/maps/JafXEm3ajTz
・Google ストリートビュー 都市計画道路予定地(名称不明)・第5号都市下水路
https://goo.gl/maps/p8JUoqCi8fC2
https://goo.gl/maps/dBT7nPvbmAQ2
https://goo.gl/maps/RzVh9GZ39GL2
下水路がここで暗渠になり、幕張電車区の下を通っているようすが見えます。この場所は下り快速の電車からもよく見えますから、みなさまご存知と思います。この場所に通る都市計画道路は、南北…いえ、南西側の幕張新都心から「県道15号線」としてまっすぐ延びてきて、北東で「3・4・37号線」につながる大きな道路になるわけですが、ええぃ、面倒な! …といって、千葉市としてはあらゆる地図を反時計回りに45度ほど回転させます。千葉市域に視点を置いたとき、これはもう、『東西軸』の「3・4・37号線」と、『南北軸』の道路(名称不明)なんだと早合点できます。
※上掲の都市計画図は、そういう理屈で回転されています。市民としましても、こちらのほうが感覚に合うといいますか、むしろ近年Googleマップのほうが45度ほど傾いているような、奇妙な感覚が…ないですか?
・「千葉市上ノ台遺跡―国鉄幕張電車基地建設工事に伴う埋蔵文化財発掘調査報告」(1973年)
http://www.amazon.co.jp/dp/B000J9G9T8
上ノ台遺跡とのことで、また、鉄砲塚古墳に武石城だということで、さまざまな年代の遺跡・遺構が埋まっているということのようです。暗渠や地下道は難しそうに感じられ、なるほど、そのため幕張電車区は妙に高い盛土の上に載っている(遺跡に対して十分な「土かぶり」を確保した?)んだなぁ、と早合点されました。(あくまで早合点です。正確には本書を参照しなければなりません。)
・Google ストリートビュー ユーザーによる投稿
https://goo.gl/maps/VLPE1yGpuPD2
> 「保存樹林
> この樹林は、「緑化の推進及び樹木等の保全
> に関する条例」に基づき、良好な都市環境を守
> るため、所有者のご協力を得て指定しました。
> この貴重なみどりをみんなで大切にしましょう。
> 千葉市」
とのことですが、指定した年月日が明示されていません。裏側にテプラ…いえ、資産管理シールのようなものが貼ってあればわかりそうですね、わかります!
地下の遺跡も、地表の「保存樹林」も、ともに守りながら道路を延伸しようというのは、たいへんむずかしいことだと想像されます。うねっと「う回」するんでしょうか。
もっとも、工事によって発掘調査がなされることによる新発見への期待もないわけではなく、工事がすべからくケシカランとはいえないことを理解する必要があります。「保存樹林」も、確かに貴重ではありますが、移植や新たな植樹による代替がまったく不可能というわけでもありません。お正月に、「NHKスペシャル」の『明治神宮の森のつくりかた』…いえ、「明治神宮 不思議の森 100年の大実験」が再放送されていました。
・NHK「明治神宮 不思議の森」(放送は終了しています)
http://www.nhk.or.jp/nature/feature/meijijingu/
http://www.nhk.or.jp/nature/feature/meijijingu/program.html
> 実はこの森には世界でも例を見ない秘密が隠されている。それは、“人が作り出した究極の森”ということ。森の始まりは、今から100年前に遡る。明治神宮の創建にあわせて、東京の真ん中に一から人工の森を作ろうという壮大な実験が始められたのだ。日本各地から集まった10万本もの樹木を5年がかりで植林する大事業となった。この計画の中心となったのが、日本の“公園の父”とも呼ばれる林学博士・本多静六たち。樹木の遷移という近代造園学の知識を初めて取り入れ、多様な樹木を植えて競い合わせることで“永遠に続く究極の森“を作るという壮大な理想を目指したのだ。
・個人のブログ「上ノ台遺跡から出土した古墳時代牛骨の重要意義」(2015年2月14日)
http://hanamigawa2011.blogspot.jp/2015/02/blog-post_14.html
おお、これはすごい、といってワクワクします。
・「千葉県道15号千葉船橋海浜線」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E8%91%89%E7%9C%8C%E9%81%9315%E5%8F%B7%E5%8D%83%E8%91%89%E8%88%B9%E6%A9%8B%E6%B5%B7%E6%B5%9C%E7%B7%9A
・Google Earth 県道15号線(南側から俯瞰)
https://goo.gl/maps/JCs2BYp7cHA2
・Google ストリートビュー 県道15号線・県道8号線・国道357号線の「若松」交差点
https://goo.gl/maps/p2UpTwYr9nC2
・Google ストリートビュー 県道15号線(美浜区豊砂)
https://goo.gl/maps/46gvrhNGMqp
・Google ストリートビュー 県道15号線(イオンモール幕張新都心店の駐車場出入口)
https://goo.gl/maps/iLBAbvBwiv52
・Google ストリートビュー 県道15号線・国道14号線の「幕張1丁目」交差点
https://goo.gl/maps/D7AiQpA2r2U2
県道15号線としては、南船橋駅南東側の「若松」交差点から南東へ海沿いを走り、幕張メッセの手前で、橋を渡らずに山側へ左折し、国道14号線に行きあたる「幕張1丁目」交差点で終わっている、という状況です。この先に道路が延びる時には、いかなる名称で、どこからどこまでを結ぶ道路となるのかは不明ですが、「幕張1丁目」交差点で直接、交わるわけですから、この交差点の既存の道路と同じ幅員で延びていただかないと、モーレツに渋滞の原因になることが想像できます。
この予定の道路(名称不明)と「花立踏切」の間がわずか295mですから、仮に「花立こ線橋」といって、そこそこな幅で自動車が通行できるこ線橋となった場合、うまく規制されないと「格好の抜け道」になってしまいかねません。
・(参考)一方通行規制に関する一般的な説明(2009年)
http://www.city.obu.aichi.jp/qa/contents/qadoc.cgi?no=15
> 進入禁止・一方通行等の交通規制は警察の管轄であり、市に権限がありません。警察も一方的な規制はできないため、地域の同意を得ることが必要となります。
> ご要望には、規制内容を具体的にしていただく他に、沿線の住民の同意・自治会の決定を証する議事録等の写し・交通量調査のデータも必要になる様です。
> 通勤通学時間帯における沿線住民への支障・ゴミ収集や宅配車の経路変更等、規制により最も影響が出るのは沿線住民の方々となります。
> 個人要望ではなく自治会等でご相談していただき、地域の要望として東海警察署長宛ての要望書を上記の必要資料と合わせて、ご提出いただければ進達してまいります。
一方通行を含め、道路網の流動の管理がいかに広域的な仕事であるか、うかがわれます。言い換えれば、道路の管理と、流動の管理は、まったく別の仕事なのです。
※「住民としても『学問的エレガンス』を」([2992])、一方通行規制の「最適化」と自動運転([3026])も参照。
●管理された(?)『雑草』が沿道を彩る
・Google ストリートビュー 幕張本郷駅付近
https://goo.gl/maps/7KZM7rnqXVz
https://goo.gl/maps/JeNpDY5KgiD2
・(参考)Google ストリートビュー 府中街道
https://goo.gl/maps/DfNBggSEJn12
地下道をやめてもなお道路扱いすると、このような土木ボクボクな『壁』が立ちはだかることとなります。あくまで道路なんだという前提では、このような『壁』になってしまうのを避けようと、地下道を選ぶというのは合理的なことです。ただ、自転車や歩行者にとっては、薄暗い地下道を通るよりは橋を渡るほうが安心感がありましょう。どこに視点を置くのかで、「立体交差化」を実現する「方式」への評価はすっかり変わってくるといえます。(「立体交差化」そのものを望まない人は、どの立場にあっても、いないと思われます。)
・「西の谷こ線橋」
https://ja.foursquare.com/v/%E8%A5%BF%E3%81%AE%E8%B0%B7%E8%B7%A8%E7%B7%9A%E6%A9%8B/50c684ec8aca7dfaee597830
・Google ストリートビュー 「西の谷こ線橋」(上の台)
https://goo.gl/maps/nwgTVghkp7r
https://goo.gl/maps/P2LxUnDh88K2
この「雑草」が意図して生やされているのかはわかりませんが(意図されていそうですが※)、とっても「『壁』感」を和らげて、こ線橋を周囲の風景に溶け込ませる働きをしているように感じられます。造られた年代が違う、あるいは都市計画上のソレで、もはや府中街道のような『壁』がドーンとそびえることは、防がれるのかもしれないといって、ほっとしてみます。
傍題ですが、「修景」といって「修景用化粧パネル」を売り込もうだとか、『橋上修景施設』などと称して「けん爛豪華な欄かん!」や「ワの風情あふれる行どん!」となってしまうのは、なんだかなぁ、と思われます。もっと素朴に、維持費もさほどかけず、フツーに雑草…いえ、もともとの植生を模した緑地帯や、砂ぼこりを防ぐシロツメクサでも一面に生やしておけば、それで十分だと感じます。
・シロツメクサ
http://noguchiseed.com/hanbai/tane/shosai/1146.html
> 緑肥。牧草。修景。採蜜。欧米の民間療法では花を干して煎じ風邪や痛風の体質改善に使うと。
> 乾燥しお茶の缶などに入れ、密封して冷蔵庫の隅に。
※シロツメクサも『外来種』だからケシカラン! という「紋切型」で「考えない」向きもあろう、などと…いえ、既に「はびこった」ものをケシカランとはいいきれません。「土地に根差して」ということばもあり、在来種にはなかった機能性をともなって「機能的に活用!」される分には、大いにシロツメクサにも働いてもらいましょう、の意。
・「ネザス」
http://ejje.weblio.jp/content/%E6%A0%B9%E5%B7%AE%E3%81%99
・「さおさす」
http://ejje.weblio.jp/content/%E6%A3%B9%E5%B7%AE%E3%81%99
・京都市「北大路橋の補強・修景工事 (平成20年7月31日完成)」
http://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/page/0000076789.html
これを「修景」と呼ぶ(呼ばれることは理解できますが)のは理解しがたいことで『造景』(積極的な景観計画、の意)や「演出」(パフォーマンスのわるいパフォーマンス、の意)と呼んでほしく感じます。きちんと「世界的な観光地である京都で、観光客を喜ばせるため豪華にしました」と、説明が尽くされたいということです。この整備水準が全国で「業界標準!」のようなものになってしまっては困ります。(「うちは京都ではないので、ここまでは必要ない」といえなくてはいけません。)
・個人のサイト
http://saitoshika-west.com/blog-entry-1096.html
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