フォーラム - neorail.jp R16
発行:2018/4/9
更新:2021/11/3

[3635]

【縦書きディープなラーニング(※表示は横書きです。)】

『ぎょうざパーティー効果』を読み解く


堺市は何市中の3位になったのか
堺市の「ぎょうざ」は何が3位なのか
堺市の「ぎょうざ」に何が起きたのか(あるいは起きていないのか)
「家計調査」とは
「POSデータ」とは
「ぎょうざパーティー」で「バンドワゴン効果」「スノッブ効果」「ヴェブレン効果」が同時に起きる?
「R with Excel」
『エクセルぎょうざ』

(約22000字)

 …ぎょうざ! ぎょうざ!

[3440]
 > さあさあタコパ([3438])…いえ、すき焼き([3420])…いえ、座面の高いイスの上に***立ちしながら小さなお子さまに大好評「ぎょうざパーティー」にあっては「※お肉屋さんの挽肉を使用しています。」との表示のほうなど…ぎゃふん。つごう([3403])2回ほど「ぎょうざっ、ぎょうざっ!」といって、その実、座面の高いイスの上に***立ちしてお手伝いできるよろこび…ひいては『本件イス』を指して「ぎょうざ!」といってよろこんでいるのかもですぞ。本当でしょうか。

 がびーん。(※表現は演出です。)

・(再掲)「理系の矜持」のイメージです
 https://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=002415
 https://next.rikunabi.com/tech/contents/ts_report/img/201511/002415/tech-362_03.gif

[3552]
 https://goo.gl/maps/ZRnrNaWQXdH2

 > > DVDレコーダーでタイトルに餃子といれたかったのですが漢字変換してもでてこなくて・・・結局、きょうでもこうでぎょうでも出てきませんでした!

 > …もう『鮫子パーティー』でいいよっ。

 つくらないで焼くだけの「ぎょうざパーティー」もあるんですね。鮫子びっくりだよ。(棒読み)


●堺市は何市中の3位になったのか


 8日、読売新聞が報じました。

・読売新聞(2018年4月8日)
 http://www.yomiuri.co.jp/economy/20180408-OYT1T50052.html

 > 全国の県庁所在地と政令市で、ギョーザの購入額日本一の座を巡り、宇都宮市と静岡県浜松市が激しく競り合う中、堺市が昨年、初めて3位に食い込み、地元で話題を呼んでいる。

 もとの統計を直接、参照しましょう。

・総務省統計局「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(平成27年(2015年)〜29年(2017年)平均)」
 http://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html

・総務省「市町村数の変遷と明治・昭和の大合併の特徴」
 http://www.soumu.go.jp/gapei/gapei2.html

 全国には1,718の市町村があり、市に限っても790あります。そのうちの52の市に着目するのが「都道府県庁所在市及び政令指定都市」です。全国の市町村から、大きな市を選んだサンプルであり、おおまかには「全国平均」に対して「全国の都市部」ではどのような傾向(全国平均からの乖離)があるか(ないか)ということを見るための調査です。この52の市の中で「順位」に着目することは、ほとんど意味を持たないことを理解しなければなりません。


●堺市の「ぎょうざ」は何が3位なのか


 総務省統計局のExcelファイルを参照します。

 http://www.stat.go.jp/data/kakei/zuhyou/rank10.xls
 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000031674338&fileKind=0

※ファイルはExcelです。

 「ぎょうざ」の「全国平均」は、「購入頻度(100世帯あたり)」が684、「支出金額」が2,161、「購入世帯数(10,000分 比)」が3,746とされています。このうち、今回のニュースで「3位」といって注目されているのは「支出金額」です。

・外食(店内で食べるもの)と冷凍食品を除くということで、外食のチェーン店の看板を掲げた売店で購入したものは含まれるはずです
・「ぎょうざ」をまったく購入しない世帯も含め、1世帯あたり、年間に6.84回、「ぎょうざ」を購入しているという調査結果です
・「家計調査」では「家計簿」をつけるという体裁でデータを集めます。1回の買い物ごとに記入するということです。ここから「ぎょうざ」1回の購入額がわかるとして、その1回は必ず家庭で食べるもので、その量は1世帯分であると仮定していることになるでしょうか(冷凍食品は含まないので「まとめ買い」はないと考えられるでしょうか)
・そのようにして集計された(単身世帯を除く)1世帯あたりの「支出金額」が、全国平均では2,161円、堺市では3,092円になったということです

※「家計調査」そのものは単身世帯も対象にしていますが、かなり性格が異なるので集計は分かれています。このニュースでいう「支出金額」に、単身世帯は含まれません。

・(参考)島根県 政策企画局 統計調査課「しまね統計情報データベース」の「統計用語集」より「分布・平均・分散」
 http://pref.shimane-toukei.jp/index.php?view=15601
 http://pref.shimane-toukei.jp/index.php?view=15564

 > あらゆる自然・社会現象の背後に母集団分布と呼ばれる確率分布が存在すると仮定する。取りうる値が確率的に決まるような変数のことを確率変数と呼び、確率変数と変数がその値を取る確率との対応を示したものを確率分布という。確率分布は確率(密度)関数によって表され、2項分布など種々の分布の種類がある。正規分布は釣鐘型の左右対称な曲線で示される。

 「ぎょうざ」の「支出金額」を全国の1,718の市町村ごとに集計したとき、「支出金額」がある金額になった市町村はいくつあるのか(ヒストグラムを描くためにとった区間に入る市町村の数)という頻度の分布は、正規分布に従うと仮定できるでしょう。

・正規分布に従うと仮定して全国1,718市町村「支出金額」を推定した例(※Rの「rnorm関数」を使用)
 https://neorail.jp/forum/uploads/probabilistic_gyoza_rank.png

https://neorail.jp/forum/uploads/probabilistic_gyoza_rank.png


■「R with Excel」

正規分布に従う乱数を
1718個つくる
x <- rnorm(1718)
プロットして確かめるplot(x)
hist(x)
つくった乱数を
TSVファイルに書き出す
write.table(x, file="x.tsv", sep="\t")
(「x.tsv」をExcelで開きます)


 https://neorail.jp/forum/uploads/probabilistic_gyoza_rank_x.tsv

・Excelに2列×1719行のデータが読み込まれました
・まず、A列とB列を選択し、B列の値の降順でソートします
・これとは別に、総務省統計局「rank10.xls」から「全国平均 2,162」「1位 4,348」の数字を読み取り、引き算して「2,186」という数字を得ておきます

※この「全国平均」は、「全国から選んだ52市での平均」ではなく、「全国1,718市町村(のうち、家計調査の対象となる市町村)の平均」であるという理解です。

■『エクセルぎょうざ』

ABCD
1x=2186/B2
25983.214126386=B2*D$1+2162
37443.072895079=B3*D$1+2162
412272.958563052=B4*D$1+2162
517082.840199711=B5*D$1+2162
(中略)
17191258-3.100030372=B1719*D$1+2162


・セル「D1」と「C2」を上記の通り入力し、「C2」をコピーして「C3」から「C1719」までに貼り付けます
・C列を選択して「縦棒グラフ」を描けば完成です。おいしくいただきましょう

 https://neorail.jp/forum/uploads/probabilistic_gyoza_rank_exp.tsv

※Excel「B2」から「C1719」までの範囲を書き出したものです。

・(参考)「rnorm関数」
 http://cse.naro.affrc.go.jp/minaka/R/R-normal.html
 http://www2.hak.hokkyodai.ac.jp/fukuda/lecture/SocialLinguistics/Rshagen/05distributionR.html
 http://cse.naro.affrc.go.jp/takezawa/r-tips/r/61.html

・総務省統計局「調査世帯の選定」
 http://www.stat.go.jp/data/kakei/1.html#kakei_3

 > 市町村の抽出の仕方は次のとおりである。

 > 都道府県庁所在市及び政令指定都市については各市を1層とし52層に分けた。
 > その他の人口5万以上の市については直近の国勢調査の結果に基づき,地方,都市階級に分けた後,(略)を考慮して74層に分けた。
 > 人口5万未満の市及び町村は,地方で分けた後,(1)地理的位置(海沿い,山地等),(2)世帯主の年齢構成を用いて,計42層に分けた。

・1. 都道府県庁所在市及び政令指定都市:52
・2. その他の人口5万以上の市:74
・3. 人口5万未満の市及び町村:42

 > このようにして分けられた全国計168層の各層から1市町村ずつ抽出した。

 全国1,718市町村から、さまざまな事情をよく考慮して、網羅的に168市町村を選んでいるということです。


●堺市の「ぎょうざ」に何が起きたのか(あるいは起きていないのか)


 (1年間に)「ぎょうざ」をまったく購入しなかった世帯が(10,000世帯あたり)6,254あるといっている数字です。▼買ってきたチルドぎょうざを家で焼いて食べたり、▼焼きぎょうざのパックを買ってきて家で食べるというライフスタイルをしている家庭(世帯)が全国では37.5%(世帯数ベース)だといっているわけです。もし「チルドぎょうざ普及率」のようなものを比べたいなら、「購入世帯数(10,000分 比)」を地域間で比較すればよいとわかります。なお、家で焼くのは量が多くても安上がりでおいしいからといった理由や、焼きぎょうざを買ってきて家で食べてもおいしいためには店と家が近くなくてはならないといった制約などもあるでしょう。

・読売新聞の記事にあるように、大人数のパーティーのために1回で大量に買う家庭がある一方、まったく買わない家庭が増えれば、1回の購入額の平均は上がっていくとわかります
・読売新聞の記事で堺市について「購入頻度(100世帯あたり)」と「購入世帯数(10,000分 比)」への言及はありません
・読売新聞の記事にあるような「子育て世帯」が多く買うのは冷凍食品であろうと思われましょう。この統計でいう「ぎょうざ」は、大人向けの味をしているものがほとんどであるはずです

 ぎょうざというものはパーティーで食べるものだという習慣が広まれば広まるほど、パーティーを開く側としては見栄もあるので「人気店のものを買おう」となり、これまた記事にあるように、特定の店のぎょうざの売上は増えるとみられます。また、パーティーに招かれる側は、その分、じぶんの家では買わないか、これまたこんどはじぶんがパーティーを開くときに買おうといって(パーティー以外では買い控えが生じ)、1回の購入額は上がる方向にはたらくと考えられましょう。

 週末に祖父母の家に複数の家族が集まって食事をするなどの習慣がありますと、これまた「1回の購入額」は増え、「ぎょうざは祖父母の家で食べるので自宅では買わない」などといいますと、購入世帯数は減るということになります。実質的には複数の世帯でぎょうざを食べているわけですが、(この)統計上は扱えていないということになるでしょう。

・レシピ大百科(味の素)「餃子鍋」
 https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/703901/

 雑誌や店頭、それに商品のパッケージで、どのような「レシピ」が紹介されるかということが、統計にも大きく影響していそうです。消費に関する統計は、さまざまな要因すべてを含んだ「結果」を事後的に調べるものです。どんな結果が出ても、その結果こそが実態を表しているとみなすほかないわけですが、しかし、みすみす実態をわかりにくくするようなことは起きないほうが望ましいといえないでしょうか。

・オレンジページ(JR東日本グループ)「ギョーザ鍋」
 https://www.orangepage.net/recipes/detail_111124
 https://www.jreast.co.jp/life_service/ad/index.html

 > 材料 (4人分)
 > 市販のチルド肉ギョウザ 1パック
 > 市販のチルドえびギョウザ 1パック

 > 市販のチルド餃子を煮て、水餃子風の鍋に。下準備いらずで、あっという間に鍋がスタートできます!

※子どもには強すぎる『大人ぎょうざ!』は鍋に、そしてガツンと食べたい人の分だけ鍋に入れずに焼けばよろしいと、こういうわけです。

 「1回の購入額」や「購入世帯数」で割り算する前の売上金額が人口に対して多いか少ないか、というような数字を使わなければ、「堺市ではぎょうざがよく【売れて】いる」といった結論を出すことはできないとわかります。ましてや、外食と冷凍食品は別に集計されているということです。「堺市では【他の市町村より】ぎょうざがよく【食べられて】いる」と言いたいときには、外食と冷凍食品も合算しないといけません。

 「平成27年(2015年)〜29年(2017年)平均」(rank10.xls)を見ますと、そもそも「全国平均」から大きく(仮には1.5倍以上)離れている市は浜松市と宇都宮市しかなく、全国ではほとんど、全国平均と同じくらいの支出金額になっていると見受けられます。「ぎょうざ」は全国で消費されている(極端に少ない地域はない)ということがいえましょう。もちろん、そうした中で浜松市と宇都宮市だけ突出している(あるいは52の市のほかにもいくつかは、そのような市町村があるかもしれない)というのは特徴的なことです。

※「ぎょうざ」を街の名物として掲げながらも、何しろ「ぎょうざ」ですから、ひたすら焼いて売るだけ、飲食の席を設けない(イスを置かない)店が多いということでしょう。統計上は、本来、「調理食品」ではなく「外食」に入れたい性格の消費であるともいえないでしょうか。

 なお、この表の中で最も「全国平均」に近いのは千葉市で、2,158円だということです。その前後では大阪市、川崎市、神戸市、それに名古屋市、福島市、岡山市が並んでおり、確かに平均的であろうと思われましょう。(※個人の感想です。)

※さらに、同じ表で「ぎょうざ」の前に「しゅうまい」があるのですが、「全国平均」が1,033円のところ、横浜市が3,035円といって、とっても納得でございます。弁当でなく「しゅうまい」だけが入ったものが駅で売っているのですから思わず買ってしまいます。このような消費に支えられて、本来はかなり高コストとなる横浜駅の駅弁(=東京を出発したばかりで駅弁の需要はないが、もし汽車が立ち往生すれば弁当が必要とされる[3577])が実現されてきたということがわかります。また、52の市における順位では静岡市が2位で、下位には西日本の市が並び、52位は那覇市になっています。この那覇市で331円と、「全国平均」の1/3ほどにまで少ないという大きな差が出ています。「しゅうまい」は嗜好的な食品であり、主菜になる「ぎょうざ」とは好対照をなしているといえます。神奈川県と静岡県は県境を挟んでの人の行き来(転勤や単身赴任を含む)が盛んで、神奈川県内に静岡銀行が支店を構えているくらいです。この統計では横浜市と静岡市になってしまいますが、実際には御殿場市や三島市と厚木市などの間で「しゅうまい」の支出金額が同じくらいの水準にあるのではないかと推測できましょう。

・Google ストリートビュー 「静岡銀行をつくっています」(川崎市高津区)付近(2014年3月)ほか
 https://goo.gl/maps/kqkhxkPf1Uz

・同「本厚木駅前の現在のようすです。」のイメージです
 https://goo.gl/maps/f1QyXwVL4ok
 https://goo.gl/maps/2VUgmC1SGm12
 https://goo.gl/maps/9KSNe9kLbAL2
 https://www.odakyu-sc.com/honatsugi-mylord/shop/list/?id=236
 http://kiyoken.com/shop/shizuoka.html

※いわゆる『横浜土産!』を(横浜市内まで出向くことなく)本厚木駅前でも買え、もし買い忘れても伊勢丹静岡店で買えるのだと、たぶんこういうわけです。

・王将フードサービス「GYOZA OHSHO 京都高島屋店」
 http://ir.ohsho.co.jp/company/history/
 https://goo.gl/maps/aMnPyhDvTaP2
 https://goo.gl/maps/NKPwyZKbEKD2

 > 2016年2月 東松山工場竣工
 >  3月 女性向け新コンセプト店「GYOZA OHSHO」を烏丸御池(京都市中京区)にオープン
 >  5月 「にんにくゼロ餃子」の販売を開始
 >  9月 小売店における袋ラーメン外販のテストマーケティングを開始

 https://goo.gl/maps/fBKobDK5q6A2

 > 2017年2月 初の餃子持ち帰り専門店となる「GYOZA OHSHO 京都高島屋店」を出店
 >  11月 シェアリングデリバリーのテスト運用を開始

 https://www.ohsho.co.jp/shop/index.php?a=shop_detail&shop_id=1606
 https://goo.gl/maps/vrqB4srDZCL2
 https://goo.gl/maps/Fy2bTD6oDeB2

 > 2017年2月8日 グランドオープン!!
 > 王将初の餃子持ち帰り専門店です。(焼・生・にんにくゼロ・プレミアム餃子をご用意しております)
 > お持ち帰りは容器代として1個につき税込10円をいただきます。なお、当社の容器の再利用はできません。

 この店では最初から容器代を含んだ価格を表示しておられるのではないんでしょうか。本当でしょうか。

・日本経済新聞ほか「王将フード、ギョーザ持ち帰り専門店 京都でオープン」(2017年2月9日)
 https://news.nissyoku.co.jp/news/detail/?id=FUKASE20170206050641263&cc=03&ic=160
 https://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ08HRN_Y7A200C1TI5000/

 > わずか4坪(13.2平方m)強の同社最小店舗モデルで月商500万円を見込む。

 > 限定のプレミアムギョーザ(6個626円、12個1252円)も販売する。持ち帰り用の箱代が別途10円かかる。
 > 肉の量を増やして大葉を入れ、和風の味付けにしたプレミアムギョーザは店内で手作りする。

 いわゆるデパ地下といいますか、いえ、まさしくデパ地下なのに「箱代」みたいなのをレシートに印字するんですか? …なんだかなぁ。(※個人の感想です。)


●「家計調査」とは


・総務省統計局「家計簿からみたファミリーライフ」
 http://www.stat.go.jp/data/kakei/family/index.html

 > 家計調査は,世帯の皆様に毎日の家計の収入や支出を家計簿につけていただき,その結果を取りまとめ,国民生活の実態を家計収支の面から明らかにするための調査です。

 家計調査の信頼性が下がっているという心配はないでしょうか。

・世帯のありかたの多様化で、サンプルの決定が難しくなっているのかもしれません。多様化しているのにサンプル数が増やされなければ、まったく調査されない類型の世帯が出てしまうかもしれません
・サンプルに選ばれても「忙しい」などの理由で、記入漏れが多発していないでしょうか

 「購入世帯数」が過小に推計される方向にはたらくと考えられましょう。テイクアウトで「ぎょうざ」が非常に多く売れるという浜松市と宇都宮市のように特段の事情がないまま「全国平均」から大きく乖離した堺市では、そのような疑いが出てくるわけです。のんきに「新しい名物」であるかのように報じていてはなりません。

※もちろん、テイクアウトのぎょうざを売る売店などが増え、または、チェーン店などが自店のイートインスペースと売店を(隣接していても)厳密に分けるなどして人件費を抑えた場合、実際に(同じ世帯での)購入頻度が増えたため(年間の)支出金額が増えたということも考えられますが、同じ世帯がぎょうざばかり食べ続けるわけがないという前提のもとでは、このケースで説明できる上昇幅には限度があるとわかります。

※ショッピングモールのフードコートに面したカウンターで販売するものは、そのまま持ち帰れる包装であったとしても外食に計上するということでしょうか。そして、このような詳細な違いは「家計簿」を記入する段階ではなく(「家計簿」には店名と商品名を書いていただく)、提出後に統計局の責任で精査されるという理解でよろしかったでしょうか。その意味では分類が厳密過ぎるというきらいもあるのかもしれません。一方で、まったく異なるライフスタイルを示唆すると考えられる「生」と「焼き」を区別せずに集計するのは曖昧過ぎるともいえます。

・ウィキペディア「フードコート」
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%88

・静岡新聞「ギョーザ購入、浜松2位 宇都宮に首位譲る」(2018年1月30日)
 http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/452061.html

 > 調査はスーパーなどの店頭で購入したギョーザが対象で、冷凍食品や外食などは含まない。

 数が売れても安売りされていれば「支出金額」は増えないということにも注意が必要です。しかし、安くても「購入頻度」が増えれば「支出金額」は増えるわけです。

・「泉ヶ丘駅前の現在のようすです。」のイメージです
 https://goo.gl/maps/3fRjaHCabLr
 https://goo.gl/maps/CNTGwxt3Z8m

 > お持ち帰り感謝フェア
 > 餃子1人前無料券
 > 1枚進呈!

 実際には『無料』ではありません。クーポンをもらうための購入を過去に行なったので、いま手元にクーポンがあるわけです。「家計簿」にはどのように記入すればいいんでしょうか。クーポンをもらった段階で『未来のぎょうざ』を「予約」しているとも、クーポンを行使した段階で「過去の購入時」に「割引」を受けたことになるともいえます。

・総務省統計局「需要側統計の改善について 世帯の消費変動を包括的に把握可能な指標作成の方法(家計調査の補完・補強)の検討」(2016年12月27日)
 http://www.stat.go.jp/info/kenkyu/sss/pdf/161227_shiryou4.pdf

 > 世帯の高齢化や世帯人員減少の影響を除去した変動をみることができない
 > 月次の変動に、単身世帯の動向が反映されていない
 > 季節調整値が公表されていない
 > 家計調査ベースで作成されているため購入頻度が少ない高額品目の変動の振れが大きくなる場合がある
 > 単身世帯の動向や単身世帯を含めた世帯構造変化全般の影響を考慮できていない

・ウィキペディアに「のれん問題」と書かれ(略)南海電鉄ほか「泉ヶ丘ひろば専門店街」はこちらです
 https://www.izumigaoka-nankai.com/floorguide/


●「POSデータ」とは


・総務省統計局「POSデータの分析状況と新指標への活用可能性について」(2017年2月21日)
 http://www.stat.go.jp/info/kenkyu/sss/pdf/170221_shiryou2.pdf

 > 総務省で入手済※のPOSデータ
 > ※今回分析に用いたPOSデータは
 > スーパー、コンビニ、ドラッグストア等:6社
 > 家電量販店、PC専門店等:2社

 物価を調べるために必要とされた「POSデータ」は統計法に基づき強制的に収集されるとみられます。それ以外のPOSデータは、民間から購入しているとみられます。(これらをあわせて「入手」と表現しておられるという理解です。)このうち、上掲の資料の作成のために一部を使ったという注記です。

 > 各社POSデータ、家計調査結果の比較(食料品・家電)

 > POSデータの商品・店舗のカバレッジ、購入者の範囲・分布は限定的で偏りが存在。単純に集計しても、消費動向を包括的に捉えることは困難。
 > ⇒更に多角的な視点で具体的な実証分析・データ検証を進め、新指標の補完・補強データとしての活用を検討する。

 POSデータは(ほぼ)全数調査で、「家計調査」はサンプル調査であるという違いがあります。

・仮に「家計簿」でなく「POSデータ」を使う場合、家庭で食べるのでなく、小規模な飲食店や屋台、弁当の行商などで売るために、家庭と同じ「ぎょうざ」を、(統計の対象となる=POSデータを提出している)一般の小売店で購入する者が(延べ回数で)多数いると、統計が狂うことになります。特に、1回の購入が多いと、1回の購入額の平均をつり上げることになります(極端に多いものは家庭での消費ではないとして除外できるかもしれませんが、微妙に多いというものは除外のしようがありません)
・結局のところ「家計調査」として調査するのが現実的なことであるとわかってきます

・Google ストリートビュー 「宇都宮駅」付近(※本文とは無関係です)
 https://goo.gl/maps/rmGchPhxBts
 https://goo.gl/maps/P9PzTT1LQHK2

※「加賀種食品」は「最中の皮」です。「ぎょうざ」とは無関係です。

 宇都宮市でテイクアウトの「ぎょうざ」を売る店のほとんどはPOSレジを導入していないでしょう。「家計調査」は、調査対象の世帯を適切に選ぶことができている限りは実態をよく反映する方法ですが、それが難しくなった場合、調査世帯の偏りをそのまま反映してしまう調査になりかねないといえましょう。

・樋田勉「POSデータにおける特売判定法の比較分析」(2016年)
 https://ci.nii.ac.jp/naid/120005759758/
 https://researchmap.jp/read0067656/

 > POS (point of sales) データには日次あるいは週次や月次のJANコード単位の販売数量と販売額が記録されており,特売の実施に関する情報は含まれていない。このため,POSデータを用いて価格や物価の分析を行う際,POSデータに記録された取引価格から,特売価格の判定が必要になることがある。

 > 今後,POSデータをより有効に活用していくためにも,POSデータとして保存する情報の再検討が必要な時期に来ていると考えられる。

 > 製品のまとめ売り(セット価格や容量の大きな製品の販売)による単位価格の実質的な値引きについてはFox, and Melser (2014) が分析している。

 さらに「ポイント」や「駐車券」などが関係するので、実態は把握しづらくなりましょう。

・総務省統計局「消費者物価指数は、どのように作られているのですか。」ほか
 http://www.stat.go.jp/data/cpi/4-1.html

 > 消費者物価指数については、国際労働機関(International Labour Organization: ILO)が国際基準を作成しています。
 > 日本の消費者物価指数では、他の主要国と同様に基本的にこの国際基準に沿って作成しています。

 > 消費者物価指数の作成に当たっては、まず世帯が購入する財・サービスのうち、世帯の消費支出上一定の割合を占める重要なものを品目として選びます。次に、この家計消費支出割合に基づいて指数の計算に用いる各品目のウエイトを求めます。なお、家計消費支出割合は家計調査の結果などを用います。
 > 各品目の価格は、主に毎月の小売物価統計調査によって調査したものを用います。

 > 2015年の基準改定では、セルフ式コンビニコーヒー(コーヒー飲料B)、補聴器や競技用靴などを品目に追加しました。

 > 新旧の商品の間にある機能・特性などの品質やパッケージ容量の違いによって生じる価格差が、指数に入り込まないようにする必要があります。つまり、旧商品と新商品の品質の差異を定量的に評価し、消費者物価指数に反映させており、これを品質調整と呼んでいます。

 > 消費者物価指数では、調査対象の入替えの際に、オーバーラップ法、容量比による換算、単回帰式を用いた換算、オプション・コスト法、インピュート法、直接比較などの中から適切な方法を選択し、品質調整を行っています。なお、品質向上が著しく、製品サイクルが極めて短いパソコン及びカメラについては、POS情報を用いたヘドニック法により、品質調整済みの価格変動を直接求めています。

 > ヘドニック法では、多数の販売データ(POS情報)を利用して、統計的に製品の価格と特性(性能)の関係を計算しています。性能の各要素が価格にどれだけ影響しているかを計算すると、性能が2倍になったからといって、価格は2分の1になるとはみなせません。

 > ディスカウント店などの価格も反映されているのですか。
 > 消費者物価指数の価格データを取集する小売物価統計調査では、各調査地区内で、品目ごとに「販売数量の多い代表的な店舗」を選定し、価格を調査しています。したがって、ディスカウント店が販売数量の多い代表的な店舗である場合には調査店舗となり、その価格が反映されることとなります。

 > 最近、一部の報道などでPOSデータを基にして作成した物価に関する指数と消費者物価指数の比較等を行う事例が見られますが、それらを見る際にはどのような点に留意すべきですか。

 …出ました『一部報道(当社が発表したものではございません)』っ。(棒読み)

 > 最近ではデータの活用や処理技術の進展により、POS情報を用いた指数を作成する試みが民間でも行われるようになっています。こうした指数を利用する際には、(1) 品目や店舗に偏りがないか、(2) 新商品の登場時の価格が落ちていないか、(3) 容量変更が無視されていないか、(4) 新旧商品の品質差が調整されているか、などの点に留意する必要があります(物価指数は価格変動を計測する指数であり、数量や品質の変化が混在する購入単価指数とは異なるものです。)。
 > 消費者物価指数では、POS情報からは得られない、家計消費の多くを占めるサービスなどを含む幅広い品目について、全国の代表的な店舗で価格を調査し、新商品の登場時、容量変更、新旧商品の品質調整についても適切な措置を講じています。また、パソコンやカメラではPOS情報とヘドニック法を用いて品質調整済価格指数を作成しています。

 「ぎょうざ」の重量は変わらず皮が厚くなるなどの(諸事情により略)…うーん。かえっておいしいし食べ応えがあっていいや。「品質の差異」というものはなかなか一概には言い尽くせないとわかります。

・レファレンス協同データベース「統計法違反で懲役刑が適用された過去の事例について調べたい。」近畿大学中央図書館(2013年11月19日)
 http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000140724

・ウィキペディア「販売時点情報管理」
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E6%99%82%E7%82%B9%E6%83%85%E5%A0%B1%E7%AE%A1%E7%90%86

 > ジャーナルはレシートと同じ内容のデータを記録したものである。売り上げデータとして活用するほか、店舗や企業では7年間の保存義務がある。伝統的には紙面にプリントしたものだったが、近年では磁気ディスク上に記録した電子ジャーナルも普及している。
 > 電子ジャーナルでは採取した基礎データを容易に売り上げ動向の指標として閲覧することができるほか、カテゴリ別に消費者の購入動向を把握することもできるため、仕入品目の数量決定や在庫管理には特に有用な情報となる。


●「ぎょうざパーティー」で「バンドワゴン効果」「スノッブ効果」「ヴェブレン効果」が同時に起きる?


・ウィキペディア「ハーヴェイ・ライベンシュタイン」ほか
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3
 https://kotobank.jp/word/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3-168750

 > 「バンドワゴン効果」という名称は、アメリカの経済学者、ハーヴェイ・ライベンシュタインが創作した用語であり、消費の効用への効果のうち、流行に乗ること自体が持つ効果をバンドワゴン効果と呼んだ。

 > おもな研究分野は人口論,経済発展論であるが,その過程で通常の効率性概念とは異なる「X非効率性」の概念を生み出し,産業組織,内部組織の研究に一石を投じた。

 > 1950年に発表した論文『Bandwagon, Snob and Veblen Effects in the Theory of Consumers' Demand(消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、及びヴェブレン効果)』では、バンドワゴン効果、スノッブ効果、ヴェブレン効果を提示した。バンドワゴン効果は他者の消費が増えるほど需要が増加する現象、スノッブ効果はバンドワゴン効果とは反対に他者の消費が増えるほど需要が減少する現象、ヴェブレン効果は価格が高いほど顕示的消費が増加する現象を表す。

 「ぎょうざパーティー」のために「人気店」のぎょうざを買おうとし、そのためパーティーに呼ばれる側は買い控え、というのは、3つの効果(現象)が絡みあって同時に発生していることがよくわかるケースではありましょう。しかし、「ぎょうざ」の消費量は差し引き変わらず、全体では特に増減していないわけです。これを『ぎょうざパーティー効果』と呼ばずして何と呼べばいいのでしょうか。

 「バンドワゴン効果」が「スノッブ効果」を上回れば店はうれしいでしょうが、「ヴェブレン効果」が重しになって「スノッブ効果」が高まるのだと、たぶんこういうわけです。(※あくまで推定です。)ぎょうざはぎょうざでいいんですよ。ブランド化しないほうがいいんですよ。…だってぎょうざですよ?(※表現は演出です。)

※「バンドワゴン効果」が「スノッブ効果」を上回る:日本で初めて紹介される珍しい食べものなどでは起きるでしょうが、食べもの自体に目新しさのないもの(ブランドやスタイルのみが新しい)では起きないだろうと思われましょう。

・なるほど統計学園高等部(総務省統計局)「ヒストグラム」
 http://www.stat.go.jp/koukou/howto/process/graph/graph4.html
 http://www.stat.go.jp/koukou/howto/process/graph/images/g4_10.jpg

 > ヒストグラムの形状
 > ヒストグラムはデータの分布をみるのに有効なグラフです。データの分布をヒストグラムで表すことによって、そのデータの集合の特徴を把握することができます。

 > ヒストグラムは面積が分布の割合を表し、高さはその階級の密度を表しているため、階級幅が異なってもグラフ化することができます。

 階級幅を対数的に決めてもいいのです。…その発想はなかった!(棒読み)

・「ゴースト」のイメージです
 https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/5b/TV_ghosting_interference.jpg
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E9%9A%9C%E5%AE%B3

 > マルチパスで直接波とは別に反射により迂回してきた電波がアンテナに届くと迂回してきた分だけ余計に時間がかかるので、後ゴーストが現れる。
 > アンテナ間の経路が1つでも電波が直接にテレビやビデオのアンテナ端子に届いた場合、アンテナ線に沿って流れるより直進する電波のほうが早いので前ゴーストとなる。

 浜松市と宇都宮市を除く「全国の都市部」で同じような『ぎょうざパーティー効果』があるとすれば、そのうち堺市では「ゴースト」(のようなもの)が出て、標準(ヒストグラムを描いたとき最大となる階級)とのずれが(浜松市と宇都宮市を除いた中で)最大になったのだろうと思われましょう。

・(再掲)いわゆる「栗まんじゅう問題」
 http://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E6%A0%97%E3%81%BE%E3%82%93%E3%81%98%E3%82%85%E3%81%86%E5%95%8F%E9%A1%8C

 > 十分な時間経過後の未来の一時点t1を考えると、そこには既に増えている大量の栗まんじゅうが存在しているので、それを次々と現在に前借りしている、と考えればよい。

 > より因果律的な矛盾が生じない考え方として「反物質栗まんじゅう」の概念を導入することもできる。t1上から栗まんじゅうを取り寄せると、同時にマイナス質量の栗まんじゅう(反物質栗まんじゅう)が生じ、t1上に次々と蓄積されていく。この場合増加した栗まんじゅうは、時間t1に突如出現する大量の反物質栗まんじゅうと反応して対消滅する。どちらの考え方でも、栗まんじゅうは一定時間後に最初の1個を除き全て消滅することになり、質量増加は差し引き0、つまり4次元時空上での質量保存則が成立している。

 じぶんで買うか、他人にごちそうになるかの違いでしかなく、恒常的には、食べたぎょうざの量はほとんど変わらない(そもそも変わりようがない)のだと、こういうわけです。そんなにぎょうざばかり食べたいかーっ…その発想はなかった!(棒読み)

・「北神ぎょうざ」のイメージです
 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/11/35ad1b7f7056512a3dc540150035cd37.jpg
 https://blog.goo.ne.jp/music_1956/e/3dd7164c609d9add02c5b3536ffd532a

 > 餃子を食べたいところだが、「チキンロール定食」を注文。
 > 餃子を食べたいところだが、「チキンロール定食」を注文。

 なぜ食べないし。…なぜ食べないし! 鮫子がっかりだよ。(※表現は演出です。)

・(参考)日本KFCホールディングス「お花見バーレル」の概要です(2018年2月27日)
 http://japan.kfc.co.jp/news_release/news180227kfc.html
 http://japan.kfc.co.jp/news_release/images/news180227kfc04.jpg

 > 桜の開花時期に合わせ、お花見にぴったりな桜柄のバーレルに入れた「オリジナルチキン」8ピースに、人気サイドメニュー「ビスケット」2個を付けて販売するバーレルです。

・「バーレル」とは
 https://kotobank.jp/word/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%AB-117629

 > 液体を入れた胴のふくれた樽
 > 液体・野菜・果実などの容積をはかる。

 基本的な単位を小分けにする「量り売り」の逆で、個数や重量を細かくはからず「もってけ×□*ー!!」するのが(日本KFCでいう)『バーレル』であるという理解でよろしかったでしょうか&しつれいしました。(※表現は演出です。)

・Google ストリートビュー 「東武宇都宮駅」付近(2017年12月)
 https://goo.gl/maps/EfwCGiCHETH2
 http://s.webry.info/sp/hayabusa-h.at.webry.info/201508/article_4.html
 http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/020/105/14/N000/000/005/144033156730397156179_IMG_2528.jpg
 https://goo.gl/maps/u3RYLNHk2vN2
 https://goo.gl/maps/f4b1KmAQ77q
 https://goo.gl/maps/sJ6VHADXB4A2

・(個人のブログ)宇都宮市の状況です(2014年2月1日)
 https://ameblo.jp/wminidleness/entry-11762168719.html

 > 宇都宮市は都道府県庁所在市、浜松市は大都市に該当するみたい。
 > つまり、両市とも、2人以上世帯96世帯以上、単身世帯8世帯以上が調査対象になっていて、この世帯の餃子消費量が話題の数字の元になっている、というわけね。

 > 毎月の調査結果の1世帯あたりの餃子の購入金額を、12か月分足したもの。
 > 具体的には、ここに掲載されている2013年分の毎月の表から、「ぎょうざ」の数字を拾って、1年分足しあげたと言うこと。

 途中で調査世帯が入れ替わる時期を挟む(場合もある)ということですね。

 > 下野新聞が(略)すごい力の入りよう(笑)

 ぬおー(略)。

 > 妙に細かい品目

 特設注意市場銘柄みたいな意味で特別に取り上げて集計しているんですから細かくて当然でしょ。(※「ぎょうざ」「しゅうまい」のように特別に取り上げない場合は、上位のカテゴリーで合算されます。統計に入らないわけではありません。)

 > 宇都宮の場合で、4,919円/年だから、平均すれば410円/月。50個745円だとすると、1個約15円。
 > 1ヶ月で、2人以上の世帯で、27個の餃子を食べるくらいの計算になる、のかな。

 > 我が家は餃子が大好きで週末はたいてい隔週で餃子を作るし、餃子の日は5人で75個くらい食べちゃう。
 > 月に150個食べる、我が家の勝ちだわっ! ←違

 ぬおー(略)コメがとれなくて小麦な文化圏(諸事情により略)わあぃ山田うどん。「ぎょうざ」として小麦粉を使うようになったのは最近のことでも、小麦粉だというのはかなり昔からの歴史があるということですよね&そっちですかっ!! …「作る」のは別の集計ですよぅ。(※恐縮です。)

・Google ストリートビュー 「遠鉄百貨店」(浜松市)付近
 https://goo.gl/maps/MdAMBcEDzwj
 https://goo.gl/maps/aR9gsVFxAow
 https://goo.gl/maps/cyMuQhQPtho
 https://goo.gl/maps/uxbQtneaF812
 https://goo.gl/maps/1MV3yUonZYM2
 https://goo.gl/maps/s2TssND2fET2
 https://goo.gl/maps/CzyW6ExxxTK2
 https://goo.gl/maps/f15KVckkk2K2
 https://www.endepa.com/shop/detail.html?sid=163
 https://www.endepa.com/shop/detail.html?sid=531
 http://www.n-rs.co.jp/brand/#tamagotowatashi

 > 日本レストランシステム
 > 昭和48年6月

 うーん。(違)

 https://goo.gl/maps/WrnBJMw5G332
 https://goo.gl/maps/ma1LtKUZt932
 https://goo.gl/maps/RZkGE32PzmL2

 やってきました新浜松駅前「プレスタワー」(静岡新聞・静岡放送)前のスクランブル交差点。(棒読み)宇都宮とも浅草ともたいして変わらないように見えるのは気のせいでしょうか。…気のせいです!(※表現は演出です。)

・遠鉄百貨店「遠鉄百花ちゃん」ご近影のイメージです
 https://www.endepa.com/sp/news/post.html?nid=730
 https://www.endepa.com/data/upload/images/lp20150909shoes_brand6.png

 うーん。(以下略)

・静岡県「家計調査と浜松餃子の関係」(2017年5月1日)
 https://toukei.pref.shizuoka.jp/shouhihan/yomoyama/yomoyama.html

 > この支出額はスーパーなどで購入した餃子(生、調理済)の金額で、冷凍食品や外食の餃子は含まれていませんので、どちらの市民がより多く餃子を食しているかは残念ながら不明ですが、平成23年の全国の平均支出額は2,181円ですので、両市民の餃子好きは間違いなさそうです。

 「スーパーなど」の「など」に「外食チェーンの看板を掲げた売店」が含まれるはずだというところが見落としやすいような気がしてきます。デパートの8階などにとんかつ店があって、地下1階でとんかつだけ売っているお店とか、ありますよねぇ。…その発想はなかった!(棒読み)

・読売新聞(2018年4月10日)
 http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180409-OYT8T50005.html

 > 「山深い温泉旅館に泊まったのに、マグロやイカの刺身ばかりだった」(70代男性会社役員)

 地元の人にとってのぜいたくや非日常ということなんですよ。…その発想はなかった!(都会の人のほうが知らなかった!)あるいは国道ががけ崩れで孤立したときのために建ててあるんですよ&実は観光じゃないんですよ。本当でしょうか。三厩観光開発「ホテル竜飛」については[3378]を参照。復旧工事に従事するひとをマグロやイカの刺身でねぎらおうではありませんか。…お、おぅ。(※推定です。)

 > 御徒町のとんかつ屋は外国人に人気だ。ここの店長は「英語メニューを作った以外は、特別なことは何もしていない」と言う。観光客向けの特別なメニューを用意する飲食店などもあるが、地域住民がいつも手軽に食べられるものを味わえるのが何よりの魅力となっている。
 > 「ありのまま」でいる。この簡単なことが意外に重要だ。

 実にまっとうなことをおっしゃる。

 > 1957年生まれ。
 > 都銀、外銀、ベンチャーキャピタル等を経て、01年に独立。

 ぬおー(略)すごく勉強になる時期に、いちばん小さくても埼玉銀行、その後のことは知らないけど1979年くらいの北海道拓殖銀行みたいな都市銀行(※もちろん、もっと大きい都銀かもですけど、書いてないので小さいほうから見ますよ、の意)でキャリアをスタートし、いい感じに社会の変化がいちばんよく感じられる立場を転々とされ現在に至るという、おぬしやるのう!(※恐縮です。)その都銀というのも、じぶんの出身地ではないところに就職なさったとすれば、見るものすべてが新鮮で、「ありのまま」の魅力というものを(25歳くらいまでという意味で)若いうちによく理解なさったと見受けます。見受けますぞ!!(※表現は演出です。)

・「特設注意市場銘柄(とくせつちゅういしじょうめいがら)」野村證券の説明です
 https://www.nomura.co.jp/terms/japan/to/tokusetsu_chui.html

 > ****等が改善したと取引所が判断した場合には、特設注意市場銘柄の指定から解除され、通常の取引銘柄に戻る。

 「ぎょうざ」というものに疑いがあるわけではないけれども、何か特別なことが起きているならば上位のカテゴリーから除外したり、新しいカテゴリーに再編しないといけないかなぁみたいなのを「長い目©」で検討するため「ぎょうざ」などという細かさで注視しているというのが、ここ十年ほどの状況だということではなかったでしょうか&しつれいしました。

・ウィキペディアの見解です(違)
 https://ja.wikipedia.org/wiki/B%E7%B4%9A%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%A1

 > 2006年ころから(略)

 > (略)2008年頃からグランプリ出場のために急造のB級グルメを創作する傾向が広がり、特にご当地焼きそば、ご当地カレーが乱立しており、単に地域特産の食材を無理やり詰め込んだだけで「ご当地グルメ」を名乗る安易な発想には批判も強い。

 まったく安易だと思いました。(※個人の感想です。)シテの「お探しのお忘れ物は銀の恵方巻ですか、それともミスリルの恵方巻ですか」から「承って候ふよ」まで(2015年2月3日)については[3132],[3282]を参照。そもそも観光客を喜ばせよう(≒来てもらおう)ということと「家計調査」では、誰が買うのかということがまったく正反対なんですよ。…その発想はなかった!(あるのにだまってた!!)

[3609]
 > われわれいぶかしげにジロリ(略)Oh! じろりあ〜ん(違)ななこおねえさんもびっくりだよとはこのことだよ。(もっと違)

 …コレジャナイ。

 > いぶかしげに上と下(の画)だけジロリ…いえ、なんでもないですっ。これで尺が余るなら次は掲揚台、それでも余るなら駐車場を出入りするクルマのタイヤですな。(違)

 https://goo.gl/maps/7csn3knQPm82

※本文とは無関係ですけど、スーツのひとが段ボールを運んでいるとぎょっとしますよね。ただ運んでいるだけでもね。(棒読み)

・「大阪取引所」前の現在のようすを伝えてもらいます。(違)
 https://goo.gl/maps/D6z38qTfFrQ2
 https://goo.gl/maps/5ci6WyJ63QE2

 なにがどうしてこうなった!! 植木鉢を倒したみたいにしか見えないよとはこのことだよ&まったく植木鉢を倒したみたいにしか見えないよとはこのことだよ。(※見解です。)

・朝日新聞「宇都宮、ギョーザ支出額1位返り咲き「努力のたまもの」」(2018年2月4日)
 https://www.asahi.com/articles/ASL1Z410NL1ZUUHB006.html
 https://goo.gl/maps/Y9HyX9SNqaP2
 https://goo.gl/maps/FA8zHSjYHzG2

 > 家計調査
 > 4千円台は宇都宮市だけだった。
 > 市観光交流課は「家庭で消費していただいた。市民の努力のたまもの」と話している。

 家計調査の対象世帯の「家計簿」に計上された数字だけで集計されるのが家計調査でいう「ぎょうざ」なのですよ。52市に限った発表で「1位」になることを最初から目指して「家庭で消費」を(自治体が)促すというのは、(国の)統計に対する系統的な介入にほかなりません。そのような事態に陥ったとあらば、もはや「ぎょうざ」の集計を発表することは不適当といえ、「ぎょうざ」よりも地域差がよくわかる新しい“注目銘柄”を探さなくてはいけなくなったともいえましょう。(※見解です。)ダウ工業株からの「Nikkei 225」については[3125]を参照。


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