・2015年生まれの「キミ」に贈る2025年の教科書(案) ・「アンプラグド」の先へ
(約13000字)
前編([3281])から続きます。
★2015年生まれの「キミ」に贈る2025年の教科書(案)
「AlphaGo」のはなしも頭の片隅に置きながら、しかし、既に「AlphaGo」は投げられたっ…いえ、つくられたので、これから取り組む人は、もっと別のアプローチで、もっとスゴイ何かをつくり出せることが要求されてきます。
※おお、先人のなんとムゴイことよ。のちの世の人の超えるべきハードルをなんと高く引き上げてくださることよ。
小学校のうち(といっても、たぶん10歳から)に何をしておけば、2037年ごろに大学院で、コンピューターサイエンス(CS)の研究に取り組むことができるでしょうか。
・(参考)
http://piano.ongakukyoshitsu.net/nenrei.html
> 字が読めるようになってから。
> 男の子は女の子よりも幼い場合があるので、個人により差はあるとは思いますが、
> 5歳以上。人の話を聞けること。約束を守れること。
> 専門的に学ぶのであれば、4〜6才が理想ではないかと考えております。
> 年齢はピアノの指で音がならせる、4歳後半や5歳からと考えています。
> 個人差がありますが、4歳が目安だと思っています。数の概念があるある程度の集中力があるが必要だと思います。
> 椅子に座れる事が基準とお話ししています。
> 何歳からはじめてもいいと思いますが、4〜6歳くらいからはじめられると、基礎から応用までの力が身につくのも早いと思います。
> レッスンの前に、・きちんとご挨拶ができる・ひとりでトイレに行ける。
> 一般的には、ピアノを始める年齢は5歳からが適当だと思います。
「習いごと」ではなく義務教育で必修だということでは、1年生からパソコンのキーボードそしてCUIに親しみ(押せばパソコンが応えてくれるというインタラクションを楽しむ、そして、押さない限り動かないという主従関係のようなものを体得してコンピューターやAIへの根拠のない不安をなくす)、2年生で「おまじない扱い」ながらコマンドを1つ2つ使い(コマンドラインで逐次実行して、あるいは3〜5行くらいのプログラムで、1つ1つのコマンドを実行すると何が起きるのか、なぞりながら覚えていくようなソレ)、3年生で(ローマ字も習いながら)構文を教え(10〜20行くらいでループも条件分岐もあり)、4年生で(自力で)プログラムを1つ完成させ、5年生からはチームで取り組む、6年生では仮説の設定と評価っぽいのもやってみる、というのが「最大よくばりコース」でしょうか。(あくまでよくばりです。)
こういうカリキュラムを前提としての一種「暴ろん!」としましては、▼「電子黒板」も「タブレット端末で電子教材」も、無用の長物! そして▼グローバルにスタンダードっぽい「Google Chromebook」しかないでしょ(「1択」でしょ)と思えてきそうです。キーボードがない端末を使わせるなんて「あなた食べる人」…いえ、「あなた使うだけの人」的な決めつけでもあると思います。伸びゆく子どもに対して失礼だとすら思えてきます。
・「食べる人」(1975年)
http://toyokeizai.net/articles/-/43365?page=2
・「Google Chromebook、米国小学校市場で売上トップに(IDC調べ)」(2014年11月11日)
http://jp.techcrunch.com/2014/11/11/20141110googles-chromebooks-rule-schools-as-idc-pegs-them-as-top-sellers-in-k-12/
> IDCの最新レポートによると、K-12(幼稚園と小学校)市場においてChromebookは、2014年で最もよく売れたデバイスだった。
> ―括購入割引を受ければ、このブラウザー中心のパソコンは、従来のWindowsノートよりもiPadよりも低価格になり、ウェブベースの生産性アプリの成長と共に、Chrome OSのデスクトップOSに対する弱点も日々克服されている。
学校向けの集中管理もまるっと委託できる、小学校向けにもコンピュートなエンジンをふんだんに使わせていただけるという前提でなら、とってもよい選択肢だと思えてきそうです。
・「「Chromebook」が学校の“一押しノートPC”になれる4つの根拠」(2015年6月18日)
http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1506/18/news06.html
> 国内でも、広尾学園中学校・高等学校(東京都港区)が高校課程の医進・サイエンスコースで2014年度からChromebookの活用を始めるなど、盛り上がりを見せ始めた(写真1)。
・(参考)
http://es.community.dell.com/dell-blogs/direct2dell/b/direct2dell/archive/2015/05/05/dell-chromebook-11-nueva-integrante-del-portafolio-para-soluciones-en-educaci-n
・(参考)「Google for Education Certified Innovator」(2013年11月11日)
http://wondertechedu.blogspot.jp/2013/11/my-google-powered-classroom.html
> This year
※9月から始まって2ヶ月、日本での「6月の教室」のイメージですね、たぶん。
> it is a good solution for schools on a tight budget.
※予算がタイトだぜっ! ハハハ…。「700円以下の教材費」([3091])も参照。
> My students use Google Docs to...
※省略しますが、うん。まともなことをおっしゃる。そして、できればChromebookすらも使わずとも(紙と鉛筆と黒板、それに『円卓と呼ばれるラウンドテーブル』で)実現できればもっといいんですけれども、それは並大抵ではできないところ、Chromebookが簡単に実現してくれるというのは実感的です。
> My students are using Google Slides and Google Drawings to...
※日本では、ここにしか注目されていないような気がして、あやういと感じます。(個人ですが見解です。)
> My students are building Google Sites to...
> Learn digital citizenship and create a web persona
※おお、全員がバッチリになって『卒業』されていくのかはわかりませんが、目指されているというのはスバラシイ!
・(参考)(2014年9月27日放送)
http://video.pbssocal.org/video/2365331650/
https://en.wikipedia.org/wiki/PBS
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%85%B1%E6%94%BE%E9%80%81%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9
> Southern California PBS LearningMedia Digital Innovator, Alice Chen
・(参考)
http://wondertechedu.blogspot.jp/p/about-alice-in-wondertech.html
> Masters in Education at UCLA.
※修士は必須だと納得されます。そして、大学も放送局も、すべてGoogleの一種「お・ひ・ざ・も・と!」ですね、わかります。「全米がChromebook!」などという幻想を抱いてはいけないのだと思わされます。レッツ幕張新都心だけドローンで宅配だっ! …的なソレですね、わかりますわかります。
ほとんどの国で「K-12」だと、私の実感としても、Chromebookのようなシンプルな端末が楽しくてしかたないといってがむしゃらに勉強できそうなのは「K-12」(まで)だと思えますが、国内では「R13」や「R16」だと、そこで出遅れてどうしますか、と強く思われます。
つまり、Chromebookで学校のうちからグループウェアを併用して準備しながら「スライド」など使って発表や討論、というのはあたりまえすぎることで、これを導入したところで、2037年ごろに大学院、という方向での一種「競争力」が醸成されるかといえば、まったく期待できません。みんな、やっていてあたりまえなんです。たぶん。そこを踏まえての「プログラミング必修化」の議論なのだろうと理解します。(あくまで勝手な理解ですが個人です。)
複雑な計算を速くたくさん解くという、こう、計算機が普及する前の時代のカリキュラムが温存されているのが「算数」であり、ここをテコ入れといいましょうか、計算機を使うという前提で、小学校から「グラフ理論」だ、という方向へ進めないものかなぁ、と感じます([3094])。
※「組合せ数学」も、計算問題として1秒でも速く解こうなど『具の骨頂!』とでもいいましょうか、「理科」や「社会」の演習問題のようなもので、生物の進化や社会調査の設計などといっしょに学んでしまえばいいんですよぉ([3169])。実例があると簡単ですよ、と申し添えてみます。(恐縮です。)
・カシオ計算機「順列・組合せ」
http://keisan.casio.jp/has10/Menu.cgi?path=04000000.%90%94%8Aw%8C%F6%8E%AE%8FW/03000300.%8F%87%97%F1%81E%91g%8D%87%82%B9
※これまた「(計算の)公式」は「正しく使う」ことが先決で「暗記に頼る」など『具の骨頂!』…マッシーンにまかせたまへよ([3166])。
いきなり「主記憶」だのなんだのというのが、これまた「理科」や「技術」なんですけれども、こう、ここについてはかえって、もっと文系っぽく、コンピューターの開発の歴史を「丹ねん」に学ぶようなソレが期待されてもよいのかなぁ、と感じます(機械・電気から情報まで[3178])。
※歴史だといった途端に、「わが国としては第5世代コンピューター」とか「日米貿易摩擦」だとかいう、一種「カリカリの社会科!」になってしまいそうなのも難しいところです。そこからは切り離して「技術史」「科学史」を勉強したいなぁ、と思われたいと思いました。また、発明者を『偉人』扱いするのも、もはや前時代的だと感じます。「AlphaGo」のハサビス氏についても、いま現役で最前線の研究開発に従事されているかたを、メディアが追いかけまわしてはいけないと思います。
それはそれとして、こう、プログラミングの、特に「変数に値を代入!」あたりのことは、「算数」そして「数学」の「等式」に頭を支配される前に、すなわち頭の柔らかいうちに、いち早く「体とく!」されておきたいと願われます([3166])。理解できないということはなく仕事もできるわけですが、しかし、どうにも納得いかない気持ちわるさに一種「フタ」をして「代入」しているのではないかなぁ、と想像します。問答無用で「プログラミングでは代入! 算数では等式!」といって(両方を対等に)身につけることができるためには、これらを学ぶ年齢の上限がありそうだと思われてきそうです。
プログラムの動きを正確にイメージできないまま、目先の命令文の記述を手先でいじるだけのようなソレ(とっかえひっかえしたら「なんとなく動いた」)では、「プログラミングができる」とはみなされません。ここで、古くは「LOGO」、いまは「マインクラフト」など、「GUIな出力!」が最初から一種「イメージャブル!」に提示される環境が、かえって「じぶんでイメージする」力を育てないまま終わってしまうのではないかと心配します([3071],[3072])。
そして、こう、「文法用語を駆使しながら英文を読解!」しているうちは「英語ができる」とはみなされないだろう([3061])というのとも似ています。プログラムの動きをイメージするときに、コンピューターやプログラミング言語に関する「用語」はほとんど介在せず、もっと直感的に、こう、機械式の時計のフタを開けて時計の動きを見ているかのような感覚で、しかし必ずしも具体的な(視覚的)イメージのないものもイメージしているという感覚を、みなさま、たぶんお持ちのことと思います。
※それでは困る(他の人と共有できない)といってUML(などモデル記述のソレ[3180])が出てくるわけですが、小中学校で最初からUMLっぽい空気が提示されたらゲンナリすると思います。
かといって、ワタクシ、もっと早く「状態遷移表」を知っておきたかったなぁ、といって『後から後悔!』しました(=当時)。考えかた自体を知らないと、自分だけではどうやっても気づけないものです。プログラミングに限らず、遊びながら自然に発見できるもの(※)と、かなり「えげつない実験」([3099])をしないと一種「あぶり出し」ができない種類のものと、両方あって、両方ともバランスよくハンドリングできないと、開発や研究が「できる」とはみなされない…本当でしょうか。
※既知の物質の「組合せ」では発見できない、未知の元素の予言に至った「メンデレーエフの周期表」([3126])の考えかた(周期表そのものでなく、の意)も参照。
・ぎひょー「上流工程で効く,「テストの考え方」 第4回 「状態遷移図」と「状態遷移表」で見えるもの」(2011年2月7日)
http://gihyo.jp/dev/serial/01/test_up/0004
> 状態遷移図や表の書き方は,いろんな本やネット情報で手に入りますし,知らない人のほうが少数ですが,「なぜ書くのか」「書けばどういうメリットがあるのか」に関して自覚的な方は,意外と少数派です。
> 繰り返しになりますが,「図」と「表」では,それぞれ見えてくるものが違います。
初学者ほど、先に「上流工程」を(誌上や机上で「追体験」[3044],[3189]しながら)勉強するのが早道でありましょう、ということは疑われません…たぶん。(「若いのに***だっ!」などというなかれ[3225]。)
・シテの「お探しのお忘れ物は銀の恵方巻ですか、それともミスリルの恵方巻ですか」から「承って候ふよ」まで(2015年2月3日)
http://tht.sblo.jp/article/113044715.html
> 大昔のプログラミング言語では、必ずしも変数のスコープが明示的には扱われてこなかった。一種の「原始時代」ともいえる。分けることができるものをすべからく分けていく、あるいは自ずから分かれていくことが「進化」であるとすれば、(略)
> (略)変数のスコープというものを考えたこともないまま、動けばいいんだといって無邪気に(より未分化なまま)プログラムするに等しい。
> 大阪で「恵方巻きを知っている」と回答した人に対し、「知ったのはいつか」と追加で質問してみたいものである。年齢とのクロス集計も必要であるが、「恵方巻」を知った(認知した)時期についても、東京と大阪で実はほとんど差がないのではないか。
※「お忘れ物承り所」([2959])のほうなど遠目に眺めながら(略)。
「変数のスコープ」というものを、「変数のスコープ」という「用語」なしで自ら気づくのは困難と思われます。しかし、「変数のスコープ」を考えないといけないのは、(学習の上では)だいぶ後のほうの話でもありましょう。どのタイミングで「変数のスコープ」を学ぶべきかといって、その実、個別の言語の仕様や実行環境の違いによっても重要度は変わるもので、「特定のプログラミング言語に依存しないユニバーサルな教科書!」など、「む謀!」ではないかと思えてきそうです。
※必修化を目指すということは、「特定のプログラミング言語に依存しないユニバーサルな教科書!」をつくれなくてはならないということで、そうでなければ、特定のベンダーや業界のためのソレ(に、結果的になってしまう内容)を義務教育で学ばせるのかという問題が生じえます。
※とはいえ、(日本国内で)PC-9800シリーズの全盛期に「N88-BASIC」で、というのは、(日本国内に限っては)かなり「ユニバーサル」であったともいえるのではないでしょうか([3129])。
・個人のブログ「ShikousakuGo」(2015年1月18日)
http://daiiz.hatenablog.com/entry/2015/01/18/230237
もはや「しこうさく碁!」と読めてしまうのは、えーと、ナントカ効果とかいうやつですよ! …たぶん。
> Chromebookは、少し重いオンラインIDEであってもスムースに動かすことができるため、アイデアを直ちに試すことができます。また、ChromeアプリやJavaScriptで書いたウェブアプリを素早くChromeブラウザで実行してみることも可能です。
> Python, C などを書き実行したい場合
このあたりが試行錯誤…いえ、思考を妨げない速度で追従されるのであれば不満はなさそうです。これを大学に入ってから、というのは、とってもモッタイナイ。基本の部分は小学校から、そして中学校では、ありとあらゆる先人たちのプログラムを読み解くようなソレ(=セカイを知る)、高校では、研究の入口(=できれば大学のセンセイに助言されたい)や、実務の入口としてのセキュリティやネットワーク(管理)など学ばれつつ、大学では自立して研究できる能力や法令を読む力など養い、そして2037年から大学院で研究に「従事」などと…「最大よくばりコース」なのは認めます。しかし、「(標準)突出する人」(国内に年間数人しかいないような「未踏」などのレベルよりは、もう少しボリュームのあるゾーン、の意)の一種『足かせ』にならないような教育体制とすることが「名状しがたい競争力のようなもの!」の(掛け声だけでない)具体的な根拠になっていくんでは、ないんですかねぇ。
★「アンプラグド」の先へ
翻って、「突ぴ」な「ひ策」など「大きな声」で唱えられない限りは、普通に(小学校でも)PBLっぽいソレにしていくことになるのでしょうねぇ、と想像されました。(あくまで想像です。)そして、「『銀の弾丸』などない!!」ということを忘れず、こう、「小学校でプログラミングを必修化しさえすればバラ色!」などと「過大な期待」がなされないようにしていくことが重要ではないでしょうか…ちょっとだけ。
・「アンプラグド学習法を取り入れた情報A「ディジタル化」単元の実践報告」日本情報科教育学会誌(2010年)
http://kanemune.eplang.jp/data/jaeis1011manabe_unplugged.pdf
> 表4 事後テストの問題と正答率
> 6 「画像をディジタル化する」とは,どういうことか,50字以内で述べよ(16.7%)
> 7 なぜ,コンピュータの世界では,データ圧縮の技術が使われるのか,その理由を30字以内で述べよ(36.1%)
> 8 元のデータに,パリティビットのようなデータを付け加えることの意味を30字以内で述べよ.(30.6%)
…これはひどい(教える側がひどい、の意)。1、2は数学そのもので、3〜5の問題は本質的に無意味です。6、7、8の文章題を8割近くが正答できるようになるというところを目指さなくては、あやうい(※)と感じます。
※時間を割いて取り組むからには、しっかり勉強できたという「納得感」がほしい(そうでないと「よくわからないのをやらされた」「一応、やった」という感覚しか残らない)、そのためには、ちょっとたいへんでも、「納得感」が一種「シュミット的!」にポーンとはねあがる「名状しがたい閾値のようなもの!」を、多くの生徒に超えていただく必要がある、という意味です。
コンピューターは、かつての機械式(アナログ)、または遠い将来の量子式(?)を除けば、デバイス(演算器とメモリ)の都合上、データを必ずデジタル(2値)で扱う必要があります。そして、デバイスはノイズの影響を受け、しばしばデータが化けるものです。2値で扱うのもノイズに耐えるための工夫の1つですが、それでもなおデータが欠けたりするのです。データを確実に保持したり伝送したりするためにパリティビットを付けると、そのために余計な計算をして、さらにデータ量も増えるのです。ならば、同じ計算の途中で圧縮(符号化)もしてしまへ〜、というのが、(とりあえず「暗号」までは考えない範囲での)「正答例」でしょうねぇ。そして、演算器といって、その実、デジタルであることによって論理演算が簡単にできるんだという利点も出てきて、こんにちのソレ(アナログ計算機を淘汰した!)があるんですね…(略)。(もっとちゃんと書かないと正答とみなされないのはもちろんです。)
・「論理演算命令」
http://kescriv.kj.yamagata-u.ac.jp/akihisa/meirei.html
http://kescriv.kj.yamagata-u.ac.jp/akihisa/gr9.gif
かといって、演算器の種類(の名前!)を暗記させるようなソレも『願い下げ』だっ!! …などと(略)。▼(複数の)入力と出力(の組合せ)が示されて、途中に2段の論理演算器が挟まっている、演算器の種類(組合せ)を推定せよ、とか、▼出力と演算器の構成が示され、入力を推定せよ、といった(抽象的でありつつも具体的で解きやすい)設問もいいのではないかなぁ、とも思われてきそうです。
※そのような出題は既にありふれていると思うのですが、それを高校で採用できない理由がありましょうか。
・「オットー・シュミット」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%AC
問題の6、7、8を小分けにすると、かえって答えづらくなりませんか? …仮には「文中に「符号化」「ノイズ」を用いて○字程度で述べよ」という形式の設問にされたいなぁ、と希望してみます。(あくまで個人は希望です。)
・(参考)「Computer Science Unplugged」(翻訳版)
http://www.csunplugged.jp/
この「アンプラグド」だけで終わってはどうにもならず、また、「アンプラグド」をぜんぶ学ぶための意欲も持続しないのではないかと心配されます。ある程度の段階から、「アンプラグド」と並行して、実際的な課題に取り組むPBLがされたいかなぁ、と思われました。そして、それを(やや簡略化することはあるとしても)小学校のうちに済ませないと、間に合わないのではないでしょうか、と思われてきそうです。(見解は個人です。)
・「アナログ計算機の概要と計算法」(1961年3月)
http://jolissrch-inter.tokai-sc.jaea.go.jp/pdfdata/JAERI-6006.pdf
ぎひょー! …じゃなくて、うひょー!(恐縮です。)量子が云々は別として、物質の化学反応や相変化などを演算に用いるコンピューター(デバイス)など実現しますと、アナログ(連続量)ではないとはいえ多値を扱えるといいますか、構造と構造どうしの足し算や掛け算を(デバイス上で直接)するようなソレになってきて、「学校ではデジタルと習ったのに、わからない!(仕事にならない!)」といって、改めてマニュアルが厚くなるぞ、などと予想されてまいります…たぶん。
・日経サイエンス「病気を治すDNAコンピューター」(2006年8月)
http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0608/dna-comp.html
> 多くの人は気づいていないかもしれないが,コンピューターには別の形態もありうる。例えば生物も,ゲノムに蓄えられたデジタル情報の指令のもとに複雑な物理過程を実行している。遺伝情報を“翻訳”してタンパク質を作るリボソームなど,細胞内にある天然の分子機械が情報を処理する仕方は,初期の概念的コンピューターである「チューリングマシン」の処理方法と同じだ。
> “バイオコンピューター”が従来タイプの計算処理に優れているとは限らない。(略)しかし,生体分子には電子素子などには真似できないユニークな能力がある。生きた細胞と言葉を交わし,情報交換できるという点だ。
> 私たちはDNAと酵素を使って,チューリングマシンに似たオートマトン(自動機械)を作った。他の生体分子から入力を受け取り,計算を実行し,具体的な結果を出力できる。
なんといいますか、「スマート踏切」…いえ、「かしこいくすり」とでもいいましょうか、投薬しても、患部まで到達してから周囲の条件に合わせて、薬の成分の放出を行わずにそのまま排出されることもあるような「知的な薬」とでも呼んだほうが、しっくりくるかもしれませんね。
・「シリコンの1000倍高速、相変化物質を使ったプロセッサ」(2014年11月10日)
http://www.tel.co.jp/museum/magazine/news/147.html
> 2014年9月に、英ケンブリッジ大学、シンガポールのA*STAR(技術研究庁)、シンガポール工科デザイン大学の研究チームが発表したのは、相変化を利用して演算を行うプロセッサ。これまで、プロセッサの処理能力を増すには演算回路の数を増やすか演算回数を増やす必要があるが、シリコンベースのプロセッサは微細化の限界が近づいており、これ以上の処理能力向上が難しいと考えられてきた。論理演算回路とメモリの機能を兼ね備えた相変化メモリ・プロセッサならば、演算結果がそのままメモリに格納され、別の場所にデータをコピーしたり展開したりする必要がない。メモリ間のデータ転送も少なくなるため、現在のノートパソコン用プロセッサの500〜1000倍の処理能力を実現できるという。また、常に電流を流しておかなければならないDRAMに比べ、消費電力も大幅に削減できる見通しだ。
(演算器と計算の記録機能と表示機能が一体となっている)素朴な時代の機械式計算機(≒用途別の「○○儀」「***スコープ」のようなもの)に戻るような感じもしてきますね。
※レジスタの内容をオシロスコープで表示すればいいじゃない(オシロスコープの画面に凡例を書いた紙を貼ればいいじゃない[3178])も参照。
コンピューターの歴史も、1周が済んで、2周目からが本物だ…などと(略)。いま学んで、かなり先まで無駄にならないのは、これまでの歴史ではないかと再認識できそうです…ちょっとだけ。
きっと、▼小学校のうちに歴史の概略を1周し、▼中学校で2周目として深く学び、▼高校では、こんどは学ぶというよりは「かち取る」とでもいいましょうか、(近い将来の)自分の研究や実務に役立てるために先人たちのソレを学びつくすという、歴史は1つでも、3周しながら学んでいくことに、なるんでしょうねぇ…たぶん。
・「第五世代コンピューター」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%BA%94%E4%B8%96%E4%BB%A3%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF
> 1981年、(略)通産省側は八方美人的に野心的な目標をいくつも掲げた。「人工知能が人間知能(人間脳)を越えること」すなわち人間の脳は高速処理や大量処理には向いていないので、それを越える人工知能をつくることが目標と説明された。その代表的な例が、エキスパートシステムである。
> これは主に予算獲得のためであった。渕一博は一貫して並列推論マシンの開発が目標であると明言している。渕はプラットフォームが高性能化すれば自然にその応用が出てくると考えていた。
> 実際に大量の資金が投じられて完成したのはアプリケーションのほとんどない並列推論システムだけだった。10年と570億円をかけたプロジェクトは、通産省が喧伝した目標についてはまったく達成しなかった。
> IDC社の William Zachman
> > 応用の進展を阻んでいるのは、十分な知性を持ったAIソフトウェアが存在しないからであって、強力な推論マシンがないからではない。AI型の応用が既にたくさんあって、第五世代コンピュータのような強力な推論エンジンの出現を待ちわびていると思うのは間違いだ。
> ファイゲンバウムの談話
> > 第5世代は、(略)金をかけてパーティを開いたが、客が誰も来なかったようなもので、日本のメーカはこのプロジェクトを受け入れなかった。技術面では本当に成功したのに、画期的な応用を創造しなかったからだ。
(通産省が)あくまで電気・電子分野の延長としてしか計算機というものを捉えていなかった(ソフトウェアは「情報通信」に属すと捉えれば、それは郵政省の管轄であった?)、ともいえそうです。本当でしょうか。このようなプロジェクトになったのには、きちんと理屈があるはずで、そこを取り上げないまま云々しても、云々できたうちには入らないと思いまーす。(恐縮でゴザイマッス。)
・「荘園」
https://ja.wikipedia.org/wiki/KL1#.E8.8D.98.E5.9C.92
・「情報技術論」(2013年度)
http://www.logos.t.u-tokyo.ac.jp/www/home/chik/InfoTech13/index.html
(大学のセンセイでなく、教育の専門家が適切な労力をかけて講義と試験を再設計すれば)高校の授業にすることができるでしょ、といってみます。
・(前編・後編を通じての参考)トッパン・フォームズ「「年配層は縦書きだと読みやすく、高い関心を持つ」脳血流と視線の計測から見えてきた世代ごとの情報認知の傾向」(2016年5月10日)
http://www.toppan-f.co.jp/news/2016/0510.html
慣れの問題ですよねぇ。A4の紙とB5の紙、あるいは「びん箋」のどれに親しむかなども、「(年代の)境界面」がありそうですね。それはそれとしまして…
> ニューロマーケティング
…だいぶ「おぞましく」([3180])なってきたなぁ、とも感じます…ちょっとだけ。必ず注意を向けさせ、かつ狙い通りの感情を生起させるために特定のホルモン様<よう>の化学物質を公衆に向かって散布するなど…だめですよ、それは。
※その判断ができるのが人間だといって疑いません。
・Google ストリートビュー 「ホルモンさま」前
https://goo.gl/maps/yDBhEDKha6C2
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