・あくまで継電連動装置に即して読み解く「連動(interlocking)」 ・Google Scholarが「肩すかし」だと感じたら:「関連キーワード」の選びかた
(約17000字)
「研究ホワイトボックス」としては、「混雑率」([3051],[3052])、「空気系統」([3137])に続き、鉄道に関する研究の話題です。
とはいえ、「研究ホワイトボックス」は「話題」を提供することが目的の記事です。例えば、▼鉄道の研究はしていないがアルゴリズムの研究をされているかた(学生を含む)が、何を学べば鉄道のアルゴリズムの研究もできるようになるのだろうか、あるいは、▼鉄道の研究をしているにもかかわらず最新のアルゴリズムの研究動向には明るくないというかたなどおられたときに、仮には『若手!』([3179])が何をジョウシン…いえいえいえ、いかなるレポートやレビューを「上げ」(※)ればいいんでしょうか、といったことを、紙上(≒ウェブ上)で仮想的に体験いただければなぁ、という「ねらい(めあて)」でございます。
※結局、「上げ」るんですね、わかります!
・[3179]
> 1959年、社長に就任した*D*はコンピュータに対する関心が高く、*A*を始めとした若手エンジニアが専門知識の講義を行った。
> こういうソレであれば「えきすぱぁとしすてむっ!」([3166])にはならないんではないかなぁ、と、改めて思われました。
※臆することなく「講義」できるためにも、早くは「校長先生と給食!」([3096])が『指数的に効いてくる!』([3152])と…思いますよねぇ。
この記事では、鉄道の「連動装置」(interlocking)に関する研究が、単に装置の開発(「ものづくり」としての高信頼化など)という話に留まらず、数理的な問題(ソフトウェア、アルゴリズム)にもわたっていることを認識します。そして、現在、どのような研究が進められているのかを概観します。
…という一種「内容面」の流れとは別に、全体として▼情報の探しかたや選びかた(英語で)、▼勉強のための遊びかた(プログラムをもらってきて動かしてナットクしよう、の意)、というはなしになっていますから、内容は別として、そのような一種「機能面」だけをご活用いただければとも思います。
●あくまで継電連動装置に即して読み解く「連動(interlocking)」
「連動装置」を読み解く、その一歩手前っぽい話です。
・[3233]
> 「連動装置」を、NHKや全国紙のレヴェルの語彙で説明せよ、と(ふつう、いわれませんけれども)いわれたとしますと「ポイントと信号機を適切なパターンで安全に操作する装置」と書きかけ、しかし、D-ATCやATS-Pの「パターン」の説明とまぎらわしいぞ、といって、ええい、「真理値表」を持ち出したほうがよほどすとーんとすとすとまいるではないか、といってみたくなりました。うまい紹介のしかたを考案できましたら、しめしめといって、その実、このサイトの連動装置の項の記述が一新されるということです。…そんなにうまくいくものですか。
※すとーんとすとすとまいる:腑に落ちる、しめしめ:あわよくば。
その点は後回しにしまして、ここでは先に文献を探し、見つかった文献に即しての理解を目指すという流れでまいりましょう。結果的に、継電連動装置(≒実装にリレーが用いられた時代の連動装置、の意=『カチカチ』[2856],[3170])に即しての理解ということになりましょう。それでいいのか、もっとわかりやすい理解のしかたがないのかは、別途、考えることにいたしましょう。
・「連動装置の制御論理を可視化する」鉄道総合技術研究所RRR(2011年)
http://bunken.rtri.or.jp/PDF/cdroms1/0004/2011/0004005434.pdf
> 駅毎の制御条件を記述した“連動図表”
> 継電連動装置と結線入力式の電子連動装置では,制御論理を記述した“連動結線図”
『「新形でない」電子連動装置』がいかなるものであるのかわからずにいたのですが、なるほど、継電連動装置を扱ってきた技術者が従来通り作業できるよう、インターフェースを「結線入力式」としてある(初期の?)電子連動装置があるんですね。
インターフェースだけを見れば確かにレガシーともいえます([2729]も参照)が、これがどうして、しかるべき後にインターフェースの「ボード1枚」(あくまで例えです)差し替えるだけで「新形」と同様のシステマティックな(デジタルな)制御(=上位システムとの接続)に対応できるのであれば、何も問題はありません。本当でしょうか。
※さらには、継電連動装置であってもインターフェースを取り替えたり『読み替え』たりしながら『(わが社の)うんこうかんりしすてむっ!』([3270])と呼んでいこうというのも合理的な取り組みかたの1つであることは疑われません。しかし、(時代や設計思想の異なるものが近接して混在するという意味で)あまりにも雑多になったり、著しく古い箇所など残っ
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