(約11000字)
ATACSに関して続報が出ました。
・インプレス「JR西日本、「ATACS」をベースにした無線式車上主体列車制御システムの走行試験を公開 沿線から信号機が不要になり、保安機器の安全で効率的な保守が可能に」(2015年10月19日)
http://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/20151019_726288.html
・ウィキペディア「嵯峨野線」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B5%AF%E5%B3%A8%E9%87%8E%E7%B7%9A
「嵯峨野線」といってもピンとこないのですが、複線化や電化の工事という点では京葉線より新しく、ATS-Pの整備も2011年ということです。
見逃していましたが、2013年にも発表がありました。
・JR西日本「「車上主体列車制御システム(無線式)」、「バッテリー電車」の技術開発について」(2013年3月8日)
https://www.westjr.co.jp/press/article/2013/03/page_3412.html
> 従来の列車制御システムは、膨大で複雑な地上設備が主体の構成となっており、安全性を向上させつつも設備を簡素化する必要があります。そこで、発展著しい情報通信技術や汎用技術を活用した新しい列車制御システムを開発し、さらなる安全性の向上、保守作業の省力化や設備の簡素化など固定的経費の低減を目指します。
> 平成25年2月から3月にかけて、嵯峨野線亀岡〜園部駅間(約14キロメートル)で走行試験を実施しました。在来線試験車U@Techを使用し、車両上に搭載した列車の位置検知や速度制御などを行うための装置の基本動作確認、車上装置と地上装置との通信を連続的に行うための地上の無線基地局の切替確認などを行いました。
> (5)開発スケジュール
> 安全性に関するシステム評価、無線の安定性などの技術的課題を解決していきます。
※うー…ん? 「安全性を向上させつつ」→「さらなる安全性の向上」の箇所で、つっ、ついに「大センパイ方」を一種「ヒテイ」しましたね?([3107],[3110]) と驚かれます。さすが西日本です。JRグループ初の一種「快挙」ではないでしょうか。完全な自動運転の導入にも道が開けそうです。(かなり早合点です。)
※…うーん、うーん。「スケジュール」といいながらいかなる期限も示されていないのは気のせいでしょうか。これは「工程表」の項目を転記しただけですよね。
これまで、なかなか状況がわからず「いらぬ心配」をしていたらしいとわかってホッとされます。
・[3103]
> 最短で、中央線などで1988年に導入されたATS-Pが、2018年や2019年にもATACSへ置き換えられるとなれば、ATS-Pは「30年くらい」使えばいいんですね、と早合点されます。(あくまで早合点です。)きわめて表面的には本当ですが、本当でしょうか。
嵯峨野線があくまで試験だけなのか、そのままATACSへ移行するのかは不明ですが、仮に移行するとしますと、最短で2011年に導入されたATS-Pの機器が、たいへん短い期間でお役御免となる…とも読み解かれます。そんなはずはない、と予断を持って見るとしますと、ATS-Pの機器のうちのいくらかは、それなりにそのまま、「無線式ATC」にも使っていくような切換方法が検討されているのかなぁ、と想像されます。(あくまで想像です。)
・[3105]
> 実はATS-Pとして整備しつつも、パチッと(あくまで例えです)ATACSに換えられるような、地上子はそのままで済むような「あたらしいATS-P(ATACS前夜バージョン:0.9的な意味で)」なのではないかと、たいへん疑われます(ウレシイ意味で)。信号機器室の「ピコピコマッシーン」が、ボード1枚の差し替え、あるいは「ファームウェアのようなもの1つ」の書き換えで、後はアンテナ(基地局)さえ立てればATACSです、というような、そんな感じがしてきます。
> ※逆にいえば、ATACSといって何かとてつもなくスバラシイものであるかのような気がしつつも、たいへんつまらなくは「足回り」、すなわち、軌道回路を使うのか無線の基地局を立てるのか、違うのはそこだけで、あとは地上側の設備(地上子や信号機器室)も車上装置も、ATSやATCと大差ない、ということなんでしょうか。
いま、もう、堂々と「無線式ATC」などと一種「開き直った」ような呼び方(報道機関向けのスライドにおいて※)がされていて、あ゛ー、とも、え゛ー、ともいいがたく、そういうものだったんだ(「ATACS」という一種「マジックワード」に踊らされたことで理解が遠回りになっていたかもしれない)、と納得されます。
※ただし広報でなく、開発部門のかたが直々に作成され、そのまま試験車両の車内のモニターで映写しながら「説明」なさったとみられるもので、広報としては「無線式ATC」などとは、おいそれとは表記できないのではないかと邪推します。(あくまで邪推です。)それでも、実態が「無線式ATC」なのであれば、その通りに記すのが「素直そして正直」([3036])というものです。モノの呼び方([2941])もまたウソをつきません、と実感されます。
・[3105]
> 大げさにいえば、常磐線にATACSが導入されるためには、浦和や与野の埼京線の沿線に納得いただけるような実験計画(騒音の少なさなど)が立てられる必要があるといえます。
> ※なるほど、車両が新しくなりながら「100km/h」への向上で止めてあるのは、「ATACS待ち」だったんですね! とヒザが打たれます。
嵯峨野線の当該の試験区間で「120km/h」での無線局のハンドオーバが試された、ということになりますから(嵯峨野線での試験区間をちょーっとだけ、ちょーっとだけ延ばせば「130km/h」での試験もできます)、…いえいえ、(『高速』移動体の)無線通信の技術自体はTX(つくばエクスプレス)のWiMAXと同じでしょうからほとんど問題ないわけですが、その設計や保守を自社内できちんとハンドリングできますという意味で、JRグループとしても「120km/h」までOKです、ということなのではないでしょうか。
記事では、試験車両の車内のようすも写真で報じられており、車両の床下に搭載される「ピコピコマッシーン」(東葉家族車両基地まつり[3107])一式が車内で「ピコピコ」しているようすが見えます。横には、何となくATSっぽい淡緑色に塗られた鉄っぽい箱も見られます。
・「レールスライス 200円」「トロリ線 200円」
http://blogs.yahoo.co.jp/nasurio51745/27275128.html
・「淡緑1号」で塗りさえすれば鉄っぽい
http://www.gm-store.co.jp/blog/oosu/wp-content/uploads/2013/07/s-DSCN37641-300x225.jpg
「無線式ATC」と呼ぶ限りにおいては、これはたいへん展開が早そうだと期待されます。他方、「CBTC」との整合性、すなわち、連動装置をどうしていくのか、連動駅をどう扱っていくのかという方向性をまったく示さない呼び方ともいえます。そこのところは後回しにしてでも「無線式ATC」の部分で得られるメリット(省力化など)が大きい、と判断されるのかなぁ、すると、貨物を中心として、「首都圏全域展開」よりもうんと早く、全国に広がる(ただし貨物列車が通る線区のみ)のかなぁ、と期待されます。
※日本海側のルート(※※)で先行するのでなければ、東海はどうなるのかと気になります。西日本としても「2017年」とのことで、うーん、各社とも他社のことには言及しなくても、何か申し合わせたように「2018年」がバーンと開けるのかなぁ、と期待されます。
※といっても、もはや「日本海ひすいライン」「あいの風とやま鉄道線」「IRいしかわ線」になっていて、さらに金沢−敦賀間が、という状況です。東葉高速線とも似た背景([3043])から、「無線式ATC」へのリプレースが(東海道線よりは)急がれるかもしれません。
・YouTube 亀岡駅を通過する試験電車「U@tech」(2014年6月11日)
https://www.youtube.com/watch?v=XsHl8sv1kTI
・YouTube 嵯峨野線 園部→京都(2014年5月19日)
https://www.youtube.com/watch?v=Ap_36RG6YM4
・えきから時刻表 嵯峨野線
http://ekikara.jp/newdata/line/2701071.htm
・JR西日本「嵯峨野線 京都〜丹波口駅間新駅設置に関する事業基本計画の変更認可申請 ならびに東海道線(梅小路〜丹波口間)の廃止届出書の提出について」(2015年2月27日)
http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/02/page_6878.html
> 東海道線の一部区間である梅小路〜丹波口間は、当社が第一種鉄道事業者として運営してまいりましたが、定期的な旅客輸送を行っておらず、第二種鉄道事業者である日本貨物鉄道株式会社が貨物輸送を行っていたものの、平成18年4月、同区間の第二種鉄道事業を廃止しております。
> このような状況下、同区間は、将来的に営業線として活用する予定がなく、また、上記新駅設置に支障をきたすことから、本日、同区間の廃止届出書を提出いたしました。
※東京圏でいえば、根岸線から貨物列車を排したような、あるいは、TX(つくばエクスプレス)の駅を減らしたような、といった雰囲気のように思えます。(あくまで雰囲気です。)なかなか「未来っぽい」線区だったんですね。認識を新たにいたしました。
さらに見逃していましたが、全国紙でも記事がありました。
・朝日新聞「前の列車と衝突しない速度に制御 JR西が実用化めざす」(2015年10月17日)
http://www.asahi.com/articles/ASHBH5210HBHPTIL015.html
> 新システムは自動列車停止装置(ATS)に代わるもの
> JR西によると、現在は、線路脇に多数設置されている信号機で線路の区間を区切り、1区間に1編成の列車しか入れない方法で列車の衝突を防いでいる。
「固定閉そく」「軌道回路」([3110]も参照)という用語を出さずに説明するのが全国紙の役割です。もっとも「JR西によ」らなくてもそういうものであります。他方で「自動列車停止装置(ATS)」は説明なしで出てきはしますが、読者がきちんと覚えているかどうかは未知数です。
記事の写真は一長一短で、やはり鉄っぽい淡緑色の箱を写してこそナントヤラだとも、いえいえ、ただの「汎用(はんよう)パソコン2台」([3099])を大きく写してどうするんだとも、いかんともいいがたくあります。
・NHK関西「列車制御 新システム試験運転」(2015年10月15日)
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20151015/5560781.html
> JR西日本が開発を進めている、無線を使って自動的に列車の運行を制御する新しいシステムの試験運転が15日、報道関係者に公開されました。
> 新しいシステムの試験運転は、京都府内のJR山陰線の亀岡駅から園部駅にかけてのおよそ14キロの区間に無線の装置などを整備して行われています。
> これまでのシステムは、ATS=自動列車停止装置など線路に設置された装置が列車のスピードやほかの列車との距離を把握して信号機に伝えていましたが、新しいシステムでは、基地局と列車が無線で交信して運行を自動的に制御します。
> 試験運転では、踏切で非常ボタンが押されたという想定で、無線から列車に情報が入ると、列車が踏切の手前で止まるよう、自動的にブレーキがかかりました。
> 強風などで最高速度が規制されたという想定では、無線からの規制の情報を元に、列車が自動的に速度を落として運転していました。
> 新しいシステムは、列車の正確な位置やスピードが即時に把握できるため、より安全な運行につながると期待されていてJR西日本は、再来年度中に実用化のメドをつけたいとしています。
なかなかツボをおさえているように見受けられます。
> (ニュース映像より)
> 「ブレーキかかります」
> 踏切で非常ボタンが押されたという想定で…
> 「人間は、ま、『ミスをすることがございます』ので、そういったことを、え、『システムでカバーしていく』と」
> 「『安全性を高める取り組み』を今後も続けていきたいと思います」
※えー、ま、いきなりマイクを向けられましても困りますよね、わかります。
・「【写真特集】JR西 車上主体列車制御システム(無線式)試験公開」(2015年10月15日)
http://osaka.thepage.jp/detail/20151015-00000004-wordleaf?page=5#subtitle
説明資料で「拠点装置(連動装置)」に「無線装置」が接続されてある図が見られます。嵯峨野線のATS-Pは「拠点P」と呼ばれ、連動駅(構内にポイントのある駅)のみにATS-P論理架がある方式です。とはいえ、連動駅において、「ATS-Pの拠点装置」と「連動装置」は別物のはずですが、そこはゴニョゴニョと、つまり連動装置はそのまま、連動装置から見れば、あたかも「ATS-Pの拠点装置」がつながっているかのように見える動作でありながら、その実、向こう側は「無線式ATC」に置き換わるんだということですね、たぶん。(「あたかも〜みえる動作」については[2984]も参照。)
「ATS-Pの拠点装置」としては、その実、論理架としてはATSだろうがATCだろうが、ほとんど同じハードウェアであるとみられ、従来、ATCだといえば、その伝送距離が問題になって([2691])、沿線にやたら細切れに地上装置を置かなくてはならないとなっていたところ、無線局(無線装置)だけを細切れにおけばいいんだとなれば、たいへん安上がりなATCだと読み解かれるわけです。
> (映像より)
> アオい地上子ですね、ここをとまると…
> (ブレーキかかります、と呼ぶ者あり)
> ブレーキかかります
> チーン
> ピーンポーンピーンポーン
> にょほほほっ
> えー…、ここ、ま、『試験用地上子を通過』って書いてもらってます。
> で、これ、ま、ATSの「P」の、同じ地上子を使ってます。ただ、あのー、ま、きょう、ここ運転する運転士(ゅ)さん、ちょっと勘違いするとダメなんで、青く塗ってもらってます。
> ま、「青色の地上子」、が、この試験運転に使う地上子、これを、ま、いろんなポイントに置いてます。
> で、えー…、ずっと走っていきますと、ちょっと見にくいんですけども、アオい地上子が、あー、もーちょっといって、この信号機の…ぐらいにあります。
> ちょっと見にくいですけどね、これが「アオい地上子」です。で、あの「アオい地上子」の上を通過したことによって、この列車は、「この位置に来ました」と、
> (「無線通信☆☆中です」、と呼ぶ者あり)
> …で、「無線通信を始めるヨ☆」ということになります。
> 「運転方向切換」って書いてあるんですけども、まあ、そういう、中身詳しい話は別に、さておき、ということなんですけども、要は運転士さんが操作をしなければならないところで、万が一しなかったらどうなるかと、いうようなことを今回、やります
> ゴシゴシゴシ、きゅっ
> 要は、あー、ココの、方向切換の地上子の…で、「切り換えてくださいネ〜☆」っていうような、ま、あー音声が流れて、で、通常は切り換えて、走っていくと、いうことになるんですけども、ま、あー、それだったら何も、…で走っていきますので、今回、試験運行しますんで、「切り換えてクださい☆」と、いってるんですけども、切り換えずにいくと。で、切り換えずにいくとどうなるか、というのをやります。
> ここに「(チェック)」の地上子って書いてあるんですけども、これを踏むと、非常ブレーキがかかる、いうようなことで、列車を止める、…ってます。
> で、えー、そのあと、通常に戻るっていうことを、おー、このあと、ま、方向を切り換えて、「非常運転モード」、いうようなことをして、えー、列車を「臨時」に動かす、で、そういうことをしたあと、位置補正の地上子を踏んで、次は、ま、「正常に戻しますヨー☆」と、こういうような、ま、こういう、試験を行おうとしています。
> で、えー、このあと、おー、ま、まもなく八木駅、に、かかるんですけども、八木駅が、ま、ちょうどこういう、区間、というような設定をしてます。
> ということで、えー、非常ブレーキかかりますんで、アラカジメ、えー、運転士(ゅ)さんには、あー、15キロまで速度を落として、えー、もらいます。もともと、ここの駅、曲線の駅なんで、「60きろ」の制限がかかってますんで、で、えー、こういうふうに表示が出てます。
> かしゃ、かしゃ
> で、いま、ここの区間に入ったんで、さっきいった「…に切り換えてくださいヨー☆」という、ま、音声が流れてるんですけども、ま、それを無視して、…そのままいくと。いうふうになると、おー、どうなるかー、という
> (「××、ニ、切り換え」と呼ぶ者あり)
> で、このホームを過ぎた、過ぎてちょっとしたあたりに、先ほどの「アオい地上子」があります。で、この「アオい地上子」を、ま、上を通過すると、おー、非常ブレーキがかかって、
> (「××、ニ、切り換え」と呼ぶ者あり)
> …ということで、えー、ちょっと、たぶん、普通に立っておられると、危ないと思うんで、ちょっと、構えてくださいね。あの、立っておられるかた。
> (…非常ブレーキ動作します、と呼ぶ者あり)
> (非常ブレーキについて質問あり)
> 止まる寸前にがくんと。
> この「アオい地上子」ですね、え、ここをとまると、
> (非常ブレーキかかります、と呼ぶ者あり)
> ブレーキかかります。
> チーン
> ピーンポーンピーンポーン
> にょほほほっ
> ピーンポーンピーンポーンピーンポーン
> ということで、今まで「アオ」、「アオ」で出てたと思いますけども、要は「ダメよ☆」と、「ダメよ☆」ということで「バツ」がついてます。
> ピーンポーンピーンポーン
> チーン
> (「非常運転中です」と呼ぶ者あり)
> で、非常運転にすると、「25きろ」で走れるようになります。で、「25きろ」で、えー、このまま、しばらく走ります。
> (「××、ニ、切り換え」と呼ぶ者あり。)
15キロ、と「60きろ」「25きろ」のアクセントの違いが、たいへん好感されます。大事なことを強調しようとすると、一種『素』が出るんですね、わかります。
「ATS-Pの拠点装置」について補足です。
・日本信号「製品ラインナップ ATC/ATO/ATS」
http://www.signal.co.jp/products/railway/lineups/atcso.html
> 日本信号のATSはこれらのさまざまな方式のATSから、トランスポンダ装置を利用し地上〜車上間でディジタル電文を送受信して細かな運転制御が可能なATS-P装置まで、幅広いラインナップでATS装置をご提供いたします。
速度照査の可能な、一種「高度な符号処理機」を連動駅(拠点駅)だけに置く(※駅中間の閉そく信号機の脇には、信号の現示と連動し、列車の冒進を防ぐだけの簡易な符号処理機、あるいは処理とはいわず、現示に応じて固定の電文を一方的に発するようなソレを置く)、そうして連動駅だけに(集約して)置かれた装置を「(ATS-Pの)拠点装置」と呼ぶんだろうと推測されます。(あくまで推測です。)
このあたりの実際的なところは各社各様(メーカーも、鉄道事業者も)だと思いますが、トレンドとしては「統合」で「ソフトウェア定義」(汎用化、古くは「プログラマブルなソレ」)なんだと早合点されているということです…いえ、私が早合点しているんです。恐縮です。
・京三製作所「製品・サービス」
http://www.kyosan.co.jp/product/product08-24.html
> 成田スカイアクセス開業に伴う新規システムについて
> 新形ATS(C-ATS)や周辺各機器の導入で空港アクセスの利便性大幅拡大!
> 信号事業部
> 信号第2技術部・信号第3技術部・情報技術部
> 上:電子連動装置 電子連動架・連動論理部
> 下:C-ATS装置(地上装置 集中形送受信架・車上装置 C-ATS車上装置外観)
> (クリックすると拡大)
いま、連動駅に置かれるATSの地上装置を「論理架」とは呼びませんけれども、これがCBTC、有線であればATP(国内でいうATC)そしてATO(自動運転)だというような状況下では、実態として「論理架」に含まれてきそうであります。(進路制御の論理だけでなく、速度制御の「論理のようなもの」≒移動閉そく≒を、統合的に扱う装置となる、の意。)
よそさまの会社(『御社』)の組織構成を引き合いに出して云々、などと、たいへん行儀がわるいことは承知の上で、「第1」と「第4」はどんなお仕事をされているのか、気になります!
・同「信号第4技術部」
http://www.kyosan.co.jp/product/product08-52.html
> 東海旅客鉄道株式会社 ATS-PTデータベースシステム
> ユーザーの地上子設置位置設計・電文作成を支援
> 設備データベース管理、地上子設置位置設計支援、制御図表作成、地上子電文データ作成など、ATS-PT地上子の設計業務を支援するシステムです。
なるほど、一種「ソフトウェア定義」なソレを専門にされているんですね、と早合点されます。(あくまで早合点です。)
・同「信号第1技術部」
http://www.kyosan.co.jp/product/product08-48.html
> ハルビン地下鉄1号線 ATOシステム
> ハルビン地下鉄1号線は、2013年9月にATP機能で開業され、ハルビン市民の足として利用されています。2014年9月にはATO機能による自動列車運転が開始され、ATP機能による安全性確保のもと、運転支援と快適な乗り心地を提供しています。
> 自動折り返し(AR : Automatic Reversal operation)
> 運転士が乗車していない状態でも、駅部にて自動で折り返すことができる機能を有します。
え゛ー、「第2」「第3」はまったくお呼びでなく完結するんですかスゴイですね、と(わけもわからぬまま)一種「驚たん」されます。(あくまで主観は個人です。)
・(参考)「ソフトウェア定義」で『プログラマブル』(ただしネットワーク)
http://www.publickey1.jp/blog/11/openflow_open_network_summit_2011.html
・「よんたん」(2014年3月17日)
http://www.city.shimonoseki.lg.jp/www/contents/1395020437240/index.html
「無線式ATC」に限らず、電波の割り当てに関する続報です。
・インプレス「5GHz帯無線LANの屋外使用、今年度中に技術的条件を検討、総務省が「周波数再編アクションプラン」改定 」(2015年10月15日)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20151015_725793.html
> 総務省は14日、「周波数再編アクションプラン」の改定版を発表した。
> 960MHz〜2.7GHz帯において、「携帯電話システム」について「携帯電話の周波数需要に対応するため、現に3GPPが策定している国際標準バンドと協調した周波数帯やITUにおいて当面確保すべき対象とされている周波数帯を優先的に確保することを念頭に、1.7GHz帯や2.3GHz帯等の周波数帯について公共業務用の無線局等の既存無線システムとの周波数共用や周波数再編等に関する検討を進める」ことを新たに盛り込むなど、電波の利用状況調査の評価結果などに基づくプランの見直しが行われている。
・総務省「周波数再編アクションプラン(平成27年10月改定版)」(2015年10月14日)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban09_02000175.html
http://www.soumu.go.jp/main_content/000381100.pdf
> ワイヤレス電力伝送システム(長波帯等)
> コンテナ荷役用無線システム(26MHz帯)
> 列車無線(150MHz帯)
> 山岳において、周辺の登山者の位置等を検知し、見守ることができるシステム(150MHz帯)の実現のため、動物検知通報システムとの周波数共用等の技術的検討を進める。
> 鉄道用列車制御無線(400MHz帯)
> 新幹線等の高速移動体におけるブロードバンド接続の実現に向けて、光ファイバを利用した分布アンテナシステム及び90GHz帯等のミリ波帯を利用した高速無線技術の研究開発を推進する。
> 空港の滑走路監視や鉄道の安全運行管理など重要インフラの可用性、安全性確保の実現に向けて、リニアセル技術を用いた高速・高精度のイメージングを実現する研究開発を推進する。
このあたりと密接にリンクしながら進む話のようですから、東日本だけでなく西日本でもめど、という一種「裏付け」があると心強そうですね。(あくまで感想は個人です。)
|