フォーラム - neorail.jp R16
発行:2016/5/9
更新:2018/5/20

[3271]

【博物館法SP(仮)】 【どうなる京成線】

「東武野田線」を読み解く


六実駅を2面4線化か:「県道281号線」の立体交差化、方式は未定
連続立体交差化で地下化、さらに追い越し設備も新設できた武蔵小山駅
「エキア馬込沢」なるか:鎌ヶ谷、北越谷、越谷の駅前・高架下に「がく然」
2024年ごろ建て替え時期の船橋東武:東武船橋駅の狭さ解消まで増発は困難か
柏−川間間(千葉県内)と「東京8号線」
「江戸川橋梁」:2030年までに架け替えか
表 東武野田線

(約17000字)

 [3270]の続きです。きょうあすの話でなく、さらに、2020年までの話でもなく、2030年までの話であることを確かめながら、まいりましょう。


 仮に、▼追い越しのない急行運転(終点で先行列車に追いつくような)ではなく、▼途中で追い越しのある急行運転(一種「真の急行運転」)を実現したいとなりますと、いかなる設備が必要になるでしょうか。

 誰が検討しても(部外者が勝手に検討しても=自治体発注の調査会社の業務を含みます、の意)同じ結論が得られるはずだと信じながら、ちょっと検討してみます…ちょっとだけ。

・(1)船橋−柏間の急行運転では、全線で急行運転する運転(途中は新鎌ヶ谷だけ停車というくらいの)でないと実施の効果が出ないだろう(=詳しくはGISなど用いながらB/Cっぽく検討される、の意)とみられます

・(2)全線で急行運転するということは、両端の駅に加え、中間地点となる駅で追い越し設備が設けられることが期待される(=追い越し設備を設けないままでの急行運転では、各駅停車の減便が迫られる、の意)とみられます

・(3)全線での急行運転では、船橋、柏の両駅の近傍の駅を通過することで、これらの駅で従来、ラッシュ時に乗りこむのが大変であったところ、適度に空いた各駅停車に乗れるようになって快適になると見込まれる(=各駅停車の減便と急行運転は両立せず、各駅停車の本数の維持のためには追い越し設備が必須となる、の意)とみられます(これを見込むんだといって達成度の指標にされるはず、の意)

※どこの市とは申しませんが『経済効果!』で「時は金なり!」と叫ぶだなんて、たいへんハズカシイと思いました…ちょっとだけ。

・(4)中間地点となるのは六実駅で、仮に、六実駅を2面4線化しながら、高柳駅では留置線への出入りのため中線を設けるという理屈での2面3線化が検討されるとみられます(高柳駅での追い越しは設定されないと見込まれる、の意)

・(5)さらなる増発のためには、1/4の地点となる▼塚田−馬込沢間の新駅、▼増尾駅などにも追い越し設備が設けられることが期待されてくるとみられます(=が、そこまで大がかりな輸送計画がB/Cっぽいの的に成り立つのか微妙になりそう、の意)


●六実駅を2面4線化か:「県道281号線」の立体交差化、方式は未定


 六実駅を見てみます。

・Google ストリートビュー 「六実駅」付近(2015年5月)
 https://goo.gl/maps/arNTZkQdLk72
 https://goo.gl/maps/qqDhnQ9cSBw

・同「東武プロパティーズ」付近(2012年2月)
 https://goo.gl/maps/nRHNHvpJDrJ2

・松戸市「第1次実施計画−見直し−(個別事業第5節)」(2013年11月25日)
 http://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/keikaku-kousou/sougoukeikaku/jissikeikaku/1ji/minaosi/5setu.html

 > 見直し:六実駅周辺地区再開発事業
 > 先送り:矢切地区都市整備事業
 > 凍結:矢切の構想策定事業
 > 継続:(仮称)千駄堀新駅設置要請事業
 > 継続:鉄道輸送力増強要請事業
 > 見直し:3.4.17号稔台六実線
 > 継続:観光農業促進事業

※レッツなっしー! お座敷松戸なし狩り号でキミもきょうからなっしーだっ!! …などと早合点しかけたじゃないですかぁ。やだなぁ。

・千葉県「松戸都市計画 都市再開発の方針」(2016年3月4日)
 https://www.pref.chiba.lg.jp/tosei/documents/h27matudo.pdf

・Google ストリートビュー 「県道281号線」付近
 https://goo.gl/maps/ri8WcP7PxLL2
 https://goo.gl/maps/xNN6Zkeptj72
 https://goo.gl/maps/LukftGtFMdq
 https://goo.gl/maps/aQKoznPJp8s

 この道路がなぜここまで渋滞しているかといって、その実、踏切の手前の一旦停止が主な原因ですね、わかります。複線化や増発で遮断時間が…とならぬよう、(ある程度は)複線化にあわせて道路の立体化が望まれることがわかります。

 六実駅周辺の計画は、千葉県の計画では「熟度の高い」と表現されており、道路と踏切の問題から、まず都市計画道路を整備、次に、駅前交通広場を(県道として?)整備と、2段階で進んでいきそうな気配がございます。(時期や工程などはあくまで一般的な気配ですが、計画自体は上掲の通りです。)

・同「県道六実停車場線」付近
 https://goo.gl/maps/XHs6uAeriBu

 駅前に通じる細い道路も、千葉県の計画図によりますと、県道「六実停車場線」だということで、そのため、千葉県の事業になるわけですね。Googleマップの距離測定ツールを使いまして、現在の道路の中心を基準として簡易に面積など測定しますと、12,381m2ほどと出てきます。この内側がすべてバスターミナルだ『バスタ六実』だッ! …などとはならないでしょうけれども、それなりに(だいぶ)広い交通広場が実現できそうな気配が漂います。武蔵野線、東武野田線、新京成線を東西に結ぶ幹線的なバス路線の便が確立されるとよいですね、と期待されそうです。

※仮には、穴川駅から稲毛海岸駅まで稲毛駅でバスを乗り換えながらのソレ、のような感覚でしょう。この場合の稲毛駅にあたる六実駅には、それなりの容量のバスバース(始発のバスが何本も停まって待つスペースを含む)が必要になりましょう。本当でしょうか。

 なお、六実駅の北側の踏切について、立体化の方式(単独か連続か)は未定との情報があるようです。複線化とは別の事業で新たに「六実駅付近連続立体化」などといって事業化されるのを待つとなると、待ちきれない、という声も出そうです。

・Google ストリートビュー 「六実変電所」付近
 https://goo.gl/maps/2McbPM6ZqMu

 仮に、「連続立体交差化」となる場合、この踏切も解消すべく、しかし、この地点ではほとんど目の高さに電車が走る程度の、高架っぽくない高架といいましょうか、むしろ複線化に際して既存の法面をいっさい工事せず、単線の線路の両側に高架橋柱がいきなりニョキッと建てられ、仮線も何もないまま複線の高架線になったほうが工事がシンプルで早くて安いのではないかとすら錯覚できそうです。(地質など理解しておらず、あくまで想像です。)


●連続立体交差化で地下化、さらに追い越し設備も新設できた武蔵小山駅


・Google ストリートビュー 鎌ヶ谷市付近