フォーラム - neorail.jp R16
発行:2017/3/12
更新:2018/1/8

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【どうなる京成線】

【都営浅草線】『大田区勉強会案』(2013年8月)・『新大田区案』(2015年1月)を「蒲田温泉」「蒲田振興」「日暮里・舎人ライナー」「木密地域不燃化10年プロジェクト」「東京港野鳥公園グループ」「池上電気鉄道」ほかで読み解く(回)【大森赤十字病院入口交差点あり】(前編)


大田区『大田区勉強会案』(2013年8月)を読み解く(再)
大田区『新大田区案』(2015年1月)を読み解く(仮)
「蒲田とその周辺」をありのままに読み解く(再)
「動く歩道」ではだめな理由が必ずあるはずだ(仮)
いま問う「区役所の地下に駅」のココロ
大田区の『区勢』を遠目に眺める(「の*自慢」的な意味で)
表23 東京23区における区役所の最寄駅

(約20000字)

 「新空港線」([3003],[3227])について、なるべく大田区に視点を置いて読み解くことを試みます。以下、従来からの「蒲蒲線」との呼称も用います。

・建通新聞「大田区 羽田地区2棟の再整備に11億」(2017年3月2日)
 http://www.kentsu.co.jp/webnews/html_top/170301500087.html

 > 羽田地区の区有施設2棟を再整備
 > 既存施設を解体した跡地整備をそれぞれ、「一丁目プロジェクト」「四丁目プロジェクト」と名付け、複数の機能で構成する新施設を建設する。

・読売新聞「勝海舟記念館着工へ…別荘跡地の旧文庫を改修」(2017年3月2日)
 http://www.yomiuri.co.jp/culture/20170302-OYT1T50041.html

 > 1933年に開館した「旧清明文庫」(鳳凰閣)が残された。

・日本経済新聞「東京23区、ふるさと納税で減収200億円超」(2017年2月23日)
 http://www.nikkei.com/article/DGXLZO13232850S7A220C1L83000/

 > 17年度の減収額では最大の世田谷区が16年度比8割増の30億円。港区が5割増の23億4千万円、渋谷区が2倍近い14億6千万円と続く。10億円を超す区も16年度は世田谷と港だけだったが、17年度は江東、杉並、大田を含め6区に増える。

 うーん。ミーハーですのう。

・東京新聞「<23区の予算案>大田区」(2017年2月11日)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201702/CK2017021102000124.html

 いや、まあ、その、予算案そのものを見るのでなく、仮には東京新聞におかれまして、どの項目にニュースバリューを認めるかという、その判断のほうをですね(略)見ようと、こういうわけです。

 > 東急多摩川線を京急蒲田駅まで八百メートル延ばす「新空港線(蒲蒲線)」計画では、関係者の合意形成後の整備主体設立のため一億八千万円を計上。工事準備基金は十億円上積みし、四十億円にする。

 ぬおー! 「整備主体設立のため一億八千万円」キターっ。(メッソウですけど『名状しがたい頭金のようなもの!』と早合点してみます!)すなわち、整備主体は3セクで公設民営の『(仮)高速蒲田電鉄!(高速蒲田電鉄新空港・高速蒲田線が正式名称だっ! 長ければ長いほどいいぞ★)』ということですね、わかります!(※あくまで類推です。話題の展開上、やむをえず架空の仮称を使用して言及する場合がございます。…ベルトにおつかまりください!)

※消防署のほうから…じゃなくて、「東大阪生駒電鉄」([3292])のほうからインスパイヤ(略)…ゲフンゲフン。(メッソウです。)「動く歩道」「消防少年団」について後述します。


★大田区『大田区勉強会案』(2013年8月)を読み解く(再)


 ここで、少し前の資料になりますが、2013年8月の時点での『大田区勉強会案』をおさらいしてみます。(この案は、およそ1年半後に出された『新大田区案』によって一種「否てい」されています。)

・(いわゆる『大田区勉強会案』)大田区「新空港線「蒲蒲線」整備調査のとりまとめ」(2013年8月)
 https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/sumaimachinami/koutsu/kamakamasen/sinnkuukousenntyousa.files/24torimatome_web.pdf

 > 概算建設費
 > 約1,080億円

 もっともらしく、実にもっともらしく、本事業単独での便益のほうなど見積もられてはおりますが、その実、(私鉄のターミナルである)池袋・新宿から羽田空港アクセス線へJR線のほうが圧倒的じゃないか! …といってですね(中略)「蒲蒲線」に、西武線や東武線の沿線の便益まで盛りこむのは無理があるのではないかと思われたかたもおられたのではないでしょうか(=当時)。

※(あくまで勉強の途上で急ぎまとめられて無理のある案とはいいましても)路面電車の線路を切ってつないで…じゃあるまいし。複線で高頻度に運転される電車の線路に、Y字形に単線の支線が、しかもこう配ですぞ。空港行きの電車が「南蒲田」を発車するときは、そこら中の電車を駅に止めておいて「オールグリーン!(⇒隣接間進路[3275])」からの「推しの『○○坂』を高らかに歌いあげながら全力で登はん!」ですぞ。本当でしょうか。(おそらくは逆向きもしかり。)

・「縦断勾配の限界に関する検討」国土技術政策総合研究所(2012年3月)
 http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0667pdf/ks066707.pdf

[3275]
 > 京葉臨海鉄道に向かう貨物列車が、海側の高架線を下っていくようすが見えます。この列車が蘇我駅構内に停車するまで、蘇我駅の他の進路も切り替えができないとしますと、おお、…うーん。
 > 貨物列車がここを通るとき、▼新港(信)で停車、▼この分岐と蘇我駅構内の貨物の線路までの進路が開通するのを待つ?、▼「オールグリーン!」([3146],[3149],[3150])で「まっすぐGo!!」…などと想像されます。本当でしょうか。
 > 仮に本当であれば、下り貨物列車が走っている間、千葉みなと−蘇我間では、京葉線の旅客電車を運転できないということです。また、内房線や外房線の上り電車も、(蘇我駅の上りの出発信号機が停止現示で)蘇我駅に徐行しながらの進入を迫られるということです。なるほど、(仮に本当であれば)京葉線の電車の運行はきわめて制約が大きい(増発できない)んだなぁ、と実感できそうです。

 2013年8月の『大田区勉強会案』では、そういうことになるような線形(配線)がまことしやかに盛られていたのだといって、ゾッとしてくださいオネガイシマス!

 最終的にどのような計画になっていくのかということとは別の問題として、大田区の勉強会というものがいかほどの質を備えているのかということについて、いくら仮の案とはいっても、この時点(2013年8月)でこのような案を出すようなソレだということは、頭の片隅に留めておこうと思われました。もちろん、勉強が進むにつれてスマートに(賢く)なっていくと期待されるのは当然でございます。

※じぶん、少しは賢くなってきたかなぁ、というところで、すわ異動だっ…なんてこったい。これが役所というものですぞ。(メッソウですが一般的な事実です。)


★大田区『新大田区案』(2015年1月)を読み解く(仮)


 現時点で最新となる『新大田区案』と呼ばれる案について、詳しく眺めてみようと思います。(恐縮です。)

・(いわゆる『新大田区案(素案)』)大田区「新空港線「蒲蒲線」整備案説明資料」(2015年1月19日)
 http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/sumaimachinami/koutsu/kamakamasen/kama_kyogikai/h26kaisaihoukoku.files/katudouhoukoku.pdf#page=6

 > 5.新大田区案【大田区勉強会をベースに、より利用者利便性を向上】
 > ※大田区独自の案であり、関係者合意が取れたものではありません。

 うーん。うーん。建設費は概算されていません。(2015年1月の時点で※)そこまでの熟度はないということです。

※2016年10月21日、国土交通省の試算で「1800億円」との数字があるようではございます(http://www.decn.co.jp/?p=78110)。

・Google ストリートビュー 「220m」「680m」付近
 https://goo.gl/maps/fVM6v9tN65B2

 あわせて900mになるということです。900mくらい、そんなの、動く歩道を歩けば…ゲフンゲフン。(※私見です。ベルトにおつかまりください!)鉄道は直角に曲がれませんけど、歩行者なら曲がれるんですよ! …なるほどなるほど!!

 東急とJRの分界点あたりから、京急蒲田の駅前のデッキの手前までといえば、直線で700mちょうどにございます。…わずか700mですぞ! 東急蒲田駅そのものをJR線より東側の(浅い)地下へ移設するとともに地下通路を産業プラザまで延ばせばじゅうぶんではないかとすら思えてくるかもですぞ!(まったく私見です。)

※当然ながら、「新空港線(蒲蒲線)」としての東急多摩川線のホームは、目黒線あるいは大井町線の急行停車駅などと同じくらいの長さに延伸されるのだろうとの前提にございます。西武線や東武線から云々といいますれば、なるほど20m車の10両編成がどかどかと発着しながらじゃんじゃん折り返すんですね、ひいては東急線だけで1面2線が必要なんですね、と早合点されます。そのような駅構造を案に盛ることなく西武線や東武線の沿線の便益を本事業の便益として計上しようというのは、あまりにナイーブなのではないでしょうか。

・大田区産業プラザPiO「施設・設備紹介」のイメージです
 http://www.pio-ota.net/facilities-index/
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