フォーラム - neorail.jp R16
発行:2017/11/2
更新:2018/5/22

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【柵のない場所で】

柵のない場所で(2) 近鉄「シカ踏切」を「運転士支援システム」で読み解く


(約16000字)

 [3148]の続きです。

・近畿日本鉄道(近鉄)「グッドデザイン賞」の用例です(2017年11月1日)
 http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/goddezainsshika.pdf

・「鉄道電気技術賞」の用例です(2017年6月13日)
 http://www.u-sonic.jp/archives/category/deer2

 > 東京都千代田区ホテルメトロポリタンにて一般社団法人日本鉄道電気技術協会様より鉄道電気技術賞をいただきました。件名は、獣類と列車との衝突事故を回避し、鉄道の安全・安定輸送と野生動物との共存を実現した「シカ(鹿)踏切システム」の開発です。共同受賞した近畿日本鉄道(株)様、(株)京三製作所様、(株)トーキンシステム様、と関係各位様に感謝申し上げます。
 > 会場で、近畿日本鉄道(株)様各位様と久しぶりに面会でき、その中で「シカ踏切」の無事故が393日継続しているとの情報を頂き、受賞に花を添えて頂きました。

 あのねあのね! …絵日記ですね、わかります。いわゆる「UTAGEタイム」については[3394]も参照。「受賞に花を添えて頂きました。」との表現がどれだけビスケットを欠くぶしつけな表現であるか、わかっておられないでしょ。んだんだ。(※“敬省略”につき、ビスケットは含まれません。)▼新訂出来「データに対するマナー(作法)」からの「札勘」については[3528]、▼「南部氏を借りて自分も『叡ち』!」については[3082]、それに▼市川駅南口図書館の指定管理者のうのうとのたもうていわく「「図書館に足を運んだことのない」という周辺住民の皆様にも図書館の利用価値を理解してもらい、新たな利用者になっていただきます。」については[3555]を参照。

 > 今回の表彰に至った研究開発は、鉄道と電気技術2017年6月号のテクニカルフォーラム優秀賞の「汎用技術を応用した新しい仕組みの獣害対策」に掲載されました。近畿日本鉄道様の過去12年間の接触事故推移や対策内容、新しい仕組みと効果検証、実証確認などが記されています。汎用技術であるユーソニックの効果検証からシカ踏切に進展させて、シカ踏切のシステムとの有効性を確認することにより、「鉄道の安全」を築き上げる内容となっています。

 近鉄殿もしくは京三製作所殿(※)が書かれたいたってふつーの技報という理解でよろしかったでしょうか。こう、あたかも「これが世にいう不整脈っ!(ナンギなことだな)」…じゃなくて、「有名な科学雑誌だよおねーちゃんっ」みたいな調子で仰々しくご紹介…するほどの重みはないですよね、たぶん。ひいては、同じ音(シカが嫌がる音)を電車から常に発しながら走行してもいいのかもですよ。…その発想はなかった!(棒読み)人間相手の警笛では(シカには)わけがわからないよ!(※我々「わけがわからないよ」なときはフリーズしちゃいます&だから警笛では逃げてくれないんですよっ。)

※○○殿:会社の職務として論文をお書きになられる立場のかた、およびそのように書かれた論文の筆者、の意。あくまで会社あっての論文でありつつ、それでもやはり書いた人あっての論文でもあるという半々な状態をポヤンと指しています。

 > NHKおはよう日本(全国版)
 > シカはなぜ線路に入るのか、近鉄は対策チームを組み生態を詳しく調べた。
 > その結果、シカの痕跡は線路を挟むようにして両側に広がった。
 > 生息域を分断しルートが判明した。
 > 鉄分補給のためレールをなめる習性があることが判明。
 > 鳴りやんだ1分後、線路内に入ってきた。

 シカとのコミュニケーションが成立したような感覚ではございます。実はその痕跡がわかる場所が残っているんです。いきましょーいきましょー。(マ…いえ、『油性フエルトペン!』で市販のスケッチブックに大きな字で書かれたカワサキこまかい指示を細い目でにらむように見やりながら棒読みするとGOOD!!)

※『カワサキ』〔品詞不明〕:〔形〕はななだしい、または〔形動〕非常に。

 > 大阪毎日放送VOICE
 > シカは生活パターンがあり、線路をを渡るポイントは、毎回同じ。つまり、線路の上に「シカの道」があることが判った。
 > そこでひらめいた!道があるなら踏切を作れば良い。

 研究内容そのものはスバラシイっ。実にスバラシイっ。しかるに、それにみあった水準の文章がどんな場面でも書けないといけないのだよ。…シカだけに。(違)我々、「NHKおはよう日本(全国版)」に報じてもらったのを右から左へ引き写す(※しかも引き写しすら正確でない)まで「短にして要をおさえた優れた要約!」をじぶんでは書くことすらできず、じぶんで書こうとすればぐだぐだと「大阪毎日放送VOICE」のレヴェルでしか書けないのよ! …なんてこったい。(※個人のお客さまの感想です!)

・有名な科学雑誌に載った!「不整脈」直近の用例です(2017年10月24日)
 http://www.asahi.com/articles/ASKBR5H50KBRPLBJ005.html

 > iPS細胞を使って心臓の立体組織を作り、不整脈の複雑な特徴を再現することに、**大と**医大などの研究グループが成功した。
 > (全略)論文は英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。

 …コレジャナイ。

・「印紙税」国税庁の見解です
 https://www.nta.go.jp/taxanswer/inshi/inshi31.htm

 …これでもない。収入印紙があるから領収書は手書きだろうと市販のコクヨだろうとなんでもよかったのだと、こういうわけです。単に事務を減らすためだけの目的で非課税範囲を拡大してしまうのは意味がずれてくるのではないかなぁ。(棒読み)本当でしょうか。

・NTT(持ち株)「品詞不明」のイメージです(2013年)
 http://www.kecl.ntt.co.jp/openhouse/2013/exhibition/media1/poster13.pdf

・「接頭語」
 https://kotobank.jp/word/%E6%8E%A5%E9%A0%AD%E8%AA%9E-548400

 > 常に他の語の前に付いて用いられる語構成要素。「お寺」「ま昼」「か細い」などの「お」「ま」「か」の類。

 > 通常「接頭語」とよばれるが、これは独立の語ではないので、厳密には「接頭辞」とよぶほうがよい。このように定義しても、「うち明ける」「さし出す」の下線部のように、接頭語と認めるべきか否か、判然としない場合がおこりうる。日本語では、種類、量ともあまり多くはなく、接頭語の造語力は乏しいということができる。

 いや〜、そこにカタカナで「カワサキ」みたいなのを導入してもいいんだといえば、これ、カワサキすさまじい造語力を発揮するんじゃあ、ないですかねぇ。方言にも目を配れば、そういうのは無数にあるんでは、ないんですかねぇ。…ギクッ。

・「敬省略」国土交通省の用例です
 http://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/kokudoseisaku_tk1_000012.html

※行政文書なので、「辞書と違うから間違い!」とはいいきれないことにご留意ください。市販の国語辞典なんて、そんなの、民間が勝手につくった(げふ)…えーっ。

・(一社)日本鉄道電気技術協会「第30回鉄道電気テクニカルフォーラム発表会 発表の部プログラム」(2017年2月9日)