フォーラム - neorail.jp R16
発行:2017/12/31
更新:2019/3/30

[3589]

「ドップラーレーダーの鉄道への応用に関する研究」(2011年5月)を読み解く


「超音波風速計」を遠目に眺める(仮)
「雷放電と地上突風現象との関係を調べる研究」を遠巻きに眺める(仮)
気象研究所「メソサイクロン検出アルゴリズムの改良」(2008年)を読み解く(仮)
山形新聞ほか「酒田市黒森」からの酒田市「黒森配水場」を遠目で眺める(談)

(約27000字)

 本件について、ここでは技術的な話題としてのみ扱おうというものでございます。

※本件に関しては[2983],[2985],[2990]も参照。「強風警報システム」については[2552]を参照。


★「超音波風速計」を遠目に眺める(仮)


・東日本旅客鉄道(JR東日本)「ドップラーレーダーを用いた突風に対する運転規制手法の開発」
 https://www.jreast.co.jp/development/theme/safety/safety08.html

 > この地域では突風は海で発生して陸に向かって進むことなどが分かりました。
 > この地域では突風は海で発生して陸に向かって進むことなどが分かりました。

 「そろばんを使って割り算ができることなどが分かりました。」みたいなことをのうのうとおっしゃる。…なんだかなぁ。(棒読み)

※後述のように、技報にはちゃんと書いてあるのに、技報の要約ができていない=(個々の職員ではなく研究所として)研究紹介が的確にできていないというのは致命的ですぞ、の意。「手の動き」については[3246]を参照。

[3520]
 > > 英語論文のアブストラクトで英文読解を練習。正確に解釈できるように文の構造を図にしてわかりやすく解説。
 > > 理系なら押さえておきたい重要語句も丁寧に紹介した。研究室配属後にまず読みたい一冊。

[3246]
 > 自分の研究内容を自分で説明するには
 > 研究内容を説明するときの身振り手振りで、「確かに本人が取り組んだ」ということが簡単にわかると実感されましょう。

※もちろん技報はちゃんと書かれているんですよ。いわゆるホームページの扱いがゾンザイすぎるということなんですよ。技報そのものが公開されているのでホームページはなくてもいいくらいなんですよ…そこまで戻っちゃいますかッ。

・「防風柵」のイメージです(2014年7月ほか)
 https://goo.gl/maps/DsymCE1UpkB2
 https://goo.gl/maps/Bcuyj6RtJNQ2
 https://goo.gl/maps/fh1dhTHRD5v
 https://goo.gl/maps/zxo27ERg7n72
 https://goo.gl/maps/izrECTtDveB2
 https://youtu.be/vOLi12oehDQ?t=2h19m20s



 https://goo.gl/maps/yqCt5djYHkH2
 https://goo.gl/maps/swt4kSAu4Hw
 https://goo.gl/maps/CS9czCKmwuA2
 https://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E7%BE%BD%E8%B6%8A%E6%9C%AC%E7%B7%9A%E8%84%B1%E7%B7%9A%E4%BA%8B%E6%95%85
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E9%80%9F%E8%A8%88#%E9%A2%A8%E6%9D%AF%E5%9E%8B%E9%A2%A8%E9%80%9F%E8%A8%88

 > (映像より)
 > さきほどお配りしました**のパンフレットをごらんください(棒読み)

 …えーっ。(※映像は「快速 酒田寒鱈まつり号」です。)

 映像では、橋りょうの中ほどの箇所で、トラスに観測用の台がつくりつけられ、いわゆる特急形電車(485系や183系)の運転席みたいな高さに風速計らしきものが備えられているようすが見えます。また、橋りょうの手前の信号機は(信号機としては)非常に高い支柱に取り付けられ、同じ支柱の異なる高さに4つ、何らかの観測機器のようなものが取り付けられているようすも見えます。

 > 三次元超音波風向風速計は超音波の送受信機2組を120度の間隔で3方向から斜めに備える。斜めになった3組のセンサーから得られる伝播時間の差を演算することで、水平方向だけでなく上下方向の風速まで測定することが可能である。媒体である空気は気温によって超音波の伝播速度が変わるので、送信と受信を双方向から交互に行い、気温による差異を除外するように考慮されている。

 (4つあるのが)これならスゴイ。…実にスゴイ。

 > 事故の現場となった「第2最上川橋梁」付近では、山陰線余部鉄橋列車転落事故で問題となったパドル型風車利用の風速計(風が水平方向から大きく傾いた場合、正確な風速を計測できなくなる)を使用していた。

 > 気象庁もとりあえず「気象情報の共有」をJR東日本に対して提案しているが、事故時点では気象情報もそれに基づく減速・抑止規準も無かった。

※あくまでウィキペディアの記述です。こう、顔に「気象庁」と書かれた紙をぶら下げたひとが「とりあえず」としゃべっているようすが浮かんできます…そうじゃないでしょっ。(棒読み)

 『沿線に(自前の)風速計があるから(外部の)気象情報など使う必要がない』と決めつけたような体制であったという理解にございます。いえ、気象情報が高度化・詳細化する前にできた法令に、ずっと従っているということでございます。これはもう、JRから養老鉄道それに山万([3416])まで一律でございます。(※個々の会社の裁量ではありません、の意。)

 > 駅長の目測で風速20m以上と認められる場合に、輸送指令員に報告する義務規定があったが、風速計と自動防災システムなどの整備を理由として2002年3月に廃止されている。

※どのように規程を改正すべきかということもすべて法令に基づいています…のはずです。そのように改正すべしと決めた責任のほうが問われてくるわけです。法令は「よきにはからへ(よきかなよきかな)」ではだめなんですよ。(棒読み)「よきサマリア人の法」については[2987]を参照いただきつつも、そこには医師という資格あっての義務であるわけです。駅長がそこまで重い資格に基づく役職であるのかどうかは、よくわかりません。(恐縮です。)

 逆に、駅長の居所でしか目測しなくてよい(=そもそもできないのですけれども、そういうものだといってあきらめるような)という「盲点」があったということも考慮しながら小湊鉄道([3545])のほうなど(以下略)メッソウではございました。(※風速計という技術的な話題をしたいだけなのに「御社!」の職制にまで言及しなければいけなくなってしまうのは困ったことなんですよ、の意。)

※「自動」というのも、風速計の値が基準を超えたら(指令員を介さずに現地の機械だけで自動で)閉そく信号機を「赤」にするという、そういうことですよね。これができるためには閉そく信号機がたくさんないといけないんですよね。となりの交換駅まで閉そくがないよという線区ではどうにもならないということですよね。…そこでATACSひいては「GPS列警」([3562])なのですよ。(棒読み)

 > 気象観測用として許容される性能は、距離定数が12m(風杯の直径が5cm以下のとき13m)以下、器差が風速10m/s以下において0.5m/s(風車の直径が15cm以下のとき1m/s)・風速10m/s超において風速の5%(同10%)とされている。

 「等転覆限界曲線みたいなの」([2988],[2989])に照らして、一定のところに達するの達しないのという測定ができればよいという「運転規制」が目的の風速計では、そのレンジにおいてさえ精度が保たれていればそれでいいんです。観測史上『n番目!』の強さであったとか、そういうことは(鉄道事業者の風速計では)測れなくていいんです。

 > 風向の観測は目視や測風気球、ラジオゾンデ等によっても行うことができるが、地上気象観測では風見鶏と同じ原理を用いる矢羽根式の風向計が用いられることが多い。風車型風速計と一体化しているものや風杯型風速計に併設されるものでは、風向が電気信号として出力されるようになっている。

 素朴な風見鶏のように(回転の)軸がぎーぎーいうようでは応答性がアレだといって、CDプレーヤーくらいには精密に回転するのではないんでしょうか。本当でしょうか。(※いまとなってはCDプレーヤーのモータなんてむしろ雑な部類に入るのかもですよ、の意。回転そのものは雑でもなんでも、ヘッドも同じようにブレるならいいんですよ。電車に揺られながら新聞を読むのと同じなんですよ。…その発想はなかった!)

 > 風速を数値として求めるものではないが、吹流しの流される方向及び傾きから風向とおおよその風速を測ることも、漁船や航空機の運航、スポーツ競技会の運営といった場面ではよく行われている。
 > このほか、風を観測する方法としては、風景を風力階級表に照らして観察する、(略)、ドップラー・レーダーを用いて降水粒子等の動きを把握する、ウインドプロファイラを用いるなどといったものがある。

 駅長において、『風速計を監視』すればいいんじゃないんですよ。ここテストに出ます!(棒読み)

 風速計は『変な値!』を指すかもしれないので、最終的には「風力階級表に照らして観察」しなければならないという責任を駅長に負わせていたんですよ。そこにPRCやATOSを導入といって、指令員が遠隔でというのなら、風速計のほかに「風景を風力階級表に照らして観察」できるのにじゅうぶんな画質や解像度のライブカメラみたいなのを網羅的に配置(※)しておくべきですよね&NHKは持っていそうですよね。…その発想はなかった!(棒読み)さらにいえば「風力階級表に照らして観察」できるように、それっぽい要素(大きな木や風で壊れそうな小屋など)が「風景」の中になければいけないんですよね。…えーっ。

※全駅とか、沿線で一定の距離ごとというのでなく、地勢や天候の特徴をよく理解して、面的に網羅しなはれよ、の意。それ、鉄道事業者の仕事なんでしょうか。道路ある限り電柱(街路灯)が並ぶ、道路管理者や電力会社の仕事なんじゃないでしょうか。

 そのように多くの簡易ながら確実な方法がある中で、あえて報告などの義務をなくしたままドップラーレーダーを使いさえすればいいんですといわんばかりに『最短で短絡!』しちゃいますか、というのが、これまでずっと感じてきた違和感なんですけれども。

・山形地方気象台の見解です
 http://www.jma-net.go.jp/yamagata/kishou_tokusei/kishoutokusei_top.html
 https://goo.gl/maps/9QbajXTDmtp
 https://goo.gl/maps/HimWRCbXYyo

 > 気象特性は、日本海に面する沿岸部と内陸部に大別され、内陸部は更に最上、村山、置賜(おきたま)の3地域に分けられます。
 > 庄内平野を中心とする海岸部は海洋性気候の特徴を持ち、多雨多湿で冬季には北西の季節風が強く、ふぶくこともあります。

 「よく理解して」とは、このことをいうんですよ。(水と空気と温度と地形だけによる※)メカニズムを説明しながら地域を分けるならここまでなのですよ。これよりも詳細に見ていくとなれば、高層の建物1つや道路の交通量(排気ガスの濃度)などが影響してきそうなレヴェルですぞ。…うーん。(※表現は演出です。)

※河川や海の電位が云々とかいわないでしょ&雲の生成をぜんぶ「熱対流」と呼ばれる「みそ汁モデル!」だけで説明できた気になってるでしょ。…ギクッ。水のあるところから上空にむかって(この向きで)放電される現象(中略)があるんですから、なぜ「熱対流」があるのかといって、温度と動きの観察だけでなく、電気的ひいては量子的な観察もしていかないとですよ。(ナイーブな期待をストレートに表現しています。)

・「対流」とはにわ
 http://www.chem.scphys.kyoto-u.ac.jp/nonnonWWW/b8/04b/yamanaka/yamanaka.pdf

 > 図2.1 ベナール対流の模式図
 > 講談社サイエンティフィタ

 …えっ。

 > 講談社サイエンティフィタ

 …えーっ。サイエンせんせいと助手のティフィ太くんですかっ。列車内を端から端まで移動するひとだよね★ちゃんと知ってるよ。…そっちはカイエンですよぅ。(違)

・「ベク太君」のイメージです
 http://www.4gamer.net/games/206/G020695/20140122091/TN/001.jpg

・なぜか「ベク太君」でヒットする論文はこちらですか??(2008年1月)
 http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2008/2008_01_0007.pdf

 > *井*太
 > ス