フォーラム - neorail.jp R16
発行:2017/5/10
更新:2017/12/8

[3472]

【北海道、沖縄を除く全国送料無料】「山本如春斎」を「サンマーメン」で読み解く(再)【大人の社会見学もやしツアーズあり】


(約14000字)

 うーん。

・朝日新聞「新幹線ひかり、なぜ岡山行き多い? 関西の鉄道の謎調査」(2017年5月1日)
 http://digital.asahi.com/articles/ASK513C3LK51PTIL003.html

 > JR新大阪駅で表示板を見ていたら、東海道・山陽新幹線の「ひかり」には、なぜか岡山行きが多い。
 > JR西日本が「運用上の兼ね合い」と答える中、ある説を関係者から聞いた。新大阪駅の新幹線の五つのホームには、1日上下300本以上が停車する。新大阪を発着駅にすると、折り返しの清掃作業などの間はホームが塞がる。しかも、JR東海が管理する大阪の車両基地は飽和状態。下りを岡山行きにすると、新大阪は一時停車するだけで「混雑」が緩和するという。

 うーん。「なぜか」と書きたくなったら[3470]を参照。

[3470]
 > 「なぜか」と書きかけたら「おっと、いけない! Google先生のお時間だっ」といって、調べるのですよ。そうすることの積み重ねでしか、わたしたち、賢くなっていくことはできないとの実感にございます。

 新聞や雑誌で、あえて「なぜか」と書いてみせる(あざとく問いかけてみせる)のが、読者の立場に沿っているので「ヤダー! し・ん・せ・つ♡」との誤った思いこみがなかったかといって…ギクッ。これはもう、大いにギクッとしていただきたいと、こういうわけです。

・旅客流動上の「お客さま混雑」と、運用(仕業)上の「ホーム満線」をごっちゃにしていませんか? 前者については消防法、後者については届け出(運賃を含む運行計画)の内容を検めるなどの取材を完徹されたいかもですよ
・岡山と東京を日常的に行き来する人は意外と多いのですよ。1例として、鉄鋼や化成品のコンビナートを見てごらんなさいな
・新大阪駅と岡山駅しか考えないのでなく、新神戸、西明石、姫路、相生の各駅と、そのうち「ひかり」一部通過駅(通過列車と停車列車の割合)のほうなどまったく考えないというのはいけませんよ
・専門家に「一般論」を聞きに行くという体裁をとってほしいですよ

・えきからひかり「新大阪駅」
 http://ekikara.jp/newdata/ekijikoku/2701011/down1_27123011.htm

※ほぼ毎時02分の岡山行きが、『ホームの』電光掲示板では目立つということかなぁ。京都から姫路まで54分とか、あらゆる2駅間(※任意の発駅と着駅の組合せ)での需要(主たる利用シーン)や所要時間にも想像を巡らせたいかもですよ。…おっといけない計算機使用活動のお時間だっ。(※演出です。)さらに1例として、西明石で毎時1本、東京まで自由席でも座れて乗り換えなし3時間20分、これって、実はたいへん快適なことなのですぞ。

 もっとクリティカルには、不用意な言及によって行間に「ドミナント・ネガティブ効果」([3242])が生じてしまっていないか、という振り返りをなさっていただきたく思います。▼(JRが)経験と勘のみに頼っているという印象を与えないか、▼(新幹線が)需要もないのに無駄な運行をしているという印象を与えないか、▼(新聞記者だけが特権的に)関係者に接触できて秘密を暴けるかのような印象を強めていないか…ゲフンゲフン。(メッソウではございます。)

※順に、▼「大豆と小豆!」([3416])のシミュレーションも行なってダイヤが決定されている、▼フリークエンシーに対する需要に応えるには、編成あたりの乗客が少なくても運行する必要があり、しかしそのために短い編成を必ず用意できるかというとそうでもなく、むしろガラガラであろうともピーク時と同じ編成がそのまま走るのが最も合理的である(ひいてはピーク時の自由席の混雑がいくらかは分散される…かもしれない)、▼記者クラブ的な意味ではむしろ、その濃密な関係あってこそ埼玉新聞([3460])のような報道ができるとの理解でございます。

 「関係者」が語った「ある説」を右から左へ、という記事になってございます。いま明確に、内容の正確性は不問で、この伝聞調そのものがいけないと感じられてきましょう。

 こうした話は、何ら秘密ではなく、日暮里・舎人ライナーについてトーニチコンサルタントさんが公開で説明されています([3428])。新聞としては、新幹線やJR西日本と利害関係のないコンサルタント会社さんに取材していただいて、仮には、最終的に以下のような記事ができあがる取材がなされてほしいとの期待がございます。

・このような疑問を解消すべく〇×コンサルタンツを訪ねた。****計画部長(57)は大学でORを専攻した「計画のプロ」。7年前に**大学で論文博士を取得した専門家だ。あくまで「一般論」と断った上で、新大阪駅のケースを即席で検討してみせてくれた。

※記者の1人称で書いてほしいという欲求がもたげてくる話題であります、の意。

※(日本語でいう)『プロ』と「専門家」は別物です。

※機構や大学に所属する者だけが専門家ではない、の意。また、鉄道事業者は当事者であるので、専門家がいても、新聞記事では専門家扱いはできない、の意。そして、現役感の高い第1線の実務者としては、これからJR西日本の仕事をするかもしれないので、こういう話をしてはならず、必然的に「高度な自律」([3041],[3387])として、自分の責任で発言できるレヴェルにあるかたが、まあ、そこにおかけなさい&長くなるよ、といって、6時間ほどですね(大巾に略)…ゲフンゲフン。

・ORは学校の時間割の作成にも使われている。
・「上野東京ライン」も、同様の発想で実現されている。
・そもそも山陽新幹線は1972年に岡山まで部分開業してから、1975年に博多まで全通した。車両基地の配置などは、その時の計画以来のものである。
・新大阪駅では、九州新幹線の乗り入れに対応するべく新幹線ホームが増設されている。

 車両基地やホームの容量の(事実上の)会社間での融通といいましょうか、地下鉄の走行キロもそうですけど、そういうものは教わったり小耳にはさんだりするまで思いもよらないという類の知識だと実感されます。ひいては、わたしたちが素朴には獲得しえない感覚や量感として、為替やパイプラインのソレを解説いただくというのも(学習上@NIE的な意味で)有用かなぁと思われそうです。

・(再掲)ウィキペディアのウ!「為替のカ」
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%BA%E6%9B%BF

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