フォーラム - neorail.jp R16
発行:2017/12/7
更新:2019/3/30

[3582]

【2時間で読む・10年後に読む】

10年後に読む「よりよい環境創造のための環境心理調査手法入門」(2000年5月)


目次をきちんと読み解いてから読む【帯なし】
「めのこ」とはにわ
だっ…だれかっ……編集者を呼べっ
うっかり「ベイズ推定」が読み解かれる(談)
諸君が愛してやまない多変量解析とはその程度なのかね(仮)
2019年度「(仮称)応用統計概論」の教科書を書くつもりで既存の教科書を遠目に眺める(談)

(約45000字)

 [3581]からの続きで、分野としては環境心理学、内容としては多変量解析の話題です(※)。「10年後に読む」としては[3494],[3495]の続きです。

※ですから、あなたが専攻する(した)分野が何であれ、多変量解析の話題としてお役に立てればと思うわけです。

 この技報堂出版「よりよい環境創造のための環境心理調査手法入門」をいつ買ったかなぁ…と思ったら、購入日がふせんで貼り付けてあるなどの(大巾に中略)じぶんGJ!(違)「2005年1月×日」だということです。それでも「1版1刷」なんですよ。(棒読み)

※買ってから(実質的に)読む(ことができるようになる)までが概ね10年程度ということで「10年後に読む」と題しています。実際には、買ったのが刊行から5年遅れだということであります。(恐縮です。)このようなタイムラグは無数にあるのですよ。だって、大学には毎年、まったく新しく新入生が入ってくるんですよ!! …いやー、それを新入生とも入学者ともいうんですけど。「大学!」といっただけで、じぶんの入学と卒業しか考えないひとって、いますよねぇ。(棒読み)

※2000年5月に出版された本にむかって2017年12月現在の視点でああだこうだというのはアレですって? とんでもない。先述の通り出版社で「在庫僅少」、まだ新しく買える本ですから、いわば「現行の教科書」なんです。改訂版や増補版が出るでもなく漫然と在庫され、教科書扱いされ続けているのですから(あるいはほかの教科書や論文からコンスタントに参照されてきているのであれば、もはや「原典」扱いされているとみなせるということでもあり)、現在の視点で何かいおうというのは成り立つとの認識にございます。

・「GJ」は英語圏のBBSが発祥だと思うのだけれど(中略)全日空「○○さん、GJです!」2004年10月のイメージです
 https://www.ana.co.jp/ana-info/ana/csr/report/pdf2008/CSR2008_P34-35.pdf

 > ANAでは2004年10月より、社員に毎月渡される賃金明細書の表紙にお客様からいただいたお褒めやお礼の言葉を掲載しています。

 > フロントラインでは、互いの仕事の良いところを見つけたら、それをカードに記入して本人に手渡す「Good Job Card」を推進しています。

・「じぶん銀行」(2008年6月17日)のイメージです
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%98%E3%81%B6%E3%82%93%E9%8A%80%E8%A1%8C

 > 「KDDI THE CARD」の提携関係を譲受し「auじぶんcard」に転換。

 3DCGみたいなのでプラカードを掲げて練り歩きながら、ザ・「○○(※ここにブランド名称等が入ります)・ザ・カード」みたいなのーっ!!(違)

・あなたにとってのザ・「○○・ザ・カード!」はどれですか?(違)
 https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/7/77/Sb16waveffects.jpg
 http://advdownload.advantech.com/productfile/PIS/PCI-1604L/Product%20-%20Photo(Main)/PCI-1604L_3D%2020161207134321.jpg
 https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41zV7q9I6WL._SL500_AC_SS350_.jpg
 https://c.76.my/Malaysia/dell-perc-h700-k883j-512mb-sas2108-6gb-s-sas-raid-controller-pci-e-bee-1704-21-bee@1.jpg
 http://fururingo.cocolog-nifty.com/blog/images/2012/09/02/2_6.jpg
 http://fururingo.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/fm-xfm-7-1459.html

 > FM-Xは、1983年12月発売の富士通で唯一のMSXパソコンであります。統一規格でありながら他社との差別化を図るということだったのでしょうか、FM-7との接続ができる仕様となっておりました。

 > 両機種を接続するためのオプションは『FM-7インターフェース』。そのパッケージ内容はFM-7用拡張カード、FM-X側カートリッジ、拡張F-BASIC1.0(カセットテープ)、RGBケーブル、マニュアル2冊となっております。

 > FM-7につないだFM-XをZ80カードの代用として使用することは残念ながらできません。
 > FM-7につないだFM-XをZ80カードの代用として使用することは残念ながらできません。

 えーっ…。

[3581]
 > > 調査に際して明確な目的意識をもつことの重要性を強調し,体系的であるよりも,マニュアルとしての使い勝手のよさを優先させて調査目的別の構成とした.

 > かえって、ぜんぜんわからん(=当時)との…げふ。

 本書の構成によって(本来わかるものが)わからなくなったのでなく、そもそもわたしがわからなかった(基礎がなかった)ということを(いまの)わたしのほうから補足させて…うわぁ『わたしのほうから補足させて』みたいなのと『いまのわたし』みたいなのからなる『ダブルパンチ』みたいなのキターッ!(棒読み)

[3518]
 > 「文字面に従った思考」という専門用語っぽいのが、素人(=わたし)にはわからないんですけども、アレですか、講演者が使った用語や名称でなく、じぶんが知っている用語や名称にぜんぶ『訂正』しないと気が済まない感じのひとですか世紀末バニラ大納言ですかスナック菓子由来の油脂のほうなどベタベタさせながらJRマークの印刷がズレていたら返品するひとですかっ(違)。発達の途中にあるという意味では、そういうひと、結構いるかもですよ。

[3500]
 > へー…本当に初めてかどうかを調べ尽くしたと宣言できるのもすごいことです。(棒読み)

 > 同じかたのその後の集大成と見受けられる著書のほうなど参照してみます。
 > おおー(略)ここまで総合されるのに9年ほどかかってですね(略)さすがです。そして、それでもなお「試みる」との謙虚さはスバラシイなぁ。(感想です。)

 9年かかって謙虚さを獲得するとはこういうことなんですよ。ええ。最初は「素」で「謙虚じゃない」んですよ&これはしかたないことなんですよ。(※あくまで感想です。)

・教えて!goo「主成分分析の結果から一次元構造が確認される」の用例です(2010年5月5日)
 https://oshiete.goo.ne.jp/qa/5874524.html

 > 今扱っている論文に「主成分分析の結果から一次元構造が確認される」という言葉が何度か出てきます。
 > 何となく研究の正当性を主張するのに使っているというのは分かるのですが、詳しい意味がよく分かりません。
 > 結局一次元構造とは何なのでしょうか?

・推定(※独自に推定)
 http://www.takamatsu-u.ac.jp/library/06_gakunaisyupan/kiyo/no24/24_01-09_tsubota.pdf

 > 平成6年1月31日

 平成6年は1994年です。2010年5月5日に焦ってお読みになるというのは、きっとフレッシュマン(あるいは卒論のためのゼミが4年生の4月から始まって最初の当たり番ですとか)ですね、わかります。そこでは1994年くらいのを読ませたり、あるいはじぶんで選んだりするのだと想像されましょう。おぬしういういしいですのう@このこのぅ!(※表現は演出です。)

 > (3ページ)
 > 主成分分析を行った(表1)。そして,第1主成分に,.45以上の負荷を示している4項目の合計得点を,**性の得点とした。
 > 第1主成分
 >  .826
 >  .809
 >  .745
 >  .476
 >  .007
 > 分散説明率 42.5%

 > (4ページ)
 > 因子分析(主因子法,PROMAX解)を実施した。
 > 第1因子
 > 第2因子
 > Carmines&Ziller(1979)の結果とほぼ同じ結果であり,彼らにならって第1因子を****の因子,第2因子を****の因子と命名した。また,彼らはこのような2因子に分類されたのは,**によって**によって生じたためであり,この2因子それぞれと,**性,**態度などの外的変数との相関係数が非常に類似していることから,この2因子は単一の次元を測定していると解釈している。

 現在の読者は、どのように読むでしょうか。(棒読み)

 > nは,それぞれ,283,80,203である。

 > (6ページ)
 > Franzoi&Reddish(1980)では,この尺度の構造を検討し,尺度の一次元性を明らかにしている。本研究では,主成分分析により,その一次元性を検討したが,5項目の内,1項目は除外される結果となった。

 紀要なので追試みたいな内容だけで1報というのもあって、それがまたそのまま教材にできるという有用性はありそうなのですが、うーん。これは原典をじぶんで読め、同じ計算をじぶんでもやってみなはれということを促している文章ではないかなぁ。(※あくまで推察です。)


★目次をきちんと読み解いてから読む【帯なし】


 技報堂出版です。…いえ、この内容ですから(著者らがじぶんたちで大まかな編集もこなした本ですから)技報堂出版から出たかどうか(出版社の編集者が活躍したかどうか)はあまり重要な情報ではないんですけれども、しかし、結果として技報堂出版から出ている(技報堂出版から出た本として買うことができる)という、このこと自体はひとつの大きな情報ではあるんですよね。…えーっ。(※表現は演出です。)

 [3494]の図書では「帯あり」でしたが、本書は「帯なし」でございます。販路によってはついてくるのかはわかりません。「帯」をおつけして『はん促!』するような図書ではないということでもありましょう。本当でしょうか。

※Google画像検索で検索する限りは「帯なし」に思えます。もっと本当でしょうか。

 あらかじめわたしたち、2017年12月の空気をおなかいっぱい吸っておくことにしましょう。あわせて『空気を詰めた瓶!』みたいなのもつくっておくとよいでしょう。

・八重洲ブックセンター(鹿島建設グループ)では3階と7階をいったりきたり(※あくまでイメージです。)
 http://www.yaesu-book.co.jp/floors/f3/
 http://www.yaesu-book.co.jp/floors/f7/
 http://www.yaesu-book.co.jp/images/yaesu-bg-c.jpg
 http://www.yaesu-book.co.jp/images/yaesu-bg-b.jpg

 > 自然科学 農林水産業 電気・機械・化学工業 建築・土木 コンピューター
 > 建築工学 ブルーバックス 情報工学 安全衛生 科学一般

 > 心理 専門医学・看護 福祉・介護 教育 洋書・洋雑誌
 > 薬学

 > コミック ライトノベル 美術 写真集 映画・演劇・音楽 書道・茶道・華道 八重洲ギャラリー

 おっと、そっちは8階だっぜ★。(※演出は表現の一部です。)

 > 理工学 ベストセラー 2017年11月26日〜2017年12月2日
 > 01. 天文年鑑 2018年版 天文年鑑編集委員会 (編) 誠文堂新光社
 > 02. 図解「なぜ?」「なに?」ナリアと学ぶ食品工場マニュアル 源竜弥 日本食糧新聞社
 >  ナビゲーターを務めるのは、人の役に立つ菌に生まれ変わりたいと願うカビ菌の「ナリアちゃん」。
 >  個性的なキャラクターと一緒に、食品工場で守らなくてはならないルールやその理由、根拠を、パンチの効いたイラストを見ながら楽しく分かりやすく学べます。
 > 06. 深層学習 岡谷貴之 講談社
 > 09. マンガでわかるベイズ統計学 高橋信 他 オーム社
 > 18. 公共建築工事積算基準 平成29年版 建築コスト管理システム研究所 (編) 大成出版社 8300円+税

 うーん。八重洲ブックセンター(鹿島建設グループ)「理工学 ベストセラー」の1位(…『ベストの1位!』っ)は天文年鑑っ!! 11月末ですからねぇ。

 > コミック・ライトノベル ベストセラー 2017年11月26日〜2017年12月2日
 > 01. 空母いぶき(8) かわぐちかいじ 小学館
 > 02. 宇宙兄弟(32) 小山宙哉 講談社
 > 06. この素晴らしい世界に祝福を!(13) 暁なつめ KADOKAWA 2017/12/1
 > 08. とある科学の超電磁砲(13) 冬川基/鎌池和馬 (原作) KADOKAWA 2017/11/27

 八重洲ブックセンター(鹿島建設グループ)ですからねぇ…八重洲ブックセンター(鹿島建設グループ)で買うんですかっ!!(棒読み)…さて、『2017年11月26日〜2017年12月2日の空気を詰めた瓶!』みたいなのはこれでいいかしら。(※表現は演出です。)

 Amazonでは、うーん。見なかったことにしよう! …みたいなカスタマーレビューが1件きりでございます。Googleで検索すると、槙センセイによる書評(※)が3番目に出てきます。

・槙センセイ
 http://www.jissen.ac.jp/kankyo/lab-maki/maki/book1/mbook04.html

 > ドクターの頃から関わって、10年近くかかってやっとでた本。

 …えーっ。

 > 前半は秀逸。

 えーっ!! いったいいつ書かれた書評(※)なんですか。日付が書いてなくて困ります。(既に用意された)様式を満たせるけれどもじぶんでは(じぶんで使うための&じぶんしか使わない)様式をつくれないひとなんですかっ。(棒読み)

 ここでいう「前半」とは、実質的に「第2章」を指していると見受けますが、うーん。(このあと見ていくように)「秀逸」とはとてもいえない&(いつの)誰にとって「秀逸」ということなのか(2000年代前半において実用的に役立つという意味でなら否定されないでしょう)&そもそも関係者が「秀逸」といいきってはいけないよ。(※見解です。)

※これは書評なのか:槙センセイはまぎれもなく本件専門家であり、本書に言及するということは即座に書評とみなされうるという理解であります。そのようにみなされる本件記事の内容や分量がこれだけ…ということ自体が書評なんだと、こういうわけです。(※かなり強弁してますすみませんすみません。)

・関係者付近
 http://naoyuki-oi.la.coocan.jp/books/booklist.html

 > 使っている本ばかりなので、貸し出しは困難です。購入するか図書館でさがしてください。

 あなた(もともとは)貸し出すつもりで紹介してたんですか。ふーん。ほー。へー…

 > いわゆる入門書。卒論や修論に取り組もうとする学生諸君や、実務に環境心理的な手法を使ってみようとする設計者、ファシリティー・マネージャーといった方々に読んでいただくことを目指して書かれています。

 あなた教材の設計など学んでいない感じではなくって? あらあら、まあまあ! 「入門書」と自称しさえすれば入門書だと思ってませんこと? …えっ、違うんですかッ!!(※表現は演出であり、あくまで個人の感想だというひともいます!)

 > 「図解事典 建築のしくみ」
 > 建築の初学者にも理解しやすいように,建築の基本的なしくみを図解することによって,複雑に成り立っている建築のあり方を丁寧に解き起こした本です。157のキーワードが5つのカテゴリーに分類されて各2ページで解説されています。

 こちらのほうが明確に「入門」に向く構成と内容になっており、書名として「入門」とは自称せずとも、機能的には「入門書」であるとわかります。…こういうのを「入門書(=初学者が実際に学習に役立てることが自力でできる本)」というのですよ。(※見解です。)

[3330]
 > 解説と事典が1つになって登場だっ。(およそ198円くらいで売られてさえいれば)どの本でもいいですから、体裁や文体などお好みのもの(しっくりくるもの)を選べばいいんです。

 これはあくまで「Excel」ですよ。「Excel」だから本が(新古書店で)198円にまでなって「普及」するのですよ。遊び半分(※ふざけるという意味ではありません、まじめですよ&しかし「切実感」がない、の意)でも勉強できてしまう。これだね。我々むずかしい顔をしながら3,600円(+税)むずかしい本を読んでるじぶんかっけー(違)3,600円もかけたのだから勉強せねばなるまいて。そこまではいいんですけど、そうやって勉強したじぶん(たち)はえらい(※本流である)けれども遊び半分みたいに勉強しようとする輩はケシカラン(※邪道である)みたいにまでなっちゃうと、ちょっと違うんですよね。(※見解です。)

・(再掲)「よりよい環境創造のための環境心理調査手法入門」技報堂出版(2000年5月)
 http://gihodobooks.jp/book/2444-2.html

 目次にある「<コラム>」について、執筆者(所属)を補います。

 > <コラム>構築法と構造同定[(竹中工務店技術研究所企画部)]
 > <コラム>パーソナル・コンストラクト理論[(日産自動車商品企画本部商品戦略室)]
 > <コラム>尺度水準[小島隆矢]
 > <コラム>SD法の設定のあれこれ[宗方淳・小島隆矢]
 > <コラム>統計量はやわかり[小島隆矢]
 > <コラム>因子分析の用途の今昔[小島隆矢]
 > <コラム>リサーチを役立たせる秘訣[朝野熙彦]
 > <コラム>企画・計画時に,設計者に必要な情報:FMの視点から[(大成建設営業推進本部FM推進部FM計画室)]
 > <コラム>当たり前品質と魅力的品質[小島隆矢]
 > <コラム>グラフィカルモデリングとは[小島隆矢]
 > <コラム>説得的コミュニケーション[小島隆矢]
 > <コラム>ワーディングに命をかける[久野覚]
 > <コラム>フィッシャーの3原則:実験計画法のこころ[小島隆矢]
 > <コラム>物理量の探索[中村芳樹]
 > <コラム>ジャックナイフ:結果の安定性を検証する[(竹中工務店技術研究所研究開発部)]
 > <コラム>POEを実施して[(北海道電力札幌支店総務部建築グループ)]
 > <コラム>POEM−O:オフィスのための居住後評価システム[大井尚行]
 > <コラム>自動車開発における事前評価[(日産自動車商品企画本部商品戦略室)]

 わたしたちFM(ファシリティマネジメント)してまぁーす! わあぃステキなFMでしたっ&次のかたどうぞ♡(⇒「省察」[3358])みたいな(略)あえていおう! なにもいわないでおこうと!!(棒読み)「「読者より格下!」のマスコットキャラ」([3174])も参照いただきながら、営業というのはだなぁ(諸事情により略)営業を成功させるために演じきるキャラみたいなのになりきっていないといけなくて、そのキャラでは技報や論文は書けないよね。んだんだ。営業の部署に所属している間は営業だけしてなさいってこった。(営業の経験も踏まえての)技報を書くためには、まずほかの部署に異動して『キャラ変!』してからですよね。(※見解です。)

※POEM-O:Post-Occupancy Evaluation Method-Office(ハイフンは原文ママ)。POE:建物入居後評価(原文ママ)。「Eカード法」:「Evaluation(評価)の頭文字に由来する」との記述あり。

 > (120ページ)
 > 施設の利用者人数が数百人・数千人と多人数を対象にする場合は,SD法などで統計的な評価分析は効果があるが,営業所といった所員が20名以下の小さなオフィスの場合はどうであろう.(略)対象人数が少ないほど評点の平均など統計的分析値の意味は薄れてしまう.

 『だが〜どうであろう』構文みたいなのキターッ!! あなたはアツアツの鮭のグラタンを食べたいとする。だがどうだろう。…じゃなくて、ここで「(1)はじめに」が唐突に終わり、いきなり「(2)Eカード法とは」といって「「Eカード法」は,(略)といった定性的調査を実施できる手法として開発した.本手法は,(略)を使って行う.」という文から始まるんですよ。「(2)」には「Eカード法は〜である.」という定義の文もないんですよ。本来、「(1)」の最後の段落で「このため「Eカード法」を用いることにする.」と書かなくてはならないのに、書いてないんですよ。(=理解に必要な事実はすべて羅列されているけれども文章としては説明できたことになっていないのですよ。)あなたは既にわかっているからいいけど、読者はこれからわかろうとして読むのですぜ。…なんだかなぁ。

 > (128ページ)
 > 「寝た子」問題

 そして御社の取り組みについて熱心にレポートいただいたところで『最後の最後』、ここで「「寝た子」問題」みたいなのを書いちゃいますかっ(※そこを議論するのは分野が違うんです&議論そのものとしても技報の域を超えるんです&議論を紹介するというほどあなたが詳しいわけでもない、の意)。なお、本報の途中に挿入された形となっている「<コラム>POEを実施して」は、まるごと「お客さまの声」を転載したものとなっています。…えーっ。

※転載するのはいいんですけど&たぶん報告者より年上と思われるお客さまさすがいいこというなぁ的な「声」なんですけど、それに対するじぶんの見解を何一つ述べていないんですよ。それを「<コラム>」とはいわないよね、の意。

・…なんとNHK「だがどうだろう。」みたいなやつ!(12月4日)
 https://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2017_1204.html

 > 夕食用に安い輸入牛肉を買おうとスーパーにいくあなたを想像してください。売り場に着くと、棚には3つの商品が。下の棚には100グラム300円のオーストラリア産、真ん中には800円の国産牛、そしていちばん上には2000円の高級黒毛和牛です。
 > 買おうと思っていたのは下の輸入牛肉のはずなのに、上の棚の高級黒毛和牛が目に入り、迷ったあげく…なぜか真ん中の棚にあった予算オーバーの国産牛を買ってしまった経験ってありませんか?

 > コツコツと貯金してきたBさん。同じ3万円なはずなのに想定外の臨時収入が、Cさんの行動を変えてしまいました。

 やーい、りー・んー・じ…、(ふーっ)しゅー・うー・にゅー・うーっ(…ぜぇぜぇ)&このこのぅ!(=おごってくれよぅ&アハハハハ、の意。「臨時収入」と発音するのにここまで肺活量が要るとは思ってもみなかったよ。…えーっ。)

 > ナッジ=nudgeとは、英語で注意や合図のために人の脇腹をひじでやさしく押したり、軽くつついたりするという意味です。「おいおい、それでいいの?」とひじでつっつく、そんなイメージが行動経済学なのです。

・(再掲)北野浩章「レポートを書く際に最低知っておいてほしいこと」
 http://www.nihongo.aichi-edu.ac.jp/~kitano/writing.html
 https://web.archive.org/web/20161115105735/http://www.nihongo.aichi-edu.ac.jp/~kitano/writing.html

 > 以下の例は実際に学生が書いた表現をもとに作成した。雑誌などではよく目にしそうである。

 > 「この二つはどこがどのように違うのだろうか。そこで私が考えた相違点はこうだ。」
 > 「次の例を見て気になる点があるかもしれない。そう、この多くの**の中で、**の混じったものがいくらかあるのだ。」
 > 「***によって伝えられるのは、その**や**など、***には真似できない、**らしさ。***とは、***’だけでは伝わらない**味をあらわす部分なのだ。」

・(先述)
 > にょほほほっ! 「こうだ。」キターっ。「そう、〜のだ。」キターっ。「だけでは伝わらない(お伝えしきれなくて残念です)」キターっ。高まってまいりました! ええ、高まってまいりましたとも。雑誌の売り上げは減っているはずなのに雑誌のような文体を学生が使うのは、どういうソレなんでしょうか。いや〜、雑誌のような文体なんて、そんなの、雑誌がなくても容易に『再発明!』されるんですよぉ。やだなぁ! 電話1本、雑誌のもと! さあさあ電話加入権を質屋で仕入れさえすればキミもきょうからひとり出版社だっ。廃業した出版社が手放した電話番号のほうなど狙い目ですぞ! …えっ。(なにかがおかしいよ@ゼッタイおかしいよっ。)

 (たぶん年上の)「お客さま」がおっしゃった「いい話®」みたいなの(仮)に、じぶんが何かコメントしようだなんて、という引け目みたいなのもあるかもですけど、技報ならコメントしないといけないんですよ。そのときどうやってコメントしようかといって、下書きの段階では「語りかけ口調!」みたいなのでいいんですよ。上述の「(先述)」だって、ちょっと整えるだけで「雑誌の売り上げは減っているとされる。それにもかかわらず学生たちが『雑誌のような文体』を獲得するのはなぜだろうか。その昔、「電話さえあれば1人で出版社ができる」といわれた。作家には原稿を催促し、印刷所には印刷を催促する。極端には、じぶんでは文章が書けなくても本や雑誌を世に送り出すことができてしまうのである。そのような出版社でひとやま当てたというだけで、いわゆる「知識人」の仲間入りをしたかのようにふるまう輩が闊歩しているという状況を、かの有名な火災予防運動の標語になぞらえて憂いていたのである。それはともかく、催促される側の作家にしても、まだ新人かもしれない。印刷所の職人は原稿の通りに印刷するだけだ。およそ雑誌というものはその程度のものだという共通理解があった。『雑誌のような文体』は、雑誌を読むことで獲得されるのではなく、自然発生的に生じるものなのだといえよう。」みたいな文章になるんですよ。…その発想はなかった!(棒読み)


★「めのこ」とはにわ


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